竹刀でホームラン~婚活迷子の16年~最終回
私はとうとう金属バット
(ストレスが溜まらない相手)をもって
同点2アウト満塁の状態で私バッターボックスに立った。
来る球は確実に打てる球(男)だった・・・
なのに・・なのに私は躊躇してしまった。
付き合って半年もしないでとんとん拍子で同棲が始まり、
何の言い争いもなくとても平和に数か月が経った。
その間に彼には大きな試練があった。
末期癌の父を見送るという事。
私はこの正月にお互いの実家に挨拶にいき、初めて相手の両親にあった。
これが最初で最後になるとは
当時思いもよらなかったが
何かをまっていてくれたかのように、
義父は会った1週間後に入院となり
そのまま2か月後に亡くなった。
しかし問題は山積みだった。
残された認知症の母の問題、
ローンが残った状態の実家問題、
500本を超える柿畑・・・、
かさなる支払い・・・
「他人のままのほうが色々悩まなくて済むかな・・」
と、完全に同棲をして満足してしまった私は、
このマイナスの部分に
目をつぶろうとしてしまっていた。
確実に打てる球なのに、
敢えてホームラン(結婚)を打たなくても
ヒットでも点がはいり逆転勝利にはなる。
子供もお互い望んでいなく、わざわざ籍を入れなくても色々落ち着くまで「他人」でいた方が楽だと考えてしまっていた。
あんなに結婚がしたいと思っていたのに
つくづく私は勝手だと感じた
しかし、神様もそんなのんきな状態を許さなかったのだろう。
ゆるーく打ってヒットのつもりが・・・
ホームランになってしまった
というのが正解というか・・・
そう、子供が出来たのだ。。しかも義父の49日の法事の日に発覚するという運命のいたずら。
しかし、これがなかったら正直今も独身だったかもしれない。小さな事で
喧嘩をして別れてまた同じマッチングアプリの負の連鎖にはまっていたかもしれない。
今でも妊娠は「宿命だった」と感じる。
結婚も出産も母親になるということも出来なかった。
しかし、彼女が誕生した事で本当にたくさんの縁を結んでくれて、
私と夫の絆も強固なものにしてくれた。
3組に1組が別れる時代。子供がいたって関係ない。
ただ、私は漠然とだけど、夫とは最期まで一緒にいるような気がしている。
犬から始まったこの恋は、最初から二人ではなかった。
私たちが不仲になれば悲しむ人(犬)がいるという考えが一致していたから
何か問題が起きても力を取り合って解決していく方法を一緒に考えることが出来た。夫側の問題もすべて一緒に解決する事が出来た。
それが今となれば悲しむ人が二人(犬と子供)となり、余計にできなくなってしまった。
それでいいんだと思う。
もう十分オヒトリサマを生きたから
~最後に~
今、結婚を望むアラフォー世代に。
求めない、求められない、独立した大人同士。
もうやりたい事は大半全部やってきた。酸いも甘いも経験してきた。だからこそ等身大でいれる人を探してほしい。
学歴がどうだ、顔がどうだなんて本当にどうでもいい。
他人と比べない。
せっかくここまで一人でこれたんだから、無理して相手に合わせてストレスを抱えながら付き合う必要なんかない。
自分を大切に、自分にエコに。。そのままいられる人とどうか巡り合えますように。
おしまい
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