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Annaの日記 犬というこども最終回


 真剣に考えた。
   対等に、子供と犬といられる事。


  赤ちゃん:泣く=抱く 
   → 犬:構ってもらえない=報復をする


この図式をどうにかしないといけない。
 つまりは、赤ちゃんが泣かなければ、私もイライラすることなく、抱く必要もなく、犬も穏やかにいれるのだ。

 しかし、生まれて数か月の赤ちゃんに「泣くな」ほど無茶は事はない。


 そんなある日、英語の勉強もさせたいしなと、Netfrix の子供向け音楽番組
「music star」を見せたら、ケラッケラ笑い、満面の笑みで食いついた。

 それまであまりテレビを見せた事がなかったから、その面白さかと思い
その後色々な番組を見せても、数分で泣き出す。
 またmusic starにしたら大はしゃぎ。
 何時間でも真剣に見ている。昔でいうテープが擦り切れるほど、同じのを繰り返しても毎度、初めてみたかのような笑顔で見る。

 テレビ保育はダメだと色々な育児書にある。
 そんな事は分っている。
でも、これを覚えてから、子供はお腹が空かない限り泣かず機嫌良く過ごし、犬もかなり穏やかになった。時折子供が泣いて抱き上げてもマウントを取らなくなった。

 私は延々と同じ音楽が流れるストレスは多少あるが、noteを書く時間が出来たり、家事が出来たりと、みんなの自分時間が確保出来て非常にいい状態ができた。

 元々、犬は妹の事は大好きで
  私たちへの最上級の愛情表現の口ペロも
  妹に嫌がられながらもするし、
  伏せからの遊ぼうのサインも寝返りを
  した頃からしている。

  賢いので、自分より弱いことも
  十分わかっていて危害を
  加えたことは一度もない。

 テレビ育児は、目が悪くなる、親との関わりの時間がへって感情の薄い子になるとか色々言われているが、私は「英語のシャワー」が浴びれて勉強をさせていると思っている。何より、本人は
一番楽しい時間を過ごしているからそれでいい。


     まだこの生活もたった半年。


  すぐに、子供は歩けるようになり、話せるようになり、成長をしていく。犬をよしよしして
 遊ぶことも出来る。
 反抗期もくるだろう、口も聞かない時期も来るだろう。


  しかし、「犬というこども」はこの先もずっとこのままだ。
  生きている間に、言葉を話す事は絶対にないし、二足で歩く事もない。
  大きさもずっと5キロのままだ。



 今は二人がへばりついて私から離れない。
 しかし、本当に近い未来に、二人だけで遊ぶ日がきて、子供が1人で犬を散歩できる日が来る。


 夫に「早く子供と犬が二人で仲良くしすぎて、嫉妬してみたい」
 というと、はにかむように笑った。
 嬉しそうだった。


  子供が生まれたら人間なんだから、娘を一番にしないといけないと思い込んでいた。 

 家族に順番なんてない。
 娘も一番だし、犬も一番。
 旦那は一番かはわからないが、大事にはしないといけない。みんな大事な家族であり
 一つのチームなのだ。


  私は犬というこどもに本当に
    大事な事を教えてもらった


  まだまだ大変な日もあるけど、
   嫉妬する日が来るのを楽しみに
    2人の「こども」の母を頑張ろうと
     思う。

              ~おしまい~

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