家族で大ファンになった担任の先生のお話 -公立小学校-
卒業シーズンがやってきましたね。
長女も来週、小学校を卒業します。
幼稚園の頃から数えると6名の担任の先生にお世話になってきました。
次女も併せると、12名の担任の先生が娘達のかけがえのない一年一年を一緒に過ごして下さいました。
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担任の先生と言っても、当たり前に一人一人個性があり、育った環境や性格、考え方などはみんな違います。
だから、振る舞い方はそれぞれです。
どんな状況でも、その背景には『子ども達のため』がありました。
それはしっかり感じていました。
私が関わらせていただく中で思ったのは、全員もれなく『一生懸命子どものことを考えてくれている』と言うこと。
全ての担任の先生が、それぞれの方法で沢山の工夫を凝らし、考え、育てて下さいました。
前置きが長くなりましたが...
今日はその中でも、私の中の”公立小学校の先生”の概念を覆されたような、『担任の先生』を超えて人としてかなり興味深く、また大変尊敬の念を抱いた、本年度の次女の担任の先生のお話を、させて下さい。
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まず、(また前置き。笑)このお話は、この春大学を卒業され、来年度から小学校の先生としての第一歩を歩まれる、私が応援しているnoterさんのリクエストに応えたnoteです◎
親愛なる教師を目指し、頑張る新人T.Puさん。
大学に通いながら子ども食堂で働き、日々これから子供たちに何ができるかなど、一生懸命に考えていらっしゃいます。
大きな夢を掲げていて、着眼点も面白く、いつも楽しく拝読しています。
次女の担任の先生への感動をお伝えする中で、ぜひどんな先生だったのか教えてほしいと仰って下さったので...
また調子に乗った私は、6つの魔法の記事同様、
張り切って、リクエストにお応えする事にしました!
という訳で!(長い!前置き2つもあった!)
感動ポイント毎にまとめて書きます。
* *
感動ポイント1.姿勢
次女の担任の先生(以下K先生とします)は、お若いです。アラサー、です。
性別は伏せます。
次女は夏過ぎから学校へ行くのが怖くなりました。足がすくみ、怖くて玄関でパニックになることもありました。
登校しても昼前に早退することが続きました。そんな時、K先生は毎日毎日私に電話をくれました。
時には教室を開放してくださり、次女と私と3人で話す時間を作ってくれた事もありました。
その時、K先生は身体ごと次女の方を向いています。次女が喋り出すと、遮らず、一つも否定せず、物凄く時間をかけて向き合ってくれました。
小学校の先生って多忙の極み、過労死ライン超えの業務過多で有名なのは皆さんご存知かと思います。
30人弱の児童の担任です。
たった一人の為に、そしてその保護者の私への電話も合わせると、一体どれだけ業務を後回しにされたんでしょうか。
申し訳なさで胸が押しつぶされそうになる時も『これが仕事ですから』と可愛く笑う先生。
その姿勢に尊敬の念を持たずにいられません。
感動ポイント2.対話
行きたい、でも怖い。
でも行きたい。
そんな揺らぐ次女に、K先生が決して言わなかったことがあります。
『みんながまってるよ』
『次女が来ないって寂しがってるよ』
『先生、次女が元気に来るのをまってるからね』
これらです。次女はそれを言われるときっと、プレッシャーでもっと苦しくなります。
K先生は
『給食食べる事はそこまで重要じゃない』
『学校は楽しいって言うから先生嬉しいよ』
『来れない日があっても大丈夫!』
次女を否定せず、できている部分をしっかり見ていてくれた。しかも、それでいいって言ってくれた。
お電話のお話の中で、K先生が【対話】と【会話】の違いを教えてくれました。話す内容の理解に努めながら、思考の流れにも気を配り相互理解を図る。
まさにK先生は、次女と、私と何度も対話をして下さいました。
また、娘の性格を分析して冒頭のような事を言わなかったと仰ってました。でもタイプによってはそちらの方が染みる子もいると。
子供たち一人一人に合わせる。一人一人との対話無くしてはできませんよね。
プロ!さすがプロ!かっこよ!
感動ポイント3.抜け感
K先生とお話ししたり、次女から話を聞く中で、結構ご自分の話をされる方だなと思いました。
ご自身の学生時代のこと、ご家族の話などなど。
子供たちに授業中でもなんでも、ご自分のプライベートなお話しされるそうです。
みんな眠くない?先生眠い!15分寝てみようか!とか。
『先生』も私たちと同じなんだな、当たり前ですがそんな風に親近感を持てています。
また私との電話の中でも、雑談を交えてくれます。私は特に、学校に電話するのが苦手で『先生』ってだけで、年下の方だろうとつい崇めてしまうので、緊張するんですが、すごくすごくお話ししやすい雰囲気作ってくださるんです。
感動ポイント4.絶妙さと報連相
次女には波があり、何事もなかったように学校にフルでいられる事もあります。
明日は給食食べられるかなぁ、と先生は私の電話では一緒になって考えて下さいますが、
次女の様子を遠くからしっかりみていてくださり、必要以上に声がけしません。
放置プレイ作戦を必要に応じて取り入れてくれていました。
いつでも私との電話でプランA〜Cくらいまで一緒に練ってくれていました。
手を離そうかな、今日はちょっと目が離せそうだな、と絶妙なバランスで見守って下さっている中で、心は絶対離さなかった、それはしっかり伝わりました。
何でも一緒に考え、報告して下さり、少しの変化にも気づいて問い合わせをして下さいました。
押す引くのバランス、計画性、タイミングの絶妙さ、プロはさすが(再び)だと思いました。
感動ポイント5.宿題
ここまで次女に対しての事ばかりになってしまいましたが、、K先生の独特な宿題。
【自由研究】です。
お題も何も無いんです。詳細は記事に一度書いたので割愛しますが、次女は進んで取り組むんです。
まさに主体的な学び。内容によっては発展しまくって、一緒にやる事で学んだ事も多いです。
交換日記のような取り組みもしてくれていました。子供達は自由に書きます。日記のように使っても、悩み、相談、何でも良しです。
お手紙や文章を書くのが大好きな次女、本当に色々書いてまして、先生は毎回、新たなページ
にびっしりお返事をくれます。
これ、中々できなくないですか?
30人弱ですよ。
ちゃんと読んで、しっかり返事くれます。しかもそれはK先生と子供たち一人一人とだけのもの。他の人には見せない、見せてって言わない。
私、4月にまずこれでかなり持っていかれました心を。なんだこれは!すごい!ってなりました。
声が大きくて発言力があり、動じない子、どうしてもそういった子の声が届きやすいですよね。でも本当は、誰だって意見を言いたいし考えてることもある、でも自信もない。人前で話す勇気がない。そう言う子の声もしっかり拾いたい、だから挙手制をとってません。
そのお考えにめちゃくちゃ共感しました(泣)
次女も後者タイプ。
お陰で先生にたくさんの心の声を聞いてもらい、返事をもらい、本当は言いたい、やりたいって思ってる事を、先生はすっごく自然にクラスのみんなに共有して、次女主導で一つのクラス活動に繋げてくれた事がありました。
次女の喜びと成長に繋がったのは言うまでもありません。
感動ポイント6.共感の嵐
先生と何度か電話させていただく中で、印象に残っている事はたくさんありますが、その中でも特に嬉しかった事。
それは『先生という立場は意識していないとその権力でもってコントロールしてしまう事。どうしても権力がある、それを分かっていないといけないと思ってる』とおっしゃった事です。
まさにこれ、家で意識している事です。
大人はどうしたって小学生より強いです。何とかしようと思えば何とかなりますきっと。
でも、それは子どもの為にならないどころか有害とすら思います。
意識していないとどうしても『こなさなきゃいけない事』を捌く為、権力を振りかざしてしまいます。
我が家でも意識している、結論ありきで動かないこと、大人が結論を決めてそこに持っていこうとしない事、そういう姿勢で常に向き合ってくれていました。
親と子も、担任と児童も『人間関係』の一つだと私は思っています。
大人側の教育意図の貫徹が教育の成功とは到底思えません。
最終的な意思決定は子供たちにあり、大人は知恵と経験を活かして判断決定の材料を与えるような存在。時には一緒に悩んだり喜んだり、学んで発見する。それを完全に教室で体現して下さっています。
大人主導の方が簡単だと思う事もあります、そうすべき状況の時もあります。
ですが基本子どもに任せる、それって単純に手間が増えますが、そこをあえてそうされているのが分かりました。
感動ポイント7.距離、目線
近いんです。
子どもたちとの距離も、目線も。
苦手な事も何でもオープンにされてます。
机が散らかりがちらしいです。笑
整理整頓が苦手。K先生隊と呼ばれる週替わりの隊員たち(クラスの子供たち)が代わりに先生の机のお片付けをします。
みんなK先生隊の週を楽しみにして、今では片付けだけでなく、言われてもないのにK先生隊は先生お助け隊として、様々なお手伝いを自主的にしているらしいです。
子ども達が、進んで色々考えて行動するようになってる。それ、すごくないですか?
『先生なーんにもしないよ!隅っこで見てるだけだもん!』と、公園で遊ぶ時同じクラスの子たちもよくそう言います。笑
自分達で考えて自分達で行動する、3学期になるにつれそんな事が目立ってきました。
* *
あの、、もう4000文字超えてるんですが、まだ読んでくださってる方いらっしゃいますか?汗
まだまだあるんです。でも流石に長すぎますのでここらへんで締めようと思います。
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この一年のこの充実感の半端なさ。
夫曰く『何か、有料のスクールに通わせたみたいな充実感だ。K先生みたいな先生が担任で次女が羨ましいとすら思う』
うん、確かに。
凸凹登校になってしまった故に関わることが多かった為かも知れませんが、、我が家が大切にしたい事・してる事と、K先生の考えと一致する部分が多かった事も相まって、余計にそう思います。
時に私はとても疲れる瞬間がありましたが、K先生は私の事も心配してお声がけ下さり、心根の優しさも感じました。
どんな事でも賛否はあるとは思いますが、次女にとって、また夫や私、長女(委員会でお世話になりました)にとっても、大好きな先生となりました。
一緒に子どもと向き合ってくれている。
一緒に育ててくれている。
その安心感と頼もしさ、またプロの仕事を身近で感じることのできた一年でした。
* *
冒頭でも触れましたが、どの先生ももれなく子ども達と真面目に向き合い、努力して下さっています。
今回はあくまでも我が家の観念と一致した相乗効果もあってのこと。
誰かとの比較は無駄であり、また他人の評価を無造作に取り入れるのはどのシーンにおいても良くないと思っています。
今目の前にいる人を、それは先生に限らず縁のあった人すべて、自分の目と心で対応して発見していく事を私は大切にしています。
優しい気持ち、思いやりの気持ち、想像力。
人間関係において大切だと思っています。
どこかで一度言いましたが改めて
世界中で子供たちの教育に携わって下さっている先生たち、本当にありがとうございます!
この春、
教員として新たな一歩を踏み出す方、
教員を辞めて新たな一歩を踏み出す方も、
新たなクラスの担任となられる方も、
そして元教員の方も、
そのお仕事に尊敬と感謝の気持ちでいっぱいの保護者がいる事を知っていただけると嬉しいです。
新年度からもご自身のため、子供たちのために更なるご活躍をされる事、応援しています。
どうか先生たちの働き方がもっと快適になり、先生という素晴らしいお仕事が、心身豊かに子どもを育てる為に良い発展をしていく世の中になるように願ってやみません。
私は保護者として、おうちで出来る事、
子供たちの話やプリントなどからキャッチして、補填して行きます。来年度からも頑張ります。
最後まで読んでいただき本当にありがとうございました♡
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