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終身雇用はもはや当たり前じゃないのに危機感が足りない日本人

都内の社交場に顔を出すと、気さくな外国人と話す機会がたくさんある。

私が日本人だとわかると

「日本人は危機感が足りないね」

「日本はsafe(安全)な国だからのんきだね」

という話から始まり、日本人の平和主義に呆れられることが多い。

これは治安が良いということだけでなく、お金に対する危機感もなくておめでたいね、という感じ。

アメリカにいる私の家族は

「2年に1度帰国するたびに日本の衰退ぶりを感じるのに、日本人は何も感じていないんだね」

と言っていた。

正直、私もそこまでヤバイとは最近まで思っていなかった。

終身雇用、年功序列が当たり前だった日本でお金のことを真剣に考える人が少ないのは当然かとも思うが、もうそんなにのんびり構えている時間はなさそうだ。

コロナウイルスを機に雇用システムの見直しが早まり、メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へ移行しようとしている。

雇用システムの見直しは以前からも話題に出ていたが、ついに来たかという感じ。

ジョブ型雇用について、日本経済新聞に下記のような説明がある。


職務を明確にした上で最適な人材を配置する、欧米などで一般的な雇用形態。
職務に必要な能力を細かに記載した「職務定義書」(ジョブディスクリプション)を示し、社内外から人材を募る。企業が求める能力を明確にして雇用契約を結ぶため、勤務時間ではなく成果で評価するのが一般的。


これを読むと画期的で非常にフェアな雇用形態のように聞こえるが、成果報酬制度のため、裏を返せば成果を上げられない人はガンガン切られていくということだ。

今までのように終身雇用に安心してあぐらをかいている場合ではないし、年功序列で上司という立場を利用し部下をいびる暇などなくなる。

上司であろうと会社に何年在籍していようと、切られる時は切られるのだ。

そう考えると、会社という組織だけを頼りに生きていくのはめちゃくちゃリスクだと感じる。

いつクビを切られるかもわからないし、そんな会社に全力投資しても将来が保障されるわけじゃない時代が到来した。

一度雇用されたら会社が一生面倒みてくれるなんてことはまったくなくなったし、仕事で成果を上げる努力をしつつも他の収入減を確保する必要があると私は考えている。


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https://www.businessinsider.jp/post-214350

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