シンガポールの外資企業で驚いたこと①
こんばんは。
トップ画像は、アラブストリートのとある古着屋さんの玄関です。
今日は、シンガポールの外資系企業で働き始めて4か月の私が、驚いたことをお伝えしたいと思います。
外資系とは言っても、90%近くがシンガポール人で、残りの10%程度がヨーロッパや他アジア、北米等の別の国から来た社員です。日本人社員は私一人だけで、驚くことも多かったです。
※あくまでも私の会社のケースのため、ご理解のほどお願いいたします
沢山カルチャーショックがあるため、何編かに分けてご紹介します。まずは第一編。
①スマートフォンを会社用・私用で分けず、1台持ち
日本にいた頃は、会社から支給されたiphoneと個人のiphoneを2台で持っておりましたが、シンガポールでは、携帯番号も含めて、2in1で使用しています。
日本では営業職でお客様からの電話をよく受けていたこともあり、携帯をオンオフ分けるのはありえませんでしたが、シンガポールではお客様からも後述のwhatsappというLINEのようなアプリで連絡を取るため、慣れれば1台で済むほうが楽でした。
私の会社の場合はSIMを会社のコーポレートプライスで購入し、それをオンオフどちらでも使用してよいことになります。かなりお安くなります。
また気になる料金支払いについては、携帯会社から来たBillをそのまま会社で経費精算できるため、プライベート含め実質通信料がかかっていないことになります。
②Whatsappで24/7仕事の連絡を取る
メールをするほどでもない業務連絡などをしたいとき、日本ではLINE等で連絡は取らず、MS Teamsのチャット機能でスマホからチャットや電話をしていましたが、シンガポールでは皆がWhatsappで大事な業務連絡も含めて連絡を取ります。入社してまず会社のグループに加入させられ、チームや各プロジェクト毎にもグループが存在します。Whatsappアプリについている投票機能を使って、チーム飲み会の場所やミーティングの候補日を決めたりもします。
ちなみにWhatsappは、携帯番号を使用してコンタクトをとるため、携帯番号を他の同僚も見られるようになっており、例えば皆でランチに行ってまとめて一人が払い、後で割り勘する場合等に、その携帯番号から相手の口座に直接お金を簡単にトランスファーしたりします。
③国内すべての民族の大切な日を祝う
シンガポールは、中華系、マレー系、インド系をメインとしたさまざまな民族の国民がいます。それぞれの民族で、新年や宗教的記念日が様々あります。
1.【すべての民族】ニューイヤーデー(New Year’s Day)= 1月1日(日)
2.【中華系】チャイニーズニューイヤー(Chinese New Year)= 1月22日(日)、 1月23日(月)
3.【キリスト教】グッドフライデー(Good Friday)= 4月7日(金)
4.【イスラム教】ハリラヤプアサ(Hari Raya Puasa)=4月22日(土)
5.【すべての民族】レイバーデー(Labor Day)= 5月1日(月)
6.【仏教】べサックデー(Vesak Day)=6月2日(金)
7.【イスラム教】ハリラヤハジ(Hari Raya Haji)=6月29日(木)
8.【すべての民族】ナショナルデー(National Day)=8月9日(木)
9.【ヒンドゥー教】ディパバリ(Deepavali)=11月12日(日)
10.【キリスト教】クリスマス(Christmas Day)=12月25日(月)
上記は2023年のシンガポールの祝日です。様々な民族・宗教の祝日であることがわかります。
会社でも、例えばチャイニーズニューイヤーのときは皆で中華料理を食べて中華服を着てくるよう指示があったり、ディパバリの時はインド料理を皆で食べたりと、他の宗教に対してリスペクトしています。
一人ランチは避けられ、必ず集団で行く。しかも時間がとても長い
これは今のスタイルになるまで大変悩み、色んな人に相談し、時間をかけました…。紆余曲折あったため、近いうちに別で記事にします!ここでは概要のみ。
日本では、私はランチを食べなかったり、食べたとしても自席でおにぎりを片手で頬張りながら仕事をしていました。
しかし、シンガポールでは、一人ランチはあまり良いこととされておらず、かならず皆で誘い合って行きます。しかも、わざわざ同僚の車に乗り合いで、近くのモール等へ行って食べます。
そして、ランチにかける時間も1.5-2時間です。おかげで13時にミーティングを入れられなくなりました(とほほ)
ただ、ヨーロッパ系の同僚は、ささっと一人でサンドイッチを食べてすぐに仕事に戻ったりしている人もいます。
出勤時間が9-10時。退勤時間が17-18時。残務は帰宅後。
あくまで私の場合ですが、日本に居た頃は9時から22時頃まで仕事をしていました。(普通じゃないかも)
今は、9-10時の間に出勤すれば良く、また17時以降には帰ってもよいです。要するに、完全に結果主義のため、結果さえ出していれば労働時間は問われません。
ほとんどの同僚はなるべく短く仕事をして、プライベートもとても大切にしています。18時には95%の社員が帰っています。
ただ、そんな一辺倒なことをいっても、やはり残務はどうしても発生します。特に、シンガポール人は残務が多いような気がします。
そういった場合は、一旦帰宅し、家族とディナーを食べた後に、21時頃から再開します。
私のボスはワーカホリックのため、朝9時から18時までずー--っとミーティングで、そのあと家に帰ってディナーを食べた後にまた21時から24時頃までミーティングに出ています。こんなワークスタイルは嫌だ!と思いつつ、私もそんなかんじになってきてしまいました…。
偉い人ほど仕事量が多い
私が個人的に驚いたのは、職責が低い人程すぐに帰り、職責が高い人程たくさん仕事もあり、仕事に費やす時間も多いことです。
私が日本に居た頃は、仕事量や仕事にかける時間は完全に個人によるものでした。職責が低くても、残業をたくさんする人もいましたし、職責が高くても、ささっと仕事を終わらせてすぐ帰る人もいました。しかし、シンガポールでは如実に職責に応じて仕事量が明確な気がします。とてもスマートで速いスピードで仕事をこなすシニアマネージャーなども、残って仕事をしていたりするため、やはりえげつない仕事量が偉い人にはあるんだろうなぁと感じています。
プライベートのことをオープンに聞いてきて、親身にサポートする。
当社に限らず、シンガポール人の国民性として、とても面倒見がいいというのがあります。そして、他者への興味や心配もとてもします。私は彼らのこの国民性が好きで、とても助けられています。
例えば、まだ自分が住む家が決まっていなかったとき、色んな同僚から、予算はいくらまで出せる?住む年数は?部屋数は?希望エリアは?等いろいろと聞かれました。「なんでプライベートのことなのに首をつっこんでくるのか」といぶかしげになりながらも答えたら、皆コネクションのある不動産に問い合わせてくれていて、実際そのうちの一人から紹介された不動産屋さんと契約を結び無事に家を借りれた経緯があります。
それ以外にも、土日何してるの?一人なの?等聞いてきたりして、私が一人でいることを知ると、土曜日一緒にご飯に行ってくれたり家に招いてくれたりもしました。日本では、個人的に仲のいい人でない限り、同僚と週末に会うことはあまりなかったので、とてもうれしかったです。
噂が秒速で広まる
上記の、面倒見がいいことと表裏一体なのですが、プライベートのことも含め大変オープンに聞いてきて、しかもそれが噂となりすぐに会社中に広がってしまいます。(当社だけかもしれませんが)
例えば、私が家賃いくらの賃貸を借りたかや、私の夫が今何をしているか、また私が週末何をして過ごしているか、どういった英会話学校に通っているか…など、根ほり葉ほり聞かれ、しかもそれをランチ等で私がいないときに広めたりして、皆が私のプライベートを知っている状態になったこともありました。私は数少ない人に伝えたのに、彼らの物差しではそれを広めることが悪いことだとは全く思わず、悪気なく拡散するのです。正直なところ最初は大変悩みましたが、だんだんとマネジメント方法を学んできました。
Busybodyというシンガポールの英単語があります。意味としては、「すぐに色んなことに首を突っ込みたがる人」のことで、シンガポール人は、自分たちのことを指して揶揄の意味で用います。
面白かったのが、私は子供はいないのですが、私に息子がいるという根も葉もない噂が会社中に流れていたようで、日本に帰省するときに数人から「やっと息子に会えるね!息子さんと良い帰省を過ごしてね」と言われました。笑
私が、大変珍しい日本人だからというのも、私のうわさが広まる理由だと思うよと仲の良い同僚から言われました。
長くなってしまいましたので今日はこれでおしまいにしますが、まだまだ書きたいことがたくさんありますので、パート2も追い追いと出しますね!
読んでくださってありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?