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塊肉をさばくことで気づく歩留まりや安さの先にあるもの

今日はいつもと違う塊肉の話。仕事でもあり私の趣味。
肉屋が仕入れる形の肉を購入し、
脂と筋を取り、ブロックに柵とりしたりスライスしたりするのが大好き!

真空シール器(真空パック/真空シーラー)を愛してやまない
料理家の小平文(AYA)です。
真空シール器を使って冷凍作り置きを作り、
週3料理、週4温めごはんを実践しています。

スーパーの肉は可食部だけを売っている


スーパーで肉を買うと、
「各部位ごとに食べられる状態の肉」を
グラム単位売っていますよね。

食べられる状態というのは、脂が多かったり、筋が多いものではなく、
表示部位ごとにおいしく食べられる状態のもの。

実際私は肉屋が仕入れる部位で購入し、
自分でさばくようになって10年ほどになります。
スーパーや肉屋さんの努力や工夫を肌で感じます。
そんなの別に感じなくてもいいだろって
多くの人は思うかもしれないけどね。

部位で購入する塊肉は切ってみないと
どれ位脂で筋なのかってわからないの。

もちろん部位ごとに大体の目安はあるし、
脂はトリミング済みだったりすることもある。
よくいう「グリムキ」ってやつね。

だからスーパーは仕入れてからそういったものをすべて取り除いて
売り場に出してるんだよね。

ってことは残った脂や筋は??

あまり商品価値が低いので、ミンチに加工されることが多い。
肉屋さんの揚げ油が「ラード(豚)」や「ヘット(牛)」なのは、
さばいたときに大量に出る脂を使ってるってこと。

塊肉をさばいたからこそわかる違い


冷凍の塊肉とチルドの塊肉の違いが雲泥の差でびっくりする。
この二つをさばいたことがある人ならみな、冷凍肉をさばくの嫌だなーって思うわけよ。だって、キッチンが血の海になるんだもの。。。。。

ドリップがすごい出るのよ。
もう止まらないの、切れば切るほど出てくる!!

チルドはほぼ切っても出ないので、作業もらくちん。
その後の真空シール器での脱気もやりやすいんです。

ドリップは嫌なも??


もちろん作業性という意味でも見た目も嫌だけど、ドリップって「うまみ」と「ジューシーさ」なんだよね。

たんぱく質が多く含まれてるので腐りやすく、劣化の原因にもなる。
そしてドリップがたくさん出てる肉というのは、劣化リスクだけじゃなく
うまみが抜けて、ジューシーさが減ってる「すかすか肉」ってこと。

最近脱水シートのおかげでパックされた肉もドリップまみれになってないことも多く、見た目はきれいでいいけど、どんな状態なのかわかりづらいのは困りものかな。

なぜドリップはでるのか?


細胞が傷ついて、破壊されることで中から出るわけなんだけど、
冷凍して解凍することで細胞が破壊されて出やすい状態に。

チルド肉は冷凍されていないから
その影響を受けず、さばしていてもドリップはあまり出ない。

ただ、細かくカットすればするほど、
ドリップは出るのでなるべく大きな塊で肉は買ったほうがいい。

ミンチ肉はすぐに調理するのが◎
酸化がすすむしドリップも出るからね。

最近はドリップシートがとっても優秀すぎて
スーパーのカット肉のドリップが見えないことが多いよね。

ドリップはうまみやジューシーさでもあるけど、
その分雑菌も増えやすいからしっかりふき取ってから保存が◎


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