朝の「急いで」というイライラを、ニュースが掻き消してくれていた

料理をしているとリビングから漏れていたはずの夕方のニュース、「スーパーJチャンネル」の音声が消えた。先日、模様替えをしていた時のコンセントの差し直しが甘かったのだろうと、手を止めテレビの後ろに回ってみる。何度か差し直すと、数秒点くがまたすぐに消える。
きっと先日の大雨でマンションのアンテナが壊れたのだろうと、その日は諦めた。しかし、翌日も直らない。

原因は、テレビ本体の基盤の故障で要買い替えとのことだった。
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無音の世界は嫌いじゃない。だから風呂上がりや寝る前に静かでも、平気だった。
しかし、問題は朝のニュースだった。私はテレビを目覚まし時計代わりにしており、朝のニュースが自動的にオンになることで起きていた。携帯電話や目覚まし時計では起きられないのに、新井恵理那アナウンサーや三宅正治アナウンサー、 井上清華アナウンサーが読み上げるニュースには反応し、起きることが出来る。もっともテレビのボリュームを最大にしていることも一因ではあるが。
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翌朝、いつもの時間に起きることが出来なかった。
これは深刻な問題だと思った。１日なら本気で頑張って起きる。しかし、毎日は出来ないと感じた。
しかし、テレビは回復することなく、点かない状態が数日続いている。数日続くと周囲の音も気づかぬうちにストレスになり始める。
テレビの音で消されていたゴミ出しの騒がしさ、自動車の騒音が身体に染み付き始める。何よりご近所さんの「早く」という怒鳴り声が心にモヤモヤを与える。
朝のニュースで知った天気予報や電車の遅延情報の代わりに、周囲の「早く」、「急いで」、「時間ない」というイライラから発せられる慌ただしい音を吸収し始めたのだ。

テレビがあった時には気付かなかったが、私はアナウンサーの美貌や、聞き取りやすい情報によって、周囲のイライラを遮断し、心の健康を保っていたのだった。
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１週間経つがテレビは直らない。だから周囲のイライラからの防護壁がなくなり、感情の籠もった音を吸い始めている。
好きなドラマや映画を観るためにテレビがあり、次いでにニュースも観ていたと思っていたが実は逆であったことに気づいた。
私は朝、起きるべき時に起床し、
周囲の雑音から遮断され、元気に会社に行くためにニュースが必要だったようだ。
だから私が好きな番組はグッドモーニング、めざましテレビなどのニュースだった。

テレビが戻ってきたら、真っ先に観たい。

https://www.fujitv.co.jp/meza/

めざましテレビ - フジテレビ

グッド！モーニング｜テレビ朝日