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(*記事は2020年3月時点のものです。その後、MDesのコースは8分野から4分野に再編になっています。詳しくはGSDホームページをご覧ください。)

今日は、私が進学を決めたハーバード デザインスクール(GSD)のデザイン学について、もう少し詳しく書いてみようと思います。

いくつか特徴がありますが、何と言っても、自由度の高さと、扱っている領域の広さが特徴ではないかと思います。

スタジオはなく、コースワークのみで、最短1.5年で卒業が可能です。Thesisを書く、あるいはコースワークを分散させる、場合は2年での卒業となります。GSDのコースは基本ひとつ4単位で、48単位=つまり12コース/授業、1学期に4つ授業をとると1年半で卒業できる計算です。そして、追加費用なしで、最大1学期に5授業まで取れます。必修は、さらに細かくわかれる専攻ごとに少しずつ異なりますが、0-2授業ほどで、残りは全て、自由に、自分の興味に合わせて選択することができます。すごいのが、ハーバードのどの大学院の授業も取れること、さらには、MITやタフツ大学などの授業もどれでも取れることです。今年から、16単位(4授業)を超えて、ハーバード内の他大学院や他大学でとる際には、専攻長からの許可(Petition)が必要になりましたが、許可を得ることはさほど難しくなく、本当に自分の興味にしたがって、自由に、カリキュラムを構築することが可能です。

2019年夏の学校が始まる前のオリエンテーションで、先輩(デザイン学の中のArt, Design, and the Public Domain専攻の先輩)の事例として、紹介された授業リストを紹介しますが、もはや、デザインスクールの学生というより、ケネディースクール(公共政策)の学生といったほうが良いのではないか?といったような感じです。

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私は1学期、2学期とも、全てデザインスクールで授業を取っていますが、それは、私がもともと異分野からデザインスクールに来ていて、学びたかったことがデザインスクールにあるからで、多くのもともとデザインのバックグラウンドをもつ学生たちは、他の大学院に積極的に足を伸ばしている印象です。(私も来学期は、他の大学院で色々取ってみる予定です!)ちなみに、よく聞くのは、ハーバードはよりセオリー寄りでMITの方が実践的だということ。私は、セオリーをやりたくて仕方なかったので、よかったですが、それでも、最初の頃は、あまりに哲学と政治の話の話が出てくるので、びっくりしたのは覚えています。

さて、次に、デザイン学の扱っている領域の広さについて触れてみたいと思います。公式サイトから引っ張ってきましたが、GSDのデザイン学では、建築/ ランドスケープ/ 都市計画&デザインを基軸として、社会に応用可能な、あらゆる分野を扱っている印象です。アートに文化、エネルギーに、哲学とメディア、不動産にテクノロジー、エコロジーに、リスク & レジリエンス。出願の際には、この中から第一希望、第二希望を決めて提出します。

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私はRisk and Resilienceを第一希望、Critical Conservationを第二希望で出願して、無事第一希望で合格することができました。ちなみに、Risk and Resilienceの授業の他に、Art, Design, and the Public DomainとCritical Conservationについては、各専攻のコア授業を私は選択授業として取ったので、これらの様子もおって、紹介していきたいと思います。

でも、同じデザイン学でも、専攻が違うと、学びの内容も、学校の印象もかなり異なるように感じています。入学前に、フルブライト の先輩でもある、Real Estate and the Built Environmentの専攻の上田さんのブログをよく読んでいたのですが、同じデザイン学でもこうも違うのか、と入学して色々と感じています。

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後日追記

私が所属する、デザイン学の中のリスク & レジリエンス分野について、このプログラムのディレクターが書いた記事を紹介します。ここでは、コロナウイルスのことに加えて、気候変動や難民問題にも触れられていますが、すごく自由度の高いプログラムで、私も自分の関心(場と文化(継承)、クラフト、少数民族、難民、グローバリゼーションetc.)をリスクとレジリエンスのコンセプトにのせて、深く掘り下げることができている気がします。


Risk & Resilienceの仲間との写真

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