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識字障害(ディスレクシア、ディスグラフィア)について理解を広めたい。

もっとも気付かれにくい学習障害のひとつ、識字障害(ディスレクシア、ディスグラフィア)について、以前にamebloに上げたものを転載します。
まだまだ識字障害については、たくさんの方に理解してもらえるようにならないといけないな!と感じています。

東洋経済オンラインの記事で取り上げられていた、高梨智樹さんの本がとても良かったです。

ディスレクシアを持って生まれた高梨さん。中学校時代にそれに気づいてくれた教師との出会いから、適切な支援を受けることができるようになり、本来の才能を開花。現在は起業家として活躍しています。

私はディスレクシア、ディスグラフィアにとても関心があります。

もしかすると一番気づかれにくい学習障害では?
と思っています。

そして、それを適切に支援していく体制も、
殆どの自治体では、全くといっていほど整っていません。

余談ですが、教師時代、私はヒラの教員のくせに
ある会議でそのことについて触れてしまい、お偉いさんにめちゃくちゃ怒られたことがあります!笑

まあそんな思い入れもあり、自分の強みを活かして、逞しく生きている方がいると知り、とても嬉しかったのです。

本を出されていたなんて知らなかったので、見つけた時は嬉しかったー!


高梨さんは、中3のときに重い識字障害と診断されました。

もともと持病があり、満足に学校に行くことができなかったため、小学校時代続いた成績不振はそのせいだと思っていたそうです。

中学生のときに通った病弱児の特別支援学校で、担任の先生が識字障害ではないか?と思い、専門の研修に参加したくれたところから、特性にあった適切な支援を受けられるようになりました。

識字障害というと、
◯読むことが苦手なディスレクシア
◯書くことが苦手なディスグラフィア

とがありますが、高梨さんの場合は、両方に困難さが認められる、重度の識字障害と診断されたそうです。

しかし、やっぱりその困難さを補ってあまりある、人並外れた能力があるもので、

高梨さんの場合は…ものすごく耳が良かったのです!

◯一度聞くと理解でき、しかも忘れないため、人に読んでもらったりやPCの読み上げ機能を使うと十分学習できる。

◯読み上げ機能は普通の会話の速さでなく、
3倍速がいちばん聞き取りやすい。

◯一度に3人の声を聞き分けることができる。(聖徳太子が一度に10人の話を聞けたように、高梨さんも、3人から一斉に話されてもそれぞれと会話ができるんだそうです。)

◯消防車や飛行機などの走行音を聞くと、その年式まで当てられる。

などなど、もうほんと素晴らしい力ですよね!

こういうのを聞くと、人間の脳の可能性を思い、ワクワクが止まらなくなってしまいます。(脳マニアです🧠)

◯電子教科書を使用
◯テスト問題の読み上げ支援
など、耳が良いという自分の特性に合った学習方法を身につけ、着実に学力を伸ばし、定時制高校に進学。
趣味で始めたドローンを極め、日本代表となり世界大会へ。
卒業後は、毎日の単調な繰り返しが苦手、という自分の性格をよく考えた結果、学業ではなく、起業をするという選択をし、その日本一のドローン技術を活かした企業経営をされています。
めっちゃかっこいいですねー!



高梨さんはおそらくとっても素直な方で、おうちの方も全力で応援してくれたので、さまざま葛藤があったとは思うのですが、それを乗り越え、プロフェッショナル達から適切な支援を受けて、どんどん成長していったんじゃないかなあと想像しました。

私が関わったことのある識字障害かな?と思われる子たちは
◯何回も繰り返し漢字を書かされたり
◯みんなの前で読めない教科書を読まされたり
◯とれないノートを取らされたり

そうして、ある程度の年齢になると、すっかり自信喪失し、二次障害を発生していました。

発達障害が二次障害となった場合は、昔と違って、グレてバイクを盗んじゃうとかではなくて

今は、ゲーム依存→引きこもり のパターンが目立ちます。

そうなると、適切な支援が分かっていても、当の本人が支援を受け入れる気持ちになってくれるまでが、相当の時間と適切な医療とが必要なのです。

せめて小さいうちにだれかが気付いていたら…

◯音声教科書で勉強してみようよ!
◯問題、先生が読み上げてみようか?
◯プリントはWordで解いてみない?
とか、本人の負担にならないやり方で支援を提案できていたら、と思います。

たぶん目立ってくるのは、漢字学習の始まる小学校低学年の頃だと思うので、その頃に発達チェックリストがあって、早めに気づけるといいなと考えています。

でも実は、おうちの方こそが、お子さんが識字障害があるかもしれない、ということを認めるのに結構時間がかかるものなのです。

だから、家族が孤立しないような支援体制が必要なんですよ。

なのに整ってない…という気持ちから冒頭の会議発言があったわけですが😅
まあ、潔く仕事をやめる理由の一つにはなったかもしれないです!あはは🤣


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