海外移住の一歩としての社会人大学院留学でフランスを選んだワケ
元インター(IB)校、フランス在住大学院生のayaです。
この記事では、海外移住の一歩として社会人大学院留学をするにあたって、どうしてフランスを選んだのかという理由についてまとめていきます。
来る前
ワークライフバランスが良い
大学3年生を休学して、オーストラリアで日本語アシスタント教員として働いた1年では、オーストラリアの先生たちの働き方を見る機会がたくさんありました。基本的に部活がないので、夜遅くまで学校に残って仕事をしている先生はもちろんいなかったし、私はホームステイ先がスクールバスに乗らないと帰れなかったため、生徒が帰る4時には退勤していました。当時は、外国語部署で働いていたのですが、勤務先の学校が日本語とフランス語を外国語としてクラスを提供している学校だったので、フランス語の先生たちと同じオフィスで働いていました。半分日本語の先生、半分フランス語の先生のオフィスで働いていて、日本人の働き方とフランス人の働き方の違いがよく見えました。オーストラリアであったとはいえ、やはり日本人の先生の方が学校に残ってお仕事をしてらっしゃることが多かったし、一番印象的だったのは、フランス人の先生に「ayaはアシスタントなんだから、そんなに頑張って働かないで。私たちが働いていないみたいに見えるから。」と言われたこと。
これがきっかけで、フランスで働くということに興味を持ちはじめました。
教育制度が良い
初めはオーストラリアも有り!と思っていたのですが、オーストラリアで先生として働くには、オーストラリアの大学でPGCE(Post Graduate Certificate in Education)という大学院のひとつ下みたいな学位が必要と知って、調べてみたら学費が高すぎて、諦めました。
学費が低い国を調べていたら、ヨーロッパの国が出てきて、その国の国民であれば大学の学費、ほぼ無料みたいな国もあって、(フランスも、ほぼほぼそんなようなもの)将来家族ができたら、私の経済的な理由で子供の将来にリミットをかけたくないなと思い、自分が留学するにしても、もしその国に住むとういことがあるという世界線を考慮しても、ヨーロッパの教育制度(大学の学費が安い)はプラスだな、と思いました。
ユーロが強い
フランスの大学院に行きたいと思ってから、一度フランスに3週間下見も込みで旅行に行きました。2022年の12月から2023年の1月にかけて行ったのですが、その時に本当に感じたのは、円が弱いということ。スーパーの食材や、生活に必要そうなもの自体の物価は、そこまで高いとは感じなかったものの、円に換算した途端、とても高く感じ、経済的に、給料はユーロでもらいたいなと思うようになりました。
社会保障が充実している
詳しく調べたわけではありませんが、呆然とヨーロッパは社会保障が充実していると聞いたことがあったので、そこに期待がありました。
他のオプションでは、諦めきれない条件が揃わなかった
留学をすることを移住の一歩と捉えていたので、数年勉強するためというだけでなく、数十年住めるかという視点も入れて国を選びました。
私の中であった条件は、①学費が安い②教育制度がいい③経済が安定している④食べ物が美味しい⑤日照時間が日本と同じくらい(←冬にパリにいた時に、日が昇るのが遅くて、これはダメだと思いました。)
ドイツは学費が安いというのでとても魅力的でしたが、ドイツの教育制度(小学校から大学までの)がなかなか独特なことと、日照時間が短いということでやめました。もう一つ考えていた国が、フィンランドです。教育制度がとてもいいと聞いていたので、とても興味がありましたが、日照時間と寒いのは無理ということで、やめました。
他にも、イタリアもいいなとも思いましたが、お給料が低めということだったので、フランス、冬でも日照時間が長めの南フランスに決定しました。
来てから良かったと思う点
予想通り、ユーロと社会保障は強い
初めてフランスに旅行で訪問してから1年以上経ちましたが、やはりユーロは強いなと実感しています。カフェでアルバイトを始めたのですが、最低賃金14ユーロ/時(ここから税金が引かれて、手取り10ユーロ)も、円換算すると、1700円くらいだったりするので、やっぱユーロつえーと思います。
日本も社会保障という点でそこまで劣るとは思ってはいませんが、健康保険が外国人留学生である私にもあって、大学の病院で診察してもらうと、診察料すら払わないという点から、やっぱり充実しているなと思いました。
また、低用量ピルも保険の対象になっていて、三ヶ月分で2ユーロもしないので、びっくりしました。(日本では一ヶ月に3000円くらい払っていました。)
フランスで「日本」はブランドである
こちらに来て気づいたのは、日本の漫画とアニメが本当に人気であるということ。本屋さんにも日本の漫画(フランス語版)がたくさんあるし、道を歩いていても、アニメのTシャツを着ている人がたくさんいるということに気づきました。また、「どこから来たの?」と聞かれて「日本です」と答えると、めちゃめちゃいい反応が来ます。若い人は、アニメ。上の年齢層の人たちは、日本の伝統的な文化のファンが多いように思います。
あと、日本人であることがメリットというより、フランスの中ではアラブ系やアフリカ系の人に対して一定の固定観念があったりして、同じ「外国人」でも、アラブ系やアフリカ系ではなく、日本ということで少し得をすることがあったと思います。(ちょっと悲しいことではあるけど。)日本でも同じ外国人でも白人とアジア系の外国人とでは印象が違うのと似たようなことだと思います。
来てから大変だった点
フランス人の上司との人間関係
フランスに来てしばらく経った4月から、カフェでアルバイトを始めました。姉妹でやっているカフェなのですが、働き始めたときは本当に優しくて、ここで雇ってもらえて本当に良かったと思っていたのですが、ここ最近観光客が増えてきて、お店が急に忙しくなって、余裕がなくなってきたのか、嫌味っぽいことを言われたり、厳しいことを言われるようになってきました。今までいろんなアルバイトをしてきましたが、上司には恵まれ続けて、いつも可愛がってもらっていたので、上司との関係が難しいと感じたのが初めてだったので、大変と感じました。
こちらに住んでいる日本人の方にこのことを話したところ、フランス人は基本謝らないとおっしゃっていたので、私のカフェがということではないのかなと思いました。
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