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思い出のホケミクッキー

数年前、バカみたいにクッキーを作っていたことがありました。

今よりもっとご飯が食べられなくて、「ご飯よりもお菓子の方が食べられるから」という理由でクッキーやチョコレートばかりを食べ、食生活というものが乱れまくっていた時期です。

そんな状態が続いていたある日、「さすがにこれはまずい気がする」と鏡に映る、今まで見たことのない太り方をした自分の顔を見て、現状への危機感を抱いたのです。

ですが、だからといってお菓子をやめるという選択肢はありませんでした。というか、何回かチャレンジしたのですが、もちろんできず。

甘いもの、甘いものとなっていた私の脳は、そう簡単に正しい食生活へとシフトを変えてくれませんでした。当たり前。

ということで、考えたのがホケミクッキ―です。ホケミクッキーとはホットケーキミックスで作ったクッキーです。ホットケーキミックスをホケミと略すようなので、ホケミクッキー。

手作りのものはいくらか甘い砂糖を減らしたり工夫ができるし、たくさん食べても影響が少し緩和されるのでは…!と考えたのです。

いや、お菓子食べてる時点でアウトだよ、なんて正論はごもっともですが、そのときの私はそうするしかないと思っていたのです。

ただ、バターだの強力粉?(ちょっとよくわからない)だの材料をたくさん集めて作るのは面倒くさかったので、ホットケーキミックスを使ってあとは卵か牛乳を入れて作るだけのクッキーをオーブンで焼いていました。チョコチップのような飾りは一切なし。いつもプレーンの素朴な味です。自分のためだけに作るものって結構手を抜いてしまいがちな私。

そんな感じで思い立ってから1時間もせずに作れることを良いことに、当時はしょっちゅうホットケーキミックスを買ってホケミクッキーを作っていました。

あのクッキーみたいだけどサクサクしてないマフィン?っぽい感じがなんともいえない手作り感でおいしかったのです。頻度高めで作っていた割に上手くはなりませんでしたが、あの中途半端な感じが好きでした。

私は瞬間湯沸かし器のように熱しやすく冷めやすいので、はまっているときは1日置きの頻度で作っていたこともあります。それが、いつのまにか焼き芋ブームになり、おさつチップブームになり、今では食後にクッキー1枚食べるか食べないか程度になったので、我が家の棚にはホケミすらありません。

焼き芋も家のオーブンで2時間以上かけて焼いていたし、おさつチップも家のフライパンで揚げようとチャレンジしたことがあったけど、やっぱりお店のものを買った方が楽だし、おいしいという至極当たり前のことに気づいてからはめったに作らなくなりました。

そういえばホケミクッキーを作っていたのもこれくらいの時期だったなぁとふと思い出したので書いてみました。



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