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旦那さんも茨城出身。私も茨城出身。出会ったきっかけは故郷繋がり・・では1ミリたりともないが、実家も茨城も大好きなわれら二人。特に私は茨城の中でもつくば市というほぼ東京という大都会出身だが、旦那さんは旧稲敷郡、今は阿見町という牛久大仏が見えるような見えないような街で生まれ育った。

若かりしときはお互いに「絶対こんな田舎はいやだ。オラ都会で暮らすど!」を合言葉にザ・田舎コンプレックス丸出しにお互い大学を東京に選び、彼は西の果ての八王子市に住み、私はえっほえっほとつくばから往復4時間近くかけて都内の大学に通っていた。

が、お互い30代・40代という妙齢になり、たー坊という個性丸出しのダウン症児を授かると、それなりに価値観は変わってくる(戻る)もので、都会の喧騒に疲れた私たちは田舎がいいなぁと思うようになってきた。

しかも、お互い家族のことが大大大好きなので、お互い実家にしょっちゅう帰っている。私はまだわかるが、男性でこんなに実家に帰る人をあまり見たことがない。旦那さん、あまりに実家に帰りすぎて自分の部屋を没収された(?)らしい。それでもめげずにしょっちゅう帰っている。しまいには、帰るだけでは飽き足らず、「我が家に遊びに来ませんか?」と両家の両親を暇さえあれば誘っているのに、いまだに振られまくっていて実現していない。

そんな旦那様の実家は、さすが広大な土地だけはある茨城。土地をお貸しされて、お米を作ってもらっているそうで、結婚してからはなんと1袋30キロの特大袋にぎっちり詰まったお米をお裾分けいただいている。「もらっていってー」と大好きなレイコさん(旦那さんのお母さん)が満面の笑みでおっしゃってくれるのでいつも、毎度毎度毎度図々しくルンルンいただく。これがとてつもなく美味しくて。きっと豊富な土地に、雨がガンガン、おひさまサンサン、のびのび育ったお米なのだろう、我が家の旦那さんのように。
で、傷みにくいようにと、30キロのお米を玄米でいただく我が家なので。ちんちくりんに精米する必要がありまして。
2021年にここ西東京市に引っ越してきてから、ずーっと精米所を探していましたとさ。でも、東京って精米所ないのね。茨城なんてそこら中にあるのに。何なら我が家のチコさんなんてお抱え精米者ならぬ精米機まで持っている(なぜゆえか)。ただ、ふとこの前、車で通った道沿いに「精米」の文字発見!!ここであったが3年目、嬉しいやら感動やらで「止めてー!」と旦那さんに言ったが、あまりというか全然というか全く伝わらず、止めてもくれずバックもしてくれなかった。「えーどうしたのー?」という間に精米所がみるみるうちに過ぎ去っていった。たしかに見えた「精米」の文字。今生の別れ。

それから雨の日も晴れの日も「精米」の文字を忘れたことはなかった。そうしているうちに日めくりカレンダーはめくるにめくれ、あっという間に今日がやって来た。そう、我が家のお米ストックが底を尽きた日。旦那さんには先週火曜日から言い続けてきた。「お米がね、もうないのよ」、「ライスないあるね~」、「お米買わないと!」、「精米いくでよ!」
なのに重たいお尻はちーとも上がらない。で、堪忍袋の緒が切れて、「明日精米行かないと、たー坊先生、食べるものないよ!!」と半ギレしてようやく実現。本日精米所に行ってまいりました。

精米所、なんと無人でして、機械がやってくれるらしい。5キロごとに100円から値段が決まっていまして。想像はしていたが、やはりPASMOなんぞは使えず、ポイント還元が全然当たらなくて首を毎回かしげることになるpaypayも当然ながら利用不可。現金しかも小銭あるのみ。二人+たー坊先生でドキドキしながら精米所に押し合いへし合い入り込み、30キロ袋から金の粒をざらざらと出しまして、いざスタート!!ドキドキしながら精米されてくるお米を待つ。と、急にガクンと機械が止まり。慌てふためく大人二人。よく見たら表示のところに「お金不足」の赤い文字。慌ててもう100円を入れまして、残りのお米も無事に精米完了。チンチクリンになったお米がキラキラ登場!!ただ、どう見ても30キロ中まだ10キロも精米されていない。5キロ100円で、200円いれたので、あと3キロくらいは行けそう。重さ的に精米されたのはせいぜい6-7キロくらいかなぁというわれら夫婦の見立て。追加で30キロ袋からお米を追加しようとしたが・・機械にはすでに「完了」の文字が。。要するに200円入れて6キロいれようが10キロ入れようが、変わらないってこと!?ぼったくりやん!
何だこのシステム!と思ってふと足元をみると、そこには体重計が。しかも昭和のやつ。昔ながらの銭湯とかの角っこにちょこんとあるやつ。しゃがんで体重計をよく見ると、「先にこちらで重さを確認ください。返金やおつりは出ません」の一文が。なんと。先に重さをはかり、必要分のお金を一度に投入口に入れるらしい。

「書いてあるものは読め、落ちているものは拾え」。

我が実家の家訓の一つ。ああ、なんということでしょう。
ドヤ&二ヤ顔のチコさん(私の母)の顔が浮かんだのでした。あーなんて効率性&生産性の悪いことといったら。に対して、「また精米しようね!」と全く気にする様子もなくたー坊先生にルンルン話しかけていた旦那さんなのでした。これがきっと生まれ育った土地の違いというやつなのだろう。

出てくるお米に興味津々!なのは母か子か。
身を乗り出して。
豊作です!右のおみ足は見なかったことに。


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