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12.子供のトリセツ ~観察力~

落ち込みや悲しみはとことん浸った方がいい。自分はそうやってネガティブな感情と付き合ってきた。
それなのに、子供が悲しんでいると、なんとか悲しまないようにと思ってしまっていた。でも、子供だって悲しみたいのだ。

悲しみの存在を改めて認めるきっかけになったのは、『インサイド・ヘッド』というディズニー映画だった。
ヨロコビが、「カナシミはここから出ないでね」と小さい円を描いて閉じ込めようとするシーンを見て、同じようなことをしてた自分に気づいたのだ。
ヨロコビは私で、ライリーは私の子供の状況だった。

自分の処方箋はたくさん持っている。1人で思い切り泣いたり、ヨガをしたり、旅をしたり、映画やバラエティを観たり、お酒を飲んだり、友達と話をしたり…考えなくても溢れてくる。
それは、自分のことはよく分かっているからだ。
でも子供のことは、いくら自分の体から産まれていても、他人だ。だから、子供が出会う初めての出来事や初めての感情を、一緒に感じながら分かろうとするしかないのだ。

だから、これから私ができることは、”子供をよく観察すること”だと思う。観察力を高めれば、何かおかしいと思った時にも、自分なりの、もはや自分にしか出せない子供の処方箋を出すことができる。

1つ、これは絶対だなと思っているのは”体調管理”と”リズム”だ。

これが崩れたときは、何か様子がおかしい。
当たり前でしょと言われそうだが、これに気づくまでもだいぶ時間がかかった。
それまでは、子供の言うことに感情が振り回されてしまい、その背景にあるものに気づかなかったのだ。

そうやって、手探りでも子育てを進めていくことで、親子の絆は深まるのだなと、しみじみ思う。

こういった日々の積み重ねがやがて、子供のトリセツとなり、それが子育てを楽にしてくれるのだろう。

母親になって分かる。母は偉大だ。

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