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忘れたい。忘れたくない。

前回noteを更新したのはいつだろう?
書きたいこと、残しておきたいことはたくさんあるけど、なんだか書けなくて。どんどん下書きだけが増えていく。

noteに限らず、SNSでもメールでも何でも。
下書きに保存されていることって、"本当は1番伝えたかった本音"なんだよね。言いたかったけど言えなかった言葉、吐き出したかったけど飲み込んだ気持ち。あの時の言葉や感情が、いつの日か救われますように。


そんなこんなな日々ですが(どんな日々?笑)、先日久しぶりに「ひとり映画」をしました。なんだかとっても胸にくる作品だったので、この感情をnoteに残します。
若干のネタバレを含みます。これから観る予定の方は、そっとUターンお願いします。



キリエのうた


岩井俊二監督による音楽映画。観ようと思ったきっかけは単純で、私の推しがいるグループのメンバーが出ていて、ストーリーもおもしろそうやなって。結論、観れてよかった。

すごく引きずる作品やった


これが1番の感想です。もちろん、いい意味で。余韻を感じるとかではなく、"引きずる"。終わった後、胸がギューッとなりました。しかもジワジワと。「鑑賞中より、終わったあとに感情を揺さぶるよう制作された作品なんじゃないだろうか」と感じてしまうほどに、引きずる。



忘れたい。忘れたくない。



「忘れたいけど忘れられないこと」は誰にでもあるだろう。でも「忘れたい。忘れたくない。」そんな強い想いを抱く出来事を経験した人は、どのくらいいるだろうか。少なくても私はまだ、経験していないのだと思う。


人生は選択の連続だ。
その数々の選択は、自分だけで決断するのは難しく、たくさんの人たちが介入する。時には自分の気持ちに背かなければいけないこともある。


この作品では、登場人物たちが「自分たちの選択」を背負って生きていく姿が描かれている。
解釈が間違っているかもしれないけど、私はそう感じた。


もし自分だけで選択できる人生だったなら、この作品の登場人物たちはどんな選択をして、どんな人生を送るのだろう?
今度は何も背負わないような、後悔しない選択をするだろうか?もしくは生まれ変わっても同じ選択をするのだろうか?

そしてもし自分だけで選択できる人生だったなら、私はどんな選択をしてどんな人生を送るのだろう?そんなことを考えずにはいられない。


忘れたい。忘れたくない。



その想いを背負って生きることは、どんなにしんどいだろう。想像するだけで涙が出そうになる。松村北斗はそんな役を見事に演じきっていた。

この作品は、演者さんたちが「その人らしくない」作品だった。もちろん、いい意味で。

広瀬すずは言わずもがな。映像の中には"広瀬すず"はいなくて、"一条逸子"と"真緒里"しかいなかった。アイナ・ジ・エンドはあまり知らなかったけど、とにかく声が素晴らしすぎる。心に刺さる歌声。


セリフで言葉にするところ、歌詞として伝えるところ、映像だけで魅せるところ、その使い分けが素晴らしい作品やった。


キリエ・憐れみの讃歌


しばらく頭から離れなかった。いま聴いても胸がギューッとなる。



やっぱり映画はいいなと改めて実感。最寄駅に映画館がほしいと思う今日この頃。


▼私のトキメキ記録
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