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さようなら会えなくなるけど さみしくなんかないよ


"会いたい人には、会えるときに会っておいた方がいい"

よく聞く言葉。果たして、その言葉を本当に理解している人はどれくらいいるだろう?
「そんなんわかってるよ、当たり前やん!」と思っても、積極的に会いに行こうと行動している人はどのくらいいるのだろうか?


「会いたい!」と思ったときは会うべきとき。会えるときに会わないと後悔する日が来るかもしれない。会いたいと思ったときには、もう会えないかもしれない。


だって私がそうだった。


先日、祖父が他界した。次帰省したら会いたいなと思っていたら、会えなくなる日は突然訪れた。


小さい頃から、おじいちゃんおばあちゃんっ子だった私。初孫で、孫たちの中で唯一の女の子。母がいつも「あんたはラッキーやで」と言うように、きっと1番目をかけてもらっていた。



4つ下の弟が産まれるとき、祖父母の家に預けられた私。母に会えない寂しさで泣きじゃくっていたら、「笑ってる顔のが好きやで〜」と言ってくれたおじいちゃん。当時大好きやったハイレモンを3箱くれながら。


陸上をやっていたとき、陰ながらずっと応援してくれていたおじいちゃん。思うような結果が出ず自信を無くしてるときも、「○○はいつも頑張ってて偉い!この経験ができていることがもうスゴいんや!」と言ってくれた。おかげで最後までやり遂げることができたよ。


就活で悩んだとき、相談に乗ってくれたこともあった。「わしが面接官やったるわ!」と意気込んでロープレをしてくれたおじいちゃん。相談してくれて嬉しかったって、ニコニコでおばあちゃんに話してたの知ってるよ。


きっちりしていて、自他ともに認める頑固者。こだわりが強くて、曲がったことが大嫌い。入院中もよく「またワガママ言って!」とおばあちゃんと子どもたち(母や母の姉弟)が困っていた(笑)

一度決めたことは途中で投げ出さない。「毎日スイミングに行く」と決めたその日から、天気が悪かろうと毎日片道20分歩いてコスパに通っていた。そんなおじいちゃんやからこそ、学べたことがたくさんあった。


入院することが決まった1ヶ月前のある日。LINEをしたら電話をくれて、「かなわんわ〜わし病院嫌いやねん」といつもの調子で言っていた。少なからず不安もあったやろうに、「風邪引かんように!こんなご時世やけど気落ちせんようにな!」と変わらず私を気にかけてくれた。少し話をして、おじいちゃんは「すぐ退院するから心配せんといて」と言って電話を切った。そしてそれが、私が聞いた最後の言葉。


ようやく会えたおじいちゃんは、とても穏やかな顔で眠っていた。体調も良くなって4日後には退院予定やったおじいちゃん。容態が急変してしまったけど、おばあちゃんと近くに住むおばちゃん(母の姉)はなんとか間に合って、2人に手を握られながら眠ったらしい。最後ひとりで淋しい思いをしなくて、本当によかった。臨機応変な判断をしてくださった看護師さん、ありがとうございました。



遺影のおじいちゃんはすごく素敵な笑顔やった。目尻がしわくちゃになってる顔を見ていると、涙が溢れて止まらなかった。


家族葬で、本当に見送りたい人たちだけに見送られながら旅立ったおじいちゃん。久しぶりに会う親戚や「これは誰やろ、、」と思う人も多数。


そんな中、口を揃えて言われたのが「東京で頑張ってるねんてね!」という言葉。いつもおじいちゃんが「○○は東京で頑張ってる!あの子は頑張り屋さんですごいんや!」と自慢してくれていたらしい。その話しを色々な人から聞いて、また涙。

「さみしくなんかないよ」
そんなわけあるかい!めちゃくちゃ寂しいし、もう会えないなんて信じられへん。


社会人になって東京にいることを言い訳に、なかなか会いに行けなかった。でももっとたくさん会いに行けばよかった。

"会いたい人には、会えるときに会っておいた方がいい" 


会いたいと思える人がいるのは幸せ。会えなくなってから後悔しないためにも、会いたい人には積極的に会いに行こう。おじいちゃんが最後に教えてくれた大切な学び。


そっちであんまりワガママ言うなよ、おじいちゃん!笑


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