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「コーチになりたい」の奥にある欲求②課題解決欲求がある人の強みとぶつかる課題、乗り越え方

コーチングを学びたい方の中には、「コーチングを受けた経験はないけれど、コーチングが世の中の役に立つんじゃないかと思っている、だから学びたい」という方も多くいらっしゃいます。

そこにあるのは「(社会の)課題を解決したい!」という欲求であり、想いです。

今日はそんな「課題解決欲求」について、この欲求を持つ人の強みやぶつかりやすい課題、課題の乗り越え方をご紹介します。

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1. 課題解決欲求がある人の強み

課題解決欲求がある人の何よりの強みは、「こんなことに取り組みたいんだ!」という大きなテーマがあるということです。

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①想いに共感する仲間が集まってくる

「こんなことができるといいよね」「こんな社会になるよね」と、想いとともに語ることによって、その想いに共感する仲間が集まってきます。

「コーチング」というテーマではなく、「実現したいこと」「解決したいこと」を共通点として集まる仲間はきっといろんな背景を持っているでしょう。

②色々な方法を組み合わせることができる

その結果、課題に取り組むために、コーチングに関わらず様々な方法を組み合わせ、独自の取り組みをデザインすることができます。

コーチングという方法にとらわれない分、理想の実現や課題解決のために、より本質的・効果的な方法を選ぶことができるかもしれません。

②コーチングを包括的に捉えることができる

またコーチングについても、その効果に妄信的にならず、客観的に捉えることができます。

自分自身に実体験がなければその分、体験に引っ張られず、「あんな場面でも役に立つんじゃないか」「こんなことに役立つだろう」と大きな活用を思い描くことができるでしょう。

2. ざっくり「コーチングって良さそう」と思ったけど…

「こんな課題を解決したい」という想いはコーチングというテーマに限らず共通する想いを持った人と取り組んでいく後押しになる一方で、特にコーチングを実際に受けた経験がない場合次のような課題にぶつかります。

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①スクール選びの基準が分からない

いざコーチングをやろうと思ったものの、調べてみるとコーチングスクールがたくさんあってどれにしたらいいか分からない!ということが起こります。

コーチングスクールが増えている今、この悩みは多くの人が持つ悩みです。

中でも実際にコーチングを体験したことがない人にとっては自分が取り組みたいと思っていることに対して、そもそもどのくらいのレベルまで学べばいいのか?資格は必要なのか?など、分からないことだらけかもしれません。

「自分の取り組みたいことに対して、実際にはどんなスキルが必要なのか」が分かっていないと、気づけば過剰に時間とお金をかけて取り組まないといけないことになってた、なんてことにもなりかねません。

②基礎的な学びが退屈に感じる

「こんな課題を解決したい!」というテーマが大きければ大きいほど、コーチングスクールで学ぶ基礎的な知識やスキルが物足りなく感じてしまうということも起こります。

実践が多く含まれている講座の場合、「なるほどこういうことが起こるのか!」「これはいいかも!」「やってみよう!」という気持ちが起こりやすいですが、座学だけで学んでいるとそうはいきません。

知識として学ぶだけでは、「すでに知っていることばかりだな」「わざわざやらなくてもできている気がする」といった感覚になり、コーチングを実践して起こることを体感しないままになってしまいます。

③コーチングでいいのか、確信が持てない

「コーチング良さそう」と思っているものの自分自身でコーチをつけた経験がない場合やコーチングの学びが知識の習得に留まっている場合、実践が少ない場合「コーチングでいいのだろうか?」という疑問が湧いてきます。

コーチングスクールで習ったことは、同じスクールの参加者同士でやってみると上手くいくけれど、他の人にはなかなか上手くいかないということもよく起こります。

そんなことが続くと、「自分が解決したい課題に対して、本当にコーチングが有効なんだろうか」と不安になってくることもあるでしょう。

コーチングでいいという確信が持てないまま、だんだんとやる気がしぼんでいってしまうということも起こるかもしれません。

3. 実践を続けるときにぶつかる課題

コーチングの実践を進め、「これはいい!」という実感を持てた場合も、さらにぶつかる課題というのがあります。

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①コーチングが目的化する

コーチングが上手くいったときに起こること。それは「コーチングが目的化する」ということです。課題解決や理想の実現のための方法としてコーチングが良いと思ったはずが、コーチングを広めることが目的になってしまう。

これは特に「こんなことができたらいいな」と未来のビジョンを思い描くことが得意な方に起こりがちです。

方法だったはずのものが目的化すると、もともと「こんなテーマに取り組みたい」と、想いに共感して集まってきた仲間たちと認識のズレが出てきて、取り組みが上手くいかなくなってしまうこともあります。

②短期的な効果・成果を求めてしまう

また、「課題解決にコーチングが活用できるんじゃないか」と思い、実際に自分が学び実践してみて良かったという実体験ができたとき、「これで上手くいく!」と、ついつい課題解決に短期的な効果を求めてしまうことが起きることがあります。

例えば同じコーチングスクールの仲間やもともと信頼関係が築けている人などへのコーチングは短い時間でも上手くいく傾向にあります。

しかし、様々な背景や価値観を持った人たちにも同じようにいくかというとそうでもありません。

そもそも、人の成長や変容は速く後押しすれば良いというものでもありません。

自分が上手くいったからといって、周囲の人や取り組みにも短期的な効果や成果を求めてしまうと、結果として実現したいことに遠回りになる場合もあります。

③自分の課題と社会の課題を混同する

そして、課題解決欲求を持つ人が特に陥りやすいのが、「自分の課題と社会の課題を混同する」ということです。

「自分の課題を相手の課題として認識し、助けなきゃ!という気持ちが起こる」という「課題の投影」について、前回の記事でもご紹介しました。

このケースでは投影する対象が個人ではなく「社会」という大きなくくりになっています。

4. それは誰の課題ですか?

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課題の投影が社会に対して起こっていると本来自分が抱えており自分が解決すべき課題について、社会の中でたくさんの人が同様の課題を抱えているのを見つけて「社会を変えないと!」という気持ちが起こります。

例えばあなた自身が「自分らしく生きたい」という想いを実現できておらず、かつそういう想いがあると自分で気づくことができていない場合。

想いと一体になっているあなたには、社会が「自分らしく生きられない窮屈な世界」に見えているかもしれません。

もちろん、社会の仕組みや文化・慣習の中で変えていくべきものもたくさんあるでしょう。

しかし、そんな中でも、社会や人に対して持つ想いが何より自分自身に向けられたものであるということは多くあります。

それに気づかないままコーチとしてコーチングをしていると、クライアントに自分の想いや願いを押し付けてしまうということが起こります。

それはときに、クライアントが本来持っている力を発揮したりや独自の想いを実現したりすることの妨げになってしまいます。

「社会を変えないと!」という気持ちが強いときほど、「自分の中で押さえつけられているものはないか」ということを確認してみてください。

5. ぶつかる課題の乗り越え方

体験還元欲求がある人がぶつかる課題を乗り越えるためのおすすめの方法はこちらです。

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①コーチングをしっかり体験する

特に、実際にコーチングを受けた経験がないけれど「コーチングって良さそう」と思っている場合、まずはコーチングをしっかり体験しましょう。

その際、必ずしもプロのコーチをつけなくても大丈夫です。

スクールの仲間同士の実践でも構いません。
独学で学び、自分のイメージすることに早速活用してみるということもいいでしょう。

コーチングを知識として得て客観的に評価しようとするのではなく、コーチングを学び実践することにしっかりと向き合って、学びと実践のプロセスでどんな体験が起こるかどうかを味わってみましょう。

②自分にとって大切なテーマをコーチングで扱う

また、その際には、自分にとって大切なテーマをコーチングで扱いましょう。

自分自身の課題を社会の課題として社会に投影している場合、自分の外側にあるものをどうしていくかには目を向けるものの、自分自身に目を向けることが後回しになるということもよく起こります。

自分のことを扱うのに抵抗を感じるかもしれません。

しかし、あなたが今の自分自身では解けない問題を解こうとしているのなら、まずは自分に向き合うことが重要です。

自分自身のものごとの捉え方や考え方が一段成長すると、課題に対する解決策もこれまでとは違ったものを考えていくことができます。

ぜひ、「社会を見つめる自分」を見つめることから始めてみてください。

③コーチングの良いところと、限界を見極める

最後におすすめしたいのが、コーチングの良いところと限界を見極めることです。

コーチングは万能薬ではありません。

使うのが適している場面や環境もあれば、そうでない場面や環境もあります。

コーチングを実際に体験し、実体験としてその効果を知った上で、できること、できないこと、向いていること、向いていないことにもしっかりと目を向けましょう。

あなたはもともと、色々な方法に目を向けることができるはずです。ぜひ、独自の感性を活かして独創的な「組み合わせ」や「使い方」を考えてみてください。

6. 実際の経験が、あなたの言葉をさらに力強いものにする

「(社会の)課題を解決したい!」という欲求を持つ方の強みとぶつかりやすい課題、乗り越え方をご紹介してきましたがいかがでしたか?

もしかして今、コーチングを学び始めたり、コーチングの実践を始めて、「本当にコーチングでいいのかな?」「他にももっと効果的な方法があるかも」と思っているかもしれません。

それはあなたが、それだけ強く実現したいことがあるということです。

想いが強いほど、コーチングという手法に確信を持てなかったり、コーチングの学びと実践が、地道なものに思えてならないでしょう。

まずはぜひ、コーチングを実践するということをどんどん試してみてください。型通りに行う必要はありません。あなたが良いと思うやり方で、場面で、どんどん試してみましょう。

あなたの実体験から生まれる学びや気づきが、想いを実現するための土台となり、力になっていくはずです。


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小さなことから、実践を積み重ねてください。

あなたの挑戦を心から応援しています。


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欲求は、一つだけでなく複数持っているということも多くあります。

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