見出し画像

「コーチになりたい」の奥にある欲求①体験還元欲求がある人の強みとぶつかる課題、乗り越え方

「コーチになりたい」という想いの奥には大きく4種類の欲求があります。

今日は、コーチになりたい人が持つ欲求のうち「体験還元欲求」について、この欲求を持つ人の強みやぶつかりやすい課題、課題の乗り越え方をご紹介します。

画像1

1. 体験還元欲求がある人の強み

体験還元欲求がある人の何よりの強みは、「実際にコーチングを活用して何かを乗り越えた経験がある」ということです。

画像6

①クライアントの気持ちに自然と共感できる

自分も悩んでいたという実体験があるので、同じような悩みや課題を持つクライアントに対して、「コーチだから」ということではなく、自然と共感を向けることができます。

その姿勢は、クライアントが安心して話をし、一歩踏み出そうとしていく後押しができる関係性をつくる大きな後押しになります。

②実体験を自分の言葉で語ることができる

自分が実際にコーチングを受けた経験があるため「何が良かったか」「どんな風に助けになったか」を自分の言葉で語ることができます。それは、同じような悩みを抱えている人にコーチングを紹介する際の後押しとなります。

③大変なときもがんばろうと思える

また、「辛かった」という経験があり、「同じような人の支えになりたい」という想いがあるため、コーチングの学習や実践のプロセスで大変なことがあっても粘り強く取り組むことができます。

2. 実際に体験しているからこそぶつかる課題とは

「コーチングを受けて良かった」という実体験はそんな風に強みにつながりますが、一方で体験をしているからこそぶつかる課題もあります。

画像6

①自分に合っているスクールが分からない

まずはコーチングスクール選び。

コーチングスクールと言っても今はプログラムの内容も価格も様々です。
自分自身が経験したコーチングのイメージがあるとその分「イメージと違う」と感じることがありスクール選びで迷う場合があります。

また、自分のコーチが比較的長い期間と高い費用をかけて取得することができるコーチングに関する資格を持っていた場合、「コーチになるには、自分もそうしないといけないんじゃないだろうか」と思う傾向にあります。

②学びながら実践をするのに抵抗を感じる

そして、コーチングを受けた体験がある人が特にぶつかりやすい壁は「学びながらコーチングをすることに抵抗を感じる」ということです。

自分の受けたコーチングが素晴らしかったと思うほどに「まだ学んでいる途中で相手にコーチングをするなんて失礼なんじゃないか」とか「上手くいかなかったらどうしよう」という不安が生まれます。

③参加者同士のワークなどが退屈に感じられる

プロからのコーチングを受けた経験があるがゆえに、コーチングスクールでの参加者同士のペアワークなどが退屈に感じたり、自分のやりたいコーチングとほど多いように感じて自信を失ってしまう場合もあります。

3. 実践を続けたときにぶつかる課題

さらに晴れてコーチングの講座やスクールが終了しても、その後にぶつかる課題というのがあります。

画像6

①コーチングを実践する相手を見つけられない

コーチングスクールを終了した後にぶつかるのが「コーチングをする相手を見つけられない」「どうやって探したらいいか分からない」という課題です。(これはコーチになりたい方がぶつかる共通の課題でもあります。)

特に悩んでいる人の役に立ちたいという想いが強い人は、コーチングを受けませんかと声をかけるのが、無理やり売り込みをしているようにも感じてしまい、それが相手の負担になるのではないかと気に掛ける傾向にあります。

想いはあるし続けたいけれど、クライアント探しのことを考えると、何だか心が疲弊していってしまうということがあるかもしれません。

②自分のイメージするコーチングに捉われる

さらに、コーチングができるようになった後は自分の経験があるが故に、コーチングの型や進め方などについて「こうやらないといけない」という考えに捉われてしまうということもあります。

コーチが自分にとっての正しさに沿うためにコーチングを進める。それではクライアントは自由に話しをすることができなくなってしまいます。

③自分の課題と相手の課題を混同する

そして、この欲求を持つ人がコーチングを実践する中でぶつかる、気づきづらいけれど最も大きな課題が、「課題の投影」です。

4. それは誰の課題ですか?

画像6

課題の投影が起こっていると、本来自分が抱えており自分が解決すべき課題について、同様の課題を抱えている人のことを見つけて「あの人のことを助けないと!」という気持ちが起こります。

しかし、今本当に助けが必要なのは自分自身かもしれません。
もしくは、過去に乗り越えたと思っていることで、まだ十分に乗り越えきれていないことがあるかもしれません。

課題の投影は、体験還元欲求がある人以外でも、誰しもに非常によく起こる現象です。

「苦しそうにしているあの人を助けなきゃ!」と思ったときは、「それは自分自身に対して行いたいことなのではないか」ということをしっかりと検証することが必要です。

ここまで読まれて、「コーチになろうと思ったけど、何だか大変そうだ」と思われたかもしれません。

大丈夫です。これらの課題は乗り越えていくことができます。

5. ぶつかる課題の乗り越え方

体験還元欲求がある人がぶつかる課題を乗り越えるためのおすすめの方法はこちらです。

画像6

①仲間を見つける

まずは仲間を見つけること。コーチングスクールには、コーチングを初めて学ぶ人、コーチングをある程度実践している人、コーチをつけたことがある人、コーチをつけたことがない人など様々な人が集まります。

その中で、あなたのようにコーチをつけた経験があって、かつ似たような想いを持った仲間を見つけましょう。

「スクールで学んでいることをもっと応用したい」「もっと深めたい」など、全体では取り組むことができないことを一緒にできる仲間がいると、あなたはスクールでの学びを何倍にも活用することができます。

コーチングをする相手を探すときも、直接の知り合いにコーチングをするのが難しいなと感じるときにお互いの知り合いを紹介し合うことができます。

②日常の中で実践する

「コーチングセッションをする」となると「ちゃんとやらないと」というハードルが上がってしまいます。そんなとき、まずは学んだことを日常の中で実践することがおすすめです。

学んだスキルを一つずつ職場やご友人、家族との会話の中で活用してみましょう。特に職場で面談をしたり相談に乗る機会がある方は相手に質問をすることは全く不自然ではありません。

「しっかりとした枠組みでやらないと」という気持ちを手放して、小さな成功体験を積み重ねましょう。

③新しいコーチをつける

そして最後におすすめなのが、新しいコーチをつけることです。

信頼できる一人のコーチにお願いし続ける良さというのももちろんありますが、あなたのさらなる前進に必要なのは、自分が持っているコーチングのイメージを更新することです。

コーチングにもいろいろなスタイルがあります。ぜひ色々なコーチのやり方を体験して、「コーチングとはこういうものだ」というイメージも手放していきましょう。

さらにその中で自分が自分に望んでいることを見つけ、それに対して取り組んでいくこともおすすめです。自分自身の課題が解決もしくは解消されると、クライアントに対する課題の投影も解消されていきます。

そうすると、クライアントが本当に望んでいることや、クライアントのさらなる可能性にもっとも目を向けることができるようになります。

6. あなたはそのバトンを次に誰に渡しますか?

「自分がコーチングを受けて良かったという体験を還元したい」という欲求を持つ方の強みとぶつかりやすい課題、乗り越え方をご紹介してきましたがいかがでしたか?

もしかして、今、コーチングを学び始めたり、コーチングの実践を始めて、「思ったように上手くいかない」「もっと上手にできないと」と思っているかもしれません。

それはあなたがそれだけ素晴らしいコーチに出会っていたということです。

理想が高いとそれだけ、そこに向かうのが長い道のりだと感じるかもしれませんが、あなたにはあなただからこそできるコーチングがあります。

まずはぜひ、勇気を出して、目の前の一人にじっくりと、向き合ってみてください。たくさんのスキルを知っていなくても、すらすらと質問ができなくても大丈夫です。

あなたが、まっすぐに向き合うその姿勢こそが何よりの後押しになります。

画像7

一歩一歩、できることを続けていってください。

あなたの挑戦を心から応援しています。



4つの欲求の概要はこちら▼


欲求は、一つだけでなく複数持っているということも多くあります。

課題解決欲求がある人の強みとぶつかる課題、解決方法はこちら▼

理想実現欲求がある人の強みとぶつかる課題、解決方法はこちら▼

能力発揮欲求がある人の強みとぶつかる課題・乗り越え方はこちら▼


このページをご覧くださってありがとうございます。あなたの心の底にあるものと何かつながることがあれば嬉しいです。言葉と言葉にならないものたちに静かに向き合い続けるために、贈りものは心と体を整えることに役立てさせていただきます。