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オンラインコーチングセッションは画像あり・なし、どちらがいいですか?

こんにちは。コーチの佐藤草(さとうそう)です。

今日はコーチングを学んでいる方・コーチを始めたばかりの方によくいただくご質問にお答えします。

<ご質問>
そうさんはオンラインセッションを音声のみ(画像なし)でされていますよね。それには何か理由がありますか?
画像あり・なしはどちらがいいのでしょうか?

1. 結論、どちらでもいい

ご質問ありがとうございます。

結論からお伝えすると

どちらでも大丈夫です!

と、これだけでは元も子もないですが笑

実際のところ、私は二人のコーチをつけていますが、一人は画像あり、一人は画像なしでセッションを行なっています。どちらもそれぞれに良いところがあり、結果としてどちらのコーチのセッションも私にとってはとても有意義なセッションになっています。

そこで、私が音声のみでオンラインのコーチングセッションを提供している理由と、画像あり・なしのそれぞれのメリットとデメリット、そして画像あり・なしに関わらず大切なことをご紹介します。

2. 私が画像なしでオンラインコーチングセッションを行なっている理由

<私が音声のみでオンラインコーチングセッションを行なっている理由>
①音声のみの方がクライアント本当に話したいことを話しやすい
②音声のみの方が自分の強みを最大限に活かすことができる
③音声のみだとお互い身支度やの環境に気を遣わなくていい

①音声のみの方がクライアント本当に話したいことを話しやすい
これが私がコーチングセッションを音声のみで行なっている一番の理由です。画像があって相手の顔が見えると、人は無意識に相手に理解しやすいように話そうとか、共感してもらえるように話そうという気持ちが働きます。「相手の反応を気にしてしまう」ということですね。

しかし、コーチングはクライアントが自分自身にとって大切なことをしっかりと確認をする場でもあります。それが相手の反応を気にしたり忖度してしまっては普段のコミュニケーションと変わらなくなってしまいます。

また人は普段視覚情報を処理することに多くのエネルギーを使っています。視覚情報がなければ、自分自身の内側の感覚を感じることができるため、例えば話しながら「言葉にしてみるとこれは違和感があるな」ということにも気づくことができます。

②音声のみの方が自分の強みを最大限に活かすことができる
これも、①と同じくらい大きな理由です。

私は現在オランダのハーグという街に住み、日本よりも随分と静かな環境の中で暮らしています。そのため、身体の中の感覚(内臓感覚と呼ばれるもの)や直観が強くなっています。

そのため、視覚情報がなくても、むしろ視覚情報がない方が、声そのものに含まれているものから言葉にならないものや見た目には現れていないことに気づくことができるという実感があります。

また、最初にコーチングのトレーニングを受けたCTP(現コーチエィ・アカデミア)が電話でのトレーニングであり、その後、コーチ・エィでもほとんどのセッションを電話で提供していたため、聴覚が強化されているという特性もあります。

③音声のみだとお互い身支度や環境に気を遣わなくていい
これは少しおまけではありますが、大事な要素でもあると思っています。

オンラインのいいところは、わざわざセッションの場所に出かけなくてもいいところ。特に私は日本時間の18時以降にセッションを行なっているため、ご自宅でリラックスしてセッションに参加していただけるように、音声のみのセッションとしています。

また、日本の夜がオランダの午前中にあたり、明るさが違うことや滞在先からセッションを提供する場合もあることから、こちらの環境がクライアントの気にならないようにという考えもあります。

3. 画像あり・なしそれぞれのメリットとデメリット

ここまで私が音声のみでセッションを提供している理由をご紹介してきましたが、一般的に見た画像あり・なしそれぞれのメリットと注意点もご紹介します。

<画像ありのメリット>
・クライアントの表情や動作を見ることができる→それについてのフィードバックを活用することができる
・うなづきなどが見えて「聞いている」ことが伝わりやすい
・考えているのが見えるので沈黙が長くても気になりづらい

<画像ありのデメリット>
・視覚情報に意識がひっぱられることがある
・クライアントがコーチの「共感」を求めて話す、依存的になることがある
・クライアントがコーチに見られていることで「待たせて悪いかも」という気になり、深く考えたり感じたりしないまま発話してしまうことがある

<画像なしのメリット>
・コーチはクライアントの声の微細な変化を聞き取りやすい
・クライアントがコーチの反応を気にせず話しをしやすい
・身体感覚に意識を向けやすい

<画像なしのデメリット>

・クライアントが話すタイミングが見えないため、十分に待つことができないと話を遮ってしまう場合がある
・コーチの顔が見えないことでクライアントが不安を感じる場合もある
・セッションに集中し続けるのにエネルギーが必要な場合がある

どちらにもデメリットはありますが、どちらもコーチの工夫次第で解消をすることができます。

4. 一番大切なのは、自分自身が「これがいい」と確信が持てていること

画像あり・なし、それぞれにメリットや注意点がありますが、大切なことは以下の2点だと考えています。

<画像あり・なしに関わらず大切なこと>
①コーチ自身が「自分のスタイルにはこちらが合っている」と確信が持てている
②クライアントが安心感を感じることができている

①コーチ自身が「自分のスタイルにはこちらが合っている」と確信が持てている
冒頭でお伝えした通り、私のコーチは一人は画像あり、一人は音声のみでセッションを行なっています。

画像ありのコーチはNLP(Neuro Linguistic Programing:神経言語プログラミング)に造形が深く、また、フリーディスカッションをするようなスタイルのため「色々な情報を共有できる画像ありの方が自分のスタイルに合っている」と言われていました。

一方でもう一人のコーチはCTIでコーチングを学んでおり、身体感覚をしっかりと感じるアプローチを用いています。セッションも質問を通じて感覚を味わうというスタイルのため、身体感覚に意識が向きやすい音声のみのスタイルを取っているのだと思います。

まずはコーチ自身が「自分はこのスタイルが合っているんだ」と確信が持てているということが大事です。

もしかしたら「画像がなくて沈黙になると何だか不安」というコーチもいるかもしれません。そんなときは要注意。画像があると安心かもしれませんが、その不安な気持ちの大元にあるものが、何か他の課題を引き起こしていることが予想されます。(多くの場合、「コーチングそのものに自信がない」という不安から、率直なフィードバックができていないということが怒っていたりします)もし相手が違和感や不安がないか気になるのであれば、それを直接聞いてみることが大切です。

ちなみに私はコーチングを始めた当初、若くて見た目も幼かったので「コーチとして信頼してもらえないかも」という不安がありました。当時音声のみでトレーニングを受けていたという理由もありますが、やはりそのときは不安を払拭するために音声のみを選択していたかなとも思います。

画像あり・なしの選択に迷うときはその根底に自分の不安が隠れていないかぜひ確認してみてください。

②クライアントが安心感を感じることができている

これも①と同じくらい大切な要素です。

確かに顔が見えないというのは不安もありますよね。なので、私は相手に声から安心感を感じてもらえるよう、セッションの前にはボイスワーク(発声)を行なっています。

ボイスワークを始めたきっかけは、私のコーチの一人、音声のみでセッションを行なっている女性のコーチが声がとてもキレイで安心感があり「声って大事だな」と実感したことでした。

画像ありでセッションを行なっているもう一人のコーチは男性ですが、威圧感がなく柔らかな印象で、セッションを行われているセッションルームもスッキリとして気が通ったような、とても心地いい印象です。

男性女性関わらず何だか威圧感がある人だったり、画面に映る映像がガチャガチャしていたらきっとセッションは落ち着かないものになっているのではと思います。

4. 「どちらが良いか」と迷う本当の理由を見つめてみる

私が音声のみでコーチングセッションを行なっている理由や画像あり・なしのそれぞれのメリットと注意点等をご紹介してきましたがいかがでしたか?

画像あり・なしというテーマに関わらず、方法論で迷うときにはその根底には何らかの不安が隠れているのではと思います。

不安の多くは「まだ経験したことがないこと」に対する想像から起こります。

ぜひ色々なことを実際に試して、検証してみてください。

自分自身と環境の特性を活かした上で、「これが合っている!」と確信が持てる方法を選択して、自信を持ってセッションを行なっていただければと思います。

あなたの挑戦を応援しています!


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