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#小説
正統派の歴史小説を書ける才能はほしいが、正統派の歴史小説はむしろ書きたくない。むしろ、思いっきり偶像破壊的で俗悪な話を書きたい。
T.H.ホワイト版グィネヴィアは比較的人格者寄りの人物像で、バーナード・コーンウェル版グィネヴィアは才色兼備のグラマラスな野心家で、この二人は魅力的で好きだけど、ブラッドリー版グィネヴィア(グウェンフウィファル)は「外見だけが取り柄」でしかない。
今、『アヴァロンの霧』2巻目を再読しているけど、グウェンフウィファルがモーゲンと敵対する理屈はきちんと描かれているんだな。海音寺潮五郎の『孫子』の龐涓もそうだ。それに対して、宮城谷さんの『楽毅』の燕の恵王の人物造形は前述の二人と比べると手抜きでしかない。