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名作ラジオCM_041

■資生堂/ブラバス
父の香り

SE:結婚式場扉前〜

娘:久しぶりに父と会ったのは、
  結婚式場だった。
  今はもう、別の家族と暮らす父・・・
  めったに会うこともない人と、
  ヴァーシンロードで並ぶのは
  いわゆる世間体というやつだろうか。

会場係:じゃ、お父様こちらで。
     お嬢様こちらでお願いします・・・

2人:はい・・・・

娘:・・・・でも、父の腕に手をかけたとき
  ふいに、懐かしさに包まれた・・・・
  胸がいっぱいになった・・・・・

M:〜

娘:それは、休日の香り・・・
  忙しかった父に・・・その首筋に・・・・
  思いきり甘えた日。
  この香りの中にいた。
  そして、あなたは、恋しいときには
  いつも、いなかった・・・
  男の人って、変えないんですね・・・
  それは、鏡の前に並んでいた。
  ブラスバスの香り。
  遠い昔の、父の匂い・・・
  いま、思い出した・・・
  私、お父さんっ子だったんだ。

NA:それは誰かの、忘れられない香り・・・
   発売以来33年のロングセラー。
   いつも、心に若さの、ブラバス

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2002年TCC年鑑

まったく同じシュチエーションというのはないんだろうけど、「香り」で記憶が蘇ってくる経験をしたことをある人は多いはずです。

このストーリーでは、「今はもう別の家族と暮らす父/めったに会うこともない人」という意味深な関係性から、長らく会っていないということ、ほとんど他人に近い関係性であることをを喚起させながら、「香り」で蘇る記憶という多くの人が経験したことのあるストーリーで共感を得ることに成功していると思います。

そして発売以来33年のベストセラーへと続く。

この商品がいかに優れているかは、発売以来33年ベストセラーで、このようなシュチエーションすら産むことができるという訴求。

素晴らしい内容だと思いました。うまく盗みたいですね。

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