日暮里繊維街に見る商いの心
日経電子版の記事【日暮里繊維街(東京・荒川)変化と挑戦、織りなす歩み】は、「(記事より)手芸に関しては何でもそろう」という日暮里繊維街の今、『変化対応』の歩みをリポートした好記事だと思います。
さっそく、記事で紹介されている2社の歩みをごくごく簡単に整理してみると――
▶日暮里繊維街に見る『変化対応』
(1)茂木商工
①江戸時代~栃木県内で、絹織物の藍染めを営む。
⇩
②1948年~日暮里で創業し、帆布の卸・シートの縫製などが主。
⇩
③70年代~アパレルにトートバッグを供給。
⇩
④10年前~ブランドを立ち上げ、バッグの小売りを始める。
⇩
⑤現在~トートバッグ作りのワークショップなども開く。
(2)ミハマクロス
①2011年~東日本大震災で東北の顧客が次々に店をたたむ。
⇩
②頭を抱えるも、ミャンマーからの客が和柄生地を求めていくのに
着目。
⇩
③ミャンマーの人が好みそうな布地を品揃え。
⇩
④口コミで人気に火がつく。
茂木商工のケースでは、長い歴史の中で常に変化に対応しながら、最終的に自社ブランドを立ち上げ、自社の強みを生かせるBtoCビジネスに乗り出すまでになっています。そして、その顧客接点は、ワークショップでモノづくりの喜びを伝える事で強化されています。
変化対応しながら顧客に寄り添っていくその精神は、次の社長の言葉によく表れていると思いました――
(記事より)
「時代を見て、自分たちが変化を重ねていくってのは今も昔も変わらないかもね」
ミハマクロスのケースでは、ともすれば見逃しかねないお客の変化に目を留め、そこにチャンスを見い出して、思い切って品揃えを変えていく、そんな商売の基本中の基本を教えられる気がします――
(記事より)
「きっかけを思い切ってつかむ。誰もやっていないことに挑戦するのが商いのおもしろさだよね」
日暮里繊維街に見る商いの心、それは、変化対応して顧客に寄り添ってゆく真摯な姿でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?