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サブスクは損か得か?~サブスクのベネフィット~

 日経電子版の記事【サブスクリプション、本当にお得? おカネの自由研究】は、改めてサブスクの損得を考えさせてくれます。



 改めてサブスク(特に定額制の場合)の一般的なイメージを考えてみると――

▶サブスクリプションのイメージ

① たくさん使うと⇨非常に得

② 普通に使って⇨得する

③ 少なめだと⇨トントン

④ ほとんど使わないと⇨損



 サブスクを始める動機としては、やはり、「普通に使ってれば得する」という価格ラインの設定がなされている事だと考えられます。「普通に使っていたのではトントン」では誰も会員になってくれませんし、「たくさん使うと非常に得」というのがインセンティブになっている訳です。

 つまり、サブスクのユーザーが『お買得感』というサブスクのベネフィットの一つを享受するには、サブスクによって提供されるサービスを日頃から使う習慣(例えば習慣的に映画を見る、など)がある事、あるいは、新たにその習慣を取り入れようという強い意志がある事が大前提になります。飽きっぽくすぐに放り出してしまうようでは元は取れません。

 この事は、逆にサブスクのサービス提供者の側からすると、より多くのユーザーを囲い込むには、『お買得感』というベネフィットはスタートラインに過ぎず、『お手軽感(キャッシュレスなどの利便性)』・『お楽しみ感(選ぶ楽しみ・新しいモノへの気付き)』といったその他のベネフィットをいかに強く打ち出せるか、という点が勝負の分かれ目になってくる、と言えそうです。ユーザーに新たな気付きを与え、利用を思い出させてくれるレコメンド、うるさく煩わしいものではなく、嫌われないレコメンドの機能などは、その最たるものかも知れません。



 実は、ユーザーに損をさせない、忘れたりせず使いたくなるサブスクのデザイン、『お買得感』以外のベネフィットを磨き上げることこそが、そのサブスクの優位性を決定付けるのだと思います。



#COMEMO #NIKKEI

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