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『天使の翼』第10章(130)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 もう兄に会ったようなつもりになって、服装のことにうつつを抜かしていた自分を罰したかった……ポロリと涙がこぼれる……
 「君のためなら何でもするよ」
 ちょっと大げさな言い方をしたシャルルを、わたしは、ひっぱたいた。
 わたし達は、店の主人と簡単に即興公演の打ち合わせをした。
 ローラは、その時になってもまだごそごそと品定めをしていた――なんと、彼女は、最終的にミニのスカート2枚、マイクロ丈のショートパンツ3枚、そしてかっこいいパンツを4本も購入した――。無理やり引きずり出すようにして、いったん店を出る。考古学者らしく、格子状に店を隅々まで点検しないと気のすまない様子のローラは、未練たらたら。わたしとしては、それでも、気のいい店の主人のために、彼女が買おうとしていた商品を全部買わしてあげたのだけれど……

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