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《連続投稿476日目》人工衛星ビジネスに見る卓越したアイデアを支えるもの

 日経電子版の記事【三井物産が「きら星」に育てたい人工衛星ビジネス始動】では、人工衛星ビジネスを本格稼働させる三井物産が、岡山県の企業と共同買収する、衛星を打ち上げたい企業とロケット事業者をマッチングする米スペースフライトについてリポートされています。



 記事によれば、スペースXなどのロケット事業者は200㎏以上の大口顧客しか営業しないとのことで、数十キログラムの小口顧客をかき集めてマッチングさせる、というアイデアは、確かに卓越したものです。

 ですが、アイデアがいくら良くても、それを実現させる現実的な支え、支柱がなければ、全ては絵に描いた餅で終わってしまうか、競合との競争に敗退してしまうはずです。



 この記事からは、そんな支え、支柱がどんなものなのか読み取ることが出来そうです――

▶卓越したアイデアを支えるもの

(記事より)同社の売上高は年5千万ドル(約55億円)で前年比2~3割のペースで増えている。三井物産の営業網で新たな顧客を開拓し、2年後には8500万ドルとなる見込みだ。

⇨(1)アライアンスによって強力な営業網というアシストを獲得する


(記事より)スペースフライトはスペースXのロケット「ファルコン9」の積み荷スペースを1機まるごと買い取り、一度に64基の衛星を搭載したこともある。

⇨(2)強力な営業力で取引先(この場合はロケット事業者)にも
   メリット


(記事より)ロケットの積み荷スペースの台座に衛星を所狭しと詰め込み、ぶつからないようにバランスやタイミングを見計らい、地上からの指令で放出する。

⇨(3)アイデアを実現する卓越した技術力がある(テクノロジーの
   裏付けがある)


(記事より)衛星が米航空宇宙局(NASA)の安全審査を受ける際の支援もする。

⇨(4)周辺サービス(オプション)が充実している


(記事より)スペースフライトは世界中のロケット打ち上げ事業者と関係があり、天候などで打ち上げが延期された場合は他のロケットへの振り替えも可能だ。

⇨(5)人脈・ネットワークが張り巡らされている



 こうしてみると、卓越したアイデアを支えるものは、営業力・技術力・サービス力・人脈力(ネットワーク・取引先)と、一見当たり前のようですが、きわめて重要なチェックポイントである事は間違いありません。

▶ アイデアを実現する4つの支柱
 =営業力+技術力+サービス力+人脈力



 この記事は、卓越したアイデアを実現させるために構築しなくてはならない支え、支柱といったものについて、改めて考えさせてくれました。




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