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『天使の翼』第11章(87)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
シャルルは、あまり表情を変えなかったが、わたしには、目を細めて思案顔になったのが分かった――あるいは、あのままリスクを冒してアクィレイアに残っていれば、面白い事になっていたかも知れない、などと考えているのかも……それは、ないか……
ちなみに、これは後で分かったことだが、ちょうどこの時から5標準日後に帝国葬は控えていたのである。
「――これ以上ここに長居しても始まらない――」
指揮官は、当面の捜査へと、臨戦態勢に返った。
わたしは、まだ断定できないながらも、フランク長官の件も、その他わたし達の絡んだいかなる件も、指揮官の念頭にはない………
少なくともわたし達に結びつくような情報は持っていない、と考えた。シャルルと視線を交わすのは慎重に避けた。
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