『ジェスチャーインターフェース』のポテンシャルと課題
日経電子版の記事【家電「手かざし」操作、日本へ ルネサスなど開発急ぐ】は、レーダーで手振りなどを検知してスマホなどを操作する、という『ジェスチャーインターフェース』に関するリポートです。
レーダーや画像認識の人感センサーなどで、手振り・身振りなどを検知し、機器を操作するジェスチャーインターフェースと言えば、かの名作映画「マイノリティリポート」のようなSFの世界を思い浮かべますが、いよいよゲームの世界を飛び出し現実の世界での活用が広がっていくようです。
そもそも、この『ジェスチャーインターフェース』には、どのようなポテンシャル、そして、課題があるのでしょうか――
▶『ジェスチャーインターフェース』のポテンシャル
と課題
(1)ポテンシャル
① 機器に触れずに動かせる。
② リモコンやコントローラーなしに動かせる。
③ 遠隔で人の状態などを検知・対応できる。 など
(2)課題
① 手振り・身振りは目立つ行為で、周囲の目が気になる。
② 同じ手振り・身振りでも、国により地域によって全く意味合いの
違う事がある。
③ 手振り・身振りによる疲労。
④ その手振り・身振りが、本当にコマンドなのか、無意識の動作
なのか、どうやって見分けるか? など
『ジェスチャーインターフェース』は音声UI(ユーザーインターフェース)以上に誤解・誤作動が起きやすいのかも知れません。しかも、精度が良くなればよくなるほど僅かの動作を検知してしまい、意図せぬ機器の作動が起きてしまう、というような事も想定されます。また、簡単に操作できてしまう事が良い事とも限りません。……例えば手の一振りで鳴り止む目覚まし時計などは、遅刻の原因になってしまいそうです!
思い切り広い解釈では、私達の身の周りどこにでもある自動ドアなども、私達の進入を検知してドアを開閉する、大変便利で役に立っている『ジェスチャーインターフェース』と言えます。『ジェスチャーインターフェース』のポテンシャルと課題のバランスの取れた、卓越した使い道、圧倒的なUX(ユーザーエクスペリエンス)をもたらすプロダクトの登場が楽しみです。
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