『天使の翼』第10章(2)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
わたしとシャルルは、目線を交えることで言葉にならない会話を交わした。何の証拠もないけれど、あたかも超感覚的な能力を使いでもしたように、『話し合った』内容に自信があった。
一つ、彼らは、大公国の官憲ではない。
二つ、彼らは、何かの目的にわたし達を道具として使おうとしている。
三つ、直感的に、金銭的な目的ではなさそうだ。
四つ、オーバーオーラー氏は、うすうす事情を知っていて、謎のグループの目的に合致したわたし達を執拗に落とそうとしたのではないか……
そして、追加の一、わたし達は、これから何が起こるにせよ、絶対にこれを切り抜ける!
わたし達に猿轡は効果がない。
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