《連続投稿471日目》ビジネスモデルの王道~ネットフリックスに見るコロナ禍を乗り越える企業とは~
日経電子版の記事【コロナ禍でみえたネットフリックスの底力】では、4月16日現在、連日で上場来高値を更新するなど、ネットフリックスの好調振りがリポートされています。
巣ごもり需要の恩恵を受ける動画配信、ネットフリックスの好調は、コロナ禍が起きたことによる偶然なのでしょうか?――
それとも、一見偶然のように見えて、実は、もともとのビジネスモデルに、逆境を跳ね除けるだけの優位性があった、必然なのでしょうか?――
記事からは、後者の、ビジネスモデルそのものの強さが際立っているように思えます――
▶「ネットフリックス」、ビジネスモデルの強み
(1)『生活必需品(生活に必需のサービス)』・・・確かに、動画配信は
巣ごもり需要にマッチしているが、同時に、娯楽費であって景気後退時
には真っ先に削られてもおかしくない。ところが、そうはなっていない
のは、同じ消費者の時間を争奪する競合の娯楽サービスの中でも、
最後まで残される生活必需品としてのUX(ユーザーエクスペリエン
ス)・ブランド価値を確立しているからだと考えられる。
(2)『動画配信専業』・・・例えば、ディズニーは、動画配信以外にも、
映画・テーマパークなどリアルな世界での事業を抱えており、
コロナ禍によるダメージを免れない。専業である事はリスクでも
あるが、①リアルの世界でのリスクから超越したネット上の事業
であり、②専業である事のリスクは業界トップのクオリティーを
誇る生活必需品としての立ち位置で回避されている、と考えられる。
(3)『会費収入』・・・ネットフリックスがもし広告収入に頼っていたら、
今回のコロナ禍によるダメージは免れなかったであろうが、広告
収入という他力本願ではなく、自身のサービスそのものへの対価
としての会費を収入源としている事の強みは大きいと考えられる。
こうしてみると、ネットフリックスのビジネスモデルは、(1)業界ナンバーワンの生活必需品としてのブランド価値、(2)ネット専業(本業に集中)、(3)広告収入ではなく会費収入、という極めてオーソドックスな、王道を行くビジネスモデルであり、そのポリシーを貫徹している事が、コロナ禍を初めとした様々な逆境に打ち勝ち、乗り越えていける力の源泉となっている、と考えられるのです。
▶ ビジネスモデルの王道
=生活必需品(サービス)としてのブランド価値
+ネット専業(本業に集中)
+会費収入(自社サービスへの対価を収入源に)
《当ページにご来訪いただき、ありがとうございました!》
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