『天使の翼』第11章(42)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
公爵は、もちろんそんな通り一遍の受け答えを認めなかった――「お前達がそんな観察力のない愚か者の訳がない。そんな馬鹿を自分の娘の教育係にしたと思うか!どんな些細なことでもいい、情報がなければ調べようがないだろう。貴様らはだんまりを決め込んで娘を見殺しにするつもりか!」――その後、真偽の程は定かでないが、公爵はこう付け加えたとか――「お前達は頭がいいから分かるだろう。今お前達を『処刑』したりしたら、娘の精神に大きな害がある……まだ娘が家出したと決まったわけではないが……万が一、