マガジンのカバー画像

ビジネスを考える

565
運営しているクリエイター

2020年4月の記事一覧

《連続投稿481日目》サブスクとは何か?~時間を買う~

 日経電子版の記事【サブスクで曇る「経済の鏡」 揺らぐ統計、政策に影も】は、所有から利用へと『コト消費』の潮流が進行する中、サブスクリプションとは何なのか、その本質を問い直すきっかけを与えてくれる骨太のリポートだと思います。  消費のあり方の所有から利用への変化について考えるには、まず、そもそも『所有』とは何なのか押さえておく必要がありそうです――人は何故所有するのか?――。  そこには、おおむね2つのニーズがあるのではないでしょうか―― ▶『所有』する事のニーズ(1)

《連続投稿479日目》タッチレスエコノミーの台頭は緊急避難か?非可逆的か?

 日経電子版の記事【バイク、ミシンが列をなす コロナが変える消費の風景】では、新型コロナウイルスの感染拡大により、人と人、人とモノとの接触がリスクとして急浮上する中、広い意味で接触を回避する『タッチレス』をキーワードとする『タッチレスエコノミー』の台頭がリポートされています。  さっそく、記事からそれらの事例をピックアップしてみると―― ▶台頭する『タッチレスエコノミー』関連の動き①「注文急増の三輪スクーター」⇨外出自粛などによる宅配需要の急拡大。 ②「脚光を浴びる家庭

《連続投稿478日目》『汎用』と『専用』のせめぎ合いが生む『発明』~醤油の奥深い世界に学ぶ~

 日経電子版の記事【こだわりの調味料で、自分だけの一品を しょうゆや塩、料理や素材で使い分け】では、一見万能調味料の古典的代表のようにも見える醤油や塩といった調味料の世界にも、実は製法の違いなどから様々なバリエーションがあって、それぞれに最適な料理のマリアージュがある事が紹介されています。  さっそく、記事からそのようなマリアージュの例をピックアップしてみると―― ▶醤油と料理のマリアージュの例①「梅しょうゆ」・・・冷しゃぶ・とんかつ、など。 ②「淡口(うすくち)」・・

《連続投稿477日目》コラボで6次産業化!

 日経電子版の記事【売れ残りフルーツ・野菜 正価買い取り、サンドに変身】では、産直店などで売れ残ってしまった果物・野菜を正価で買い取り、それを具材にして(野菜はペーストに仕立てるなどの工夫も)、切り口から大ぶりの果実がのぞく写真映えするサンドに変身させる、フルーツサンドイッチ店「フルーツウェイカー」が紹介されています。  捨てられる運命であった果物・野菜を、(少し)安く買うこともできるだろうに、あえて正価で買い取り、写真映えなども工夫しながら、消費者に刺さるサンドイッチへと

《連続投稿476日目》人工衛星ビジネスに見る卓越したアイデアを支えるもの

 日経電子版の記事【三井物産が「きら星」に育てたい人工衛星ビジネス始動】では、人工衛星ビジネスを本格稼働させる三井物産が、岡山県の企業と共同買収する、衛星を打ち上げたい企業とロケット事業者をマッチングする米スペースフライトについてリポートされています。  記事によれば、スペースXなどのロケット事業者は200㎏以上の大口顧客しか営業しないとのことで、数十キログラムの小口顧客をかき集めてマッチングさせる、というアイデアは、確かに卓越したものです。  ですが、アイデアがいくら良

《連続投稿475日目》在庫の悩みを解決する

 日経電子版の記事【GONENGO、商品在庫をマップに 新型コロナで】では、ITシステム開発のGONENGOが農業生産者・菓子小売店などの余剰在庫情報をネット地図上に表示できるサービスを始めた事がリポートされています。  コロナ禍のあるなしに関わらず、そもそも、企業にとって余剰在庫は、一般的な悩みの種ナンバー1かも知れません。  ――これが、小売企業であれば、店舗で値下げして売り切ってしまうという手もありますが、その場合でも、コストが掛かり、ロスが出ます。もちろん、突然の

《連続投稿474日目》家具サブスクのポテンシャル

 日経電子版の記事【分譲マンションで家具サブスク 京急系、割引価格で提供】では、京急系が、専業スタートアップとの連携で、分譲マンション購入者向けに家具サブスクを割引料金で提供するサービスを始める事がリポートされています。  企業にとっては強力な販促ツールとなりそうですが、さっそく、記事からそのポテンシャル、利用者にとってのメリットを整理してみると―― ▶分譲マンション購入者向けの家具サブスクの例① プロがコーディネートしたインテリアも楽しめる。 ② マンション購入後、入

《連続投稿473日目》菓子メーカーが新型コロナ解析!?~持続可能なESG~

 日経電子版の記事【亀田製菓、新型コロナ解析のプロジェクトに参加 サーバー提供】では、亀田製菓が、ウェブサービス用のサーバーの一部を新型コロナ解析のプロジェクトに提供したとリポートされています。  このプロジェクトでは、個人・企業の有志が持つコンピューターを集めて⇨演算能力を上げ⇨膨大なデータの計算に活用するといい、その意味では、亀田製菓の事例もESG活動の一環と言えますが、(記事より)「新型コロナの解析に少しでも貢献したいと思い参加を決めた」とのことで、好感が持てます。

《連続投稿472日目》AIロボットで自動化のポテンシャル

 日経電子版の記事【ホクト、シイタケ栽培でAIロボット導入】では、シイタケ栽培で形の良いものを選別する「芽摘み」の作業にAIロボットを導入したことがリポートされています。  さっそく、記事からそのポテンシャルを整理してみると―― ▶(芽摘み用)AIロボット導入のポテンシャル①『省力化』  (従来)従業員30人を配置し、1回の作業に1人あたり2分程度かかる。  (導入後)ロボットの補助をする従業員6人。ロボは十数秒で選別。 ②『効率化』    芽摘みの際にデータを取得し⇨

《連続投稿471日目》ビジネスモデルの王道~ネットフリックスに見るコロナ禍を乗り越える企業とは~

 日経電子版の記事【コロナ禍でみえたネットフリックスの底力】では、4月16日現在、連日で上場来高値を更新するなど、ネットフリックスの好調振りがリポートされています。  巣ごもり需要の恩恵を受ける動画配信、ネットフリックスの好調は、コロナ禍が起きたことによる偶然なのでしょうか?――  それとも、一見偶然のように見えて、実は、もともとのビジネスモデルに、逆境を跳ね除けるだけの優位性があった、必然なのでしょうか?――    記事からは、後者の、ビジネスモデルそのものの強さが

《連続投稿470日目》コロナ後のシェアリングとオンライン化

 日経電子版の記事【コロナ禍、移動シェアサービス直撃 終了や休止相次ぐ】では、新型コロナウイルス感染拡大の直撃を受け、終了・休止が相次ぐ移動のシェアリングサービスがリポートされています。  オリパラ延期・ロックダウン(都市封鎖)・需要消滅・サプライチェーン混乱・インバウンド消滅・無観客試合・無観客ライブ・医療崩壊リスク……新型コロナウイルスの感染拡大によって、年の初めには想像だにしていなかった事態が次々と起きています。  そんな中、この記事が取り上げている『シェアリング』

《連続投稿469日目》お客の求めている接客を外すと来店を阻むハードルにしかならない~『接客の6条件』とは~

 日経電子版の記事【ワコール、悩みもスキャン 店員の「神の手」頼らず】では、ワコールが、ビューティーアドバイザー(BA)の『神の手』とまで言われた、採寸から詳細な商品提案までを一手に担う接客の手法を、デジタル化著しいコスメの売場を参考に変革していこうとしている取り組みがリポートされています。  記事によれば、このような接客の変革を迫られた背景には、次のような事実があったとされています―― (記事より) 「商品の説明が多すぎる」――。良かれと思っていた接客スタイルが若い女性

《連続投稿468日目》気持ちの共有~『行きつけのお店』を応援する~

 日経電子版の記事【自粛でも「行きつけ」応援 飲食店に先払いも】は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた休業要請や外出自粛が広がる中、行きつけのお店を支援する動きを追っています。  さっそく、記事からそれらの事例をピックアップしてみると―― ▶『行きつけのお店』を応援する① 料金の先払い(登録された飲食店・メニューを選び料金を払えば、  6カ月以内でいつでも食べに行けるアプリ、など)。 ② お店の(新たに始めた)テイクアウト・デリバリーを積極的に使う。 ③ スポー

《連続投稿467日目》テクノロジーが繋ぐ~途切れないファンとアーティストとの絆(きずな)~

 日経電子版の記事【コロナで興行中止でも エンタメ消費はネットに転生】では、新型コロナウイルスの感染拡大でイベントが中止されるなど、苦境に陥るライブ・エンターテインメント市場で、ネットに活路を求める潮流が起きている事がリポートされています。  人と人との絆、家族との絆、親しい人達との絆、ファンとアーティストとの絆……絆とは、どんなものなのでしょうか?  ――一つ確かなのは、苦しい時こそ助けたい、助けたいという思いが湧き上がってくるのが『きずな(絆)』だという事です。