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《連続投稿478日目》『汎用』と『専用』のせめぎ合いが生む『発明』~醤油の奥深い世界に学ぶ~

 日経電子版の記事【こだわりの調味料で、自分だけの一品を しょうゆや塩、料理や素材で使い分け】では、一見万能調味料の古典的代表のようにも見える醤油や塩といった調味料の世界にも、実は製法の違いなどから様々なバリエーションがあって、それぞれに最適な料理のマリアージュがある事が紹介されています。



 さっそく、記事からそのようなマリアージュの例をピックアップしてみると――

▶醤油と料理のマリアージュの例

①「梅しょうゆ」・・・冷しゃぶ・とんかつ、など。

②「淡口(うすくち)」・・・白身魚の刺身、など。

③「再仕込」・・・赤身の刺身、など。

④「透明醤油」・・・卵焼きの黄色を生かせる、など。



 この奥深い醤油の世界を紹介する記事を読んでいて改めて思ったのは、醤油に『汎用性』と『専用性』があるように、一般的に、世の中の様々なプロダクトには『汎用性』と『専用性』があり、最初に汎用性の高いプロダクトが発明されてそこから専用性の追求が始まったり、逆に、最初に専用性の高いプロダクトが発明されて、そこから何とかして汎用性の高いものを作り出そうとしたり(例えば量子コンピュータ―)、というふうに――

 ――モノづくりの世界には、『汎用』と『専用』のせめぎ合いがあって、そこから『発明』が生まれてくる、という事です。

 汎用性の高いモノがあれば、そこから専用性の高いモノを作り出し、専用性の高いモノがあれば、そこから何にでも使えるモノを生み出したくなるのは、人間の生活に根差した人間の性(さが)のようなものかも知れません。



 記事で紹介されている昨年の新商品「透明醤油」などは、実に良い例で、もともと汎用性の高い本醸造濃口醤油を、さらにブラッシュアップした卓越した発明だと思います――

▶「透明醤油」のメリット(超・汎用性)

① 透明なので、あらゆる食材本来の色を生かせる

② 透明なので、見た目の違和感なく、和洋中あらゆる料理に使える
 (隠し味、など)。

③ 透明なので、様々なものに試すうち、セレンディピティが。

                           など



 『必要性』が『発明』の『母』だとすれば、『汎用性』や『専用性』の追求は、どちらも、『発明』にとって欠くことの出来ない『父』なのかも知れません。

▶必要性⇨⇨⇨発明
  
▶専用性⇨⇨⇨発明
  ⇅
▶汎用性⇨⇨⇨発明




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