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#8 ボリビアのクリスマスを迎えて

2021年12月25日 sábado
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ボリビアで過ごす初めてのクリスマス。
こちらでは基本クリスマスは家族で過ごすので、家族のいない私はノープラン。しかし、ありがたいことに色々とお誘いもあって、クリスマスのムードは楽しめている。
先週末に友人たちと集まって食事とプレゼント交換など、クリスマス会をした(が、午前2時の帰宅で寝不足で風邪をひき、お腹を下した)のと、職場の人たちとの朝食会、と、クリスマスの夕食会(では、まわりのペースにつられてワインを飲み過ぎ二日酔い、でお腹を下した)。夕食会は23日の16時半から職場近くのホテルで。食事の後は、お酒を飲む人だけ残って20時半まで、なんだかんだ一緒に飲んだ。

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「普段は仕事の場だけの付き合いだけど、それだけじゃもの足りない、ていうのが今残っているメンバー。ようこそ私たちのグループへ!」と女性の同僚。どちらかと言えばプライベートは別、とドライなイメージの職場なので、なんだか安心した。職場では話したことがない人からも「アツコ、日本では・・・?」と、いろいろ質問される。お酒は、人をぐっと近づける。
二次会のカラオケに誘われたが、さすがに病み上がりなので「帰る」と言うと、受付の女の子がしきりに誰かに送らせようとする。「大丈夫、家はすぐ近くだから」と言うと、「私たちの文化では、夜に絶対女の子を一人で歩かせてはいけないから」と。結局、エンジニアの男の子と受付の女の子と3人で腕を組んで、坂道をハアハア言いながら家まで歩いた。正直、体はしんどかったけども、みんなのいつもと違う一面を見られて楽しい夜になった。

クリスマス・イヴは二日酔いで出勤。お昼前に、甘いホットココアとシナモンロールが配られた。ミルクが、ゆるくなったお腹を若干攻撃する。

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夜、食事に誘われていたのだけれど、さすがにキャンセルした。もう無理はせず家でゆっくり過ごす。オクラとトマトに玉ねぎ、鶏ささみを入れた滋味深い(?)スープを作り、お腹をいたわる。一応クリスマスカラーにしてみた。気分だけクリスマス。

そしてクリスマスの今日は、朝ゆっくり起きて昨日の残りのスープを食べ、買い物へ。道を歩く人はサンタの帽子をかぶっていたり、犬もサンタの服を着ていたり。家の窓やお店の前にもクリスマスのデコレーション。

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意外と人出もあり、お店もちらほら開いている。スコットランドに住んでいた頃、25日は開いているお店がなく、外を歩く人もほぼ見なかった。本当に町がしーんと静まり返っていたので、その光景を思い出すと、ボリビアは普通の日とさほど変わらないな、という印象。
私はずっと枕が合わず首が痛かったので、枕がわりの、ぶ厚めバスタオルを買いに行くべくCasaideasへ。店へ上がるエレベーターの中で乗り合わせた女の子に「ギリギリの(クリスマスの)買い物ね!」と言われる。店内をぐるりとみていると、良さそうな枕を発見した。少し値は張るけれど体の辛さには代えられない!この際買ってしまおうか、クリスマスだし!と低反発枕を購入。そしてフレンチプレスも。

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スーパーに寄って食材や日用品も買い、家に戻る。クリスマスソングを聴きながら久しぶりにドローイング。以前写真に撮ったチョリータさんたちを描く。無になれる時間。落ち着く。
この一週間ほどは、首を痛めて腕をあげるのがしんどくなり、風邪をひきお腹を下して回復した矢先、二日酔いでお腹を下し、と、体調不良が続いていたので大事をとり、とりあえず一旦、無になる。

そして明日は、大家のエリカさんがボリビアのクリスマスの食事 Picana[ピカーナ]をふるまってくれる予定。職場の夕食会で初めて食べたそれは、牛肉と豚肉と鶏肉が盛り盛りに入った、インパクト大なスープだった。

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ボリビアのポトシで活動していた元JICAボランティアの方に教えてもらって、彼女が大好きだというこのピカーナ。地域によって味が違うのか、私にはまだそのおいしさがわからない。(ホテルより、大衆的な店の方がおいしかったりするのかも。)明日のピカーナに期待。


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2021年12月26日 domingo
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午前中、朝食のジュース用のバナナを買いに、家から少し上へ登った小さなお店へ行く。最近は、家と同じくらいの高さ(標高が)か、それより上へ買い物へ行き、帰りは下るだけになるようにしている。その方が断然、楽だと気付いた。家から上へ行けば行くほど、庶民的な、というか少し(良くも悪くも)荒れた雰囲気の町並みになる。下へ降りるほど、整っている。
前に散歩した時、上の町並みの方が惹かれるな、と思ったのでカメラを持ってバナナを買いに。バナナを買う予定のお店を過ぎて、ずんずん上まで行ってみた。

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上まで登ってみると八百屋さんやお肉屋さんの通りも発見した。
しかし、急な坂道の上、建物、建具の水平も合っているような合っていないような、、、という感じなので、撮影する際の水平をどこに合わせるのか、判断がむずかしい。余談。
バナナを買いにお店に入ると、他の野菜も勧められる。レタスとナスもついでに購入。エリカさんの食事会に、ナスとオクラの煮浸しを差し入れすることにした。日本から持ってきたしょうゆとみりんを開封。満を持して。

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エリカさんの部屋へ差し入れを持って上がり、彼女の友人たちとあいさつ。すでに素敵なテーブルセットもしてあり、キッチンからはいい匂い。リビングで、みんなが揃うのを待ってからテーブルへ。エリカさんが初めて作ったというピカーナ。お肉も柔らかく、スープもお肉や野菜のだしが出ていて、とてもおいしかった。

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コロナの影響もあり、なかなか、集まる、ということをできていなかったようで、久しぶりに集まる時間にみんな楽しそう。昔の仕事の話や、旅(山登り)の話。健康のこと、ボリビアと日本のことなど、話題は尽きず。私は横で、うんうん、と聴きながら、赤ワインとおいしいピカーナを楽しんだ。

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ATSUKINO(アツキーノ)

2006年〜日本でグラフィックデザイナーとして働いた後、2013年に渡英。スコットランドの The Glasgow School of Art で修士号(Communcation Design: Graphic Design)を取得。帰国後はアートディレクター、キュレーターとしてデザインディレクションとともに現代アートの展示企画制作なども行う。海外での生活、旅を通じて得られる新たな表現や人との出会いが次の可能性につながると信じて動く、旅するデザイナーでありアーティスト。
現在は南米のボリビア、ラパスにてJICAボランティア活動中。デザイン教育環境の改善にあたっている。
http://nakanoatsuko.com/
https://shadow-candle.com/


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