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何ができるの? ~実現可能性~

こんにちは! あたたけ です。

食品小売で品質管理担当をしていると、『お取引先様の工場確認』という仕事をすることがあります。
で、先方からたまに?しょっちゅう?言われるのが『現場従業員の気が引き締まりました』というような言葉です。
まぁ、8割がた社交辞令なのでしょうけど。。。。

確かに『取引相手の品管担当が工場確認に来る』となったら多かれ少なかれ緊張感は出るかもしれません。
現場全体なのか、一担当者レベルなのかは別にして。

一方で、マジメに品質管理に取り組む方にとって『緊張感で品質の維持向上を図る』というのは抵抗があるんだろうなぁと思います。
緊張感って結局は精神論でしかないですからね。
『気持ちではなく、仕組みで解決すべき!』ってのがやっぱり王道ですし。

そういう理由もあってか、『工場のこの仕組みが間違っている。こうするべき。』みたいに断言する指摘?報告?を見ることがあるのですが、、、、、
それって、とても傲慢な意見じゃない?と最近のあたたけは思うのです。

第三者監査のように『客観的に規格要求事項と現場・現物・現実のギャップを見る』という場合であれば、まぁ、わからなくはないです。
『正しい/間違い』という視点ではありませんが、規格に『適合/不適合』という明確な線引きが出来ますので。
第三者認証を目指す場合には、被監査側にとってもギャップを埋めるために、それをキチンと理解する必要がありますし。

ですが、第二者監査(取引先による監査)のように判断基準に『監査する側の主観』が入りがちな場合にはあんまり断言するのはどうなのかと思うわけです。
某ひろゆき氏ではないですが、『それってあなたの感想ですよね?』ってツッコみたくなることもあるのです。

ハサップ制度化がどこまで影響があったかはわかりませんが、イマドキ、大抵の食品関連企業は自分たちで自分たちなりに適切な管理手法を考え取り組んでいるわけです。
そんな状況で現場を半日?1日?程度しか見てないものがエラソーにダメ出しするってどうなのかなぁと。

確かに『食品事故に繋がりかねない状況』を見ることもありますが、一取引先という立場で出来るのは『考え方が間違っている≒指摘』ではなく、『こんな考え方もできる≒提案』が限界なんじゃないかなぁと思います。
内部監査(自社の監査)やコンサルタントのように『改善まで責任を持つ』という立場であれば別ですが。
第二者監査ではそこまで責任を負うことはありませんからね。
だって、しょせん外部の人間ですから、そこまで役割・権限はないので。
取引相手と気を使っていただける場面はありますが、それは別に会社に対して何らかの権限が与えられたってわけではないですからね。

そんなこんなで、『指摘≒考え方のダメ出しだけして、その改善・向上には責任を持たない』ってやっぱり傲慢な気がするあたたけです。

さて、前振りが長くなってしまいました。
品管の仕事をする上で大事なのは『現実的に自分は相手にどこまで影響を与えられるのか、相手の行動をどこまで変えられるのかという自覚』なんだろうなぁと思います。
『実現可能性を考える』と言う表現がそれっぽいでしょうか。
お取引先様相手に限らず自分の会社内でも同じですし、もしかしたら品管担当に限らず当てはまるかもしれません。

何かしらを実現するためには『理想から実現への道を描く力量』と『必要な資源を動かす役割・権限』が必要だと思います。
ただし、力量不足は自分の努力で何とかできますが、役割・権限はなかなか難しいんですよね。
どうしても(他人からの)評価が必要ですから。
(経営者なら別ですが、しょせんあたたけは品管目線ですので)

と考えていくと、『まずは自分の役割・権限で成果を出し、役割・権限を広げる』『充分な成果が出せないなら力量をつける』という姿勢が大事なんだろうなぁと思います。

まぁ、あたたけが声を大にして言いたいのは、『力量(または成果)に似合わない役割・権限は求めるな』『自分を過大評価せず、今の役割・権限での最大限の成果を目指せ』なんですけどね。

最初の話に戻りますが、『お取引先様の工場確認』も緊張感を高めるだけでも充分に意味がある時もあるんですよね。
ぱっと行って、すぐに仕組みの問題点・相手組織の本質を見抜くことができるわけがありませんからね。

『圧倒的な力量・カリスマ性』があれば役割・権限を越えることも出来るかもしれませんが、個人レベルでは良くても組織運営で見るとあぶなっかしい気がしますね。

今の自分には何ができるのか?を謙虚に・客観的に考え続けないと、その内、居場所がなくなるような気がします。

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ではでは。今回はこの辺りで!

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