見出し画像

ガラスも宝石も  叶

ひかるものがすきだ。
宝石はもちろん、プラスチックの塊、ガラス、
光を反射してキラキラするもの、太陽に透かして見るようなものはたいていすきだ。


さて、夏は他の季節よりも少しだけガラスの出番が多くなる気がする。
お祭りで買うラムネや、おそうめんを乗せるお皿、風鈴もそうだ。
一年中金魚はいるけれども金魚鉢にもなんとなく夏のイメージがある。
わたしのイメージの中のそれらは暑い夏を少しだけ涼しげに彩ってくれる。
氷が透明だから透明なガラスにも涼しい印象を持ってしまうのかしら。完全なる思いつきだけど。


先程ラムネの話をしたが、
ラムネの瓶に入っているあのガラス玉はビー玉ではなくエー玉らしい。表記はA玉。
わたしの聞きかじった情報によると、
規格に沿ったものだけA玉としてラムネの栓という大役を担うことができ、
規格外のものはB玉として主にちびっこたちの遊び道具になっているらしい。

わたしのひかるもの好きは幼少期から続いているもので、
ビー玉にはそれはそれはお世話になった。
何に使うわけでもない、ただ眺めているだけで楽しかった。
近所のスーパーでは母親のそばをこっそり離れ雑多に置かれたネット入りのビー玉セットを見つけることを日課にしていた。
それはガラス自体が色付いていたり、透明なガラスの中に赤や青や黄色の模様が入っていたり様々で、
幼かったわたしには全部違うもので全部素敵なものに見えていた。

わたしは目を凝らして今日の最強ビー玉セットをひとつ選び、母親のところへ戻り、買ってほしいとおねだりをする。これもまた日課だった。
家に帰ってから水をはった洗面器の中に新たに手に入れた最強ビー玉セットをジャラジャラ入れて眺めていた。
ビー玉は光に反射するし水面も光に反射する。
わたしにとってその時間は
楽しい×楽しい=超楽しい
だった。


大人になってからはビー玉を眺めることはなくなった。
代わりにアクセサリーなどの小物で光るものを楽しんでいる。
冒頭で宝石がすきと述べたが、
残念ながら縁はほとんどない。
わたしの目はわたしにとって都合が良いらしく、
ダイヤモンドもキュービックジルコニアも同じように「光っていて綺麗!」とうつる。
と、なればお財布に優しいキュービックジルコニアを選んでしまうのは当然だ。
いや、わたしが石油王であったなら敢えてダイヤモンドを選んでいるかもしれないな。


わたしのひかるもの好き加減だが、
源氏物語に於いては光源氏もちゃんとすきだ。
関係ないけど匂宮という表現は悪口だと昔から思っている。

好きな人に歌ってほしいカラオケ曲ランキング1位も硝子の少年で、貰って嬉しいもの1位もダイヤモンドの指環。
指環だけはキュービックジルコニアとの区別がつかなくとも、譲れない。

ただし、わたしのひかるもの好きにも例外がある。
新幹線だけはひかりより、のぞみ派だ。


それではまた。







この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?