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「親からの独立」ってどんな状態?

「独立」と言っても、大きく2つ「心理面」と「経済面」があると思います。今回は「心理面」について書いていきます。

心の独立度合いチェックリスト

次の質問に「自分なりの答え」が出ない場合、親と同居していても、まずは心の独立から始めるといいかもしれません。

1、もし出来る事なら「普通」に暮らしたい。

2、あなたの「好きな事」は何ですか?

3、買い物や何か選択する時、「商品レビュー」や「知名度」、「権威」や「実績」などを重視して決定する。

4、「欲しいもの」より「コスパがいい」「効率がいい」など「役に立つから」という理由で選択や決定することが多い。

5,「~したい/したくない」より「~すべき/してはいけない」という心の声が多い。


心奪われたら、「あなたの人生」ではない

誰もが資本主義経済のど真ん中で暮らしていますので、世の中の広告などはこの商品が「いかに効率的で、役に立つのか?」「いかに口コミが優れていて、知名度があって、実績があるのか?」などと訴求してるもので溢れています。
ですから、見たくなくても見る機会と聞きたくなくても聞く機会があり、そうして染まっていくのも無理はありません。

という僕自身も、自営業をしています。店のチラシやホームページを作る時、この点を意識して作っているのも事実です。

また、店の床はお掃除ロボを使っていますし、まさに「効率的で役に立つ」に染まっているわけです(笑)

資本主義や経済、効率的な事を否定するつもりは全くありません。
しかし、それに心を奪われていては「自分の人生」を生きていないと思うのです。


「何がしたいかわからない」は、ある意味で当たり前

僕自身がそうだったのですが、特に小学生の頃、親の価値観に縛られて「ノー」を許されずに生きなければなりませんでした。
思い出せるエピソードだと、ファミレスに入ってメニューを決める時、「これが食べたい」というと「こっちにしときなさい」と言われたり、ひどい時には「そんな食べれそうにもないものを頼まないの!」と怒られる事もありました。(何を頼んだかまでは思い出せないですが、親はとても合理的な判断をしたのでしょう)
また、服を選ぶにしても「これ!」なんて言うと「こんな色いつ着るの!?こっちにしなさい!」なんて言われた事もあります。たぶん、着回ししやすい効率的な判断だったのだと思います。

ただ僕の場合、この親の言葉の後に「ゲンコツ」か「頭を叩かれる」がセットだったので、その「痛み」も嫌で「勝手な事を言ってはいけない」「親の価値観と違う事をしたり、言ってはいけない」と思うようになりました。

親も1人の人間ですので、親子が全く同じ価値観で生きているなんて事はありませんから、読者の皆さんの中でも「親の価値観に縛られていた」という経験はあると思います。

親によっては「あなたのため」と言いながら、価値観を押し付けられる場合もあるでしょうし、それらの中で生きていくには、「好き/嫌い」などという主体性を放棄するしか道はありません。

この様に自我の芽を摘まれて育ってきた人にとっては、「あなたは何がしたいか」と問われても「わからない」でもおかしくありません。
そんな人の精一杯のささやかな希望が「普通でいい」かもしれません。


僕が1歩踏み出した時

僕の場合は、高卒後すぐに実家を出ました。
もちろんお金はありませんでしたが、無いなりに出来る範囲で行動してみました。

兼ねてから、ただの「好き/嫌い」の表現さえしにくい環境に息苦しさを感じていて「絶対、家を出る」と決めていたので、高校3年の夏~卒業まで毎日弁当を自分で作っていました

当時は、「働く」という未知の世界に不安で「社会に出たら今よりもっと辛い事あるだろう」と思っていて、「じゃあ、その前にチカラ試しだ!」と突然に思い立って、高校3年の秋に自転車で約130キロ、高低差1000メートルの峠を越えて一人旅を日帰りで行ったこともあります。
そこで得た経験は、「意外と世の中の人って優しいな」でした(^^)
漁港や売店、適当に休憩しながら自転車で進んでいくと、お店の人でも誰かしら居るので、適当にしゃべってみる。
一緒に写真をとってくれるおじさんとか、「遠い所から来たんやね」と売店のおばさんが、おにぎりを握ってくれたりもした。
当時は若さゆえに、好意に甘えておにぎりをオカワリしたな(笑)
本当に厚かましいです(笑)

そして就職は、貯金もわずかだったので寮完備の所を選びました。


出来る範囲でやってみる

つまるところ、こうなってしまいます。
人によっても、家庭によってもそれぞれ違うので「これ!」というのは言えませんが、「出来る範囲」で少しづつやってみることだと思います。

人によっては、「好き/嫌い」を言えば、命も危ないかもしれません。
そこは本当に無理はしないでください。

出来る人は、親の顔色をうかがいながらでも「出来る範囲」でやってみる。

出てきた自分の言葉が、
自分以外の価値観に影響された「~しなきゃ」「~べき」なのか
自分の価値観の「~したい」「~したくない」なのか。

そんな自分の心の声に耳を傾ける事も大きな1歩だと私は思っています。



参考書籍:「仕事なんか生きがいにするな」泉谷閑示




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