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シアトルで「占い師」しています。自己紹介#2

アメリカでは、見知らぬ人に挨拶や声をかけられることは不自然なことではありません。
「Hi !」や「How'ya doing?」は、すれ違う人や、目が合う人に対しては普通に交わす挨拶ですが、相手の”誕生日”を聞く・・なんてことは、さすがにフレンドリーなアメリカでもまずないことです。年齢を聞くことがタブーなのですから、誕生日ですら、初対面では聞きません。

変な人かも・・と思いつつ、無視するのも、何故?と聞くのもアレなので、「○月○日だけど」と答えると、彼はニコッとして、「今晩、僕はここで2時間のワークショップ(セミナー)をするんだけど、君、参加するといいよ」と言うのです。

「何のセミナーなの?」
「数秘学だよ」
「え!そうなんですか。私・・実は数秘は学んだことあるんです」
「うん、だから、参加しないかい?」

「なんなんだ?これ」と思いつつ、不思議な感覚も感じられました。
なので、その場ですぐに家に電話をし、今晩に急遽セミナーに参加するので帰宅が遅くなることを伝え、そのセミナーに参加することを決めました。
その時は、ただ単純に”数秘の復習”になるからいいか、の気軽さで。

セミナー開始時間までの時間潰しで、スタバでコーヒーを飲みながら「たぶん参加者が少ないから誘ったのかもな」と思ったのは否めませんでしたが、そんな ”斜めの読み” は、すぐに打ち砕かれました。

セミナーは大盛況。
きっと無理やりに詰め込んだのであろう、一番後ろの列の折り畳み椅子の後ろ足が、部屋のドアを邪魔し、ドアが開放されたままのセミナーとなっていました。
(その彼は、ラジオ番組であったりTVに出たり・・と、この業界では有名な人だったようで、他州からシアトルへ、この日のためにゲストとして呼ばれていたのを後から知りました。)

セミナー終了後、参加者と写真を取ったり、本にサインをしたり・・と忙しい彼が一息ついたのを見計らい、
「今日は誘ってくれてありがとうございました。無理かもしれませんが、私を数秘で見ていただける時間はありますか?  実は迷いっぱなしでいるのです。」と、恐る恐る声をかけました。
すると、
「明日の午後のフライトで帰るから、午前中にこの場所に来てくれるなら可能だよ。じゃ、君の名前と誕生日をここに書いて。そして、明日10時に会議室に来てくれる?」

そうやって、彼から数秘セッションを受けることになったのです。

カナダの先生から、すでに数秘ではプロ認定されていたにもかかわらず、身動きできずにいた私にとっては、藁をもすがる思いであったのは言うまでもなく。
そして、そんな有名な数秘学の先生のセッション費用なども聞く余裕などありもせず、幾らでも払うから助けて!の気持ちでした。

<続く>

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