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【音楽】2020年上半期ベスト25枚選んでみた

最近時の流れの速さに絶望しています三代目齋藤飛鳥涼です。2020年はコロナの影響もあってか、例年以上に新譜を前のめりに聴くことが出来たのかなと思ってます。今年は大物の待望の新作やら注目作がいっぱいあったんで選ぶのは困難を極めたんですけど、その中でも個人的にこれ良かったわあっていうやつを25枚選んだんで是非みんな見てねって感じです。あとみなみちゃんの画像に関しては特に意味はないよ。

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25位 Car Seat Hardrest
「Making a Door Less Open」

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bandcampで夢を叶えた男と呼ばれる、インディーロックシーンのスタローンことウィルトレド率いるバンドの4年ぶりの新作。ストロークスのローファイなロックンロールにフェニックスばりのエレクトロ要素をブレンドした、ロック好きが抱く理想の具現化みたいなアルバム。男の理想を詰め込んだ吉岡里帆みたいなアルバム。つまりこのアルバムは吉岡里帆なんです。

24位 Mac Miller
「Circles」

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2年前にこの世を去ったラッパーの遺作。サウンドはドラム、ギターの生音とアナログな電子音が主体で、シンプルで控えめかつ穏やか。そこに乗っかる切実なリリックをマックが淡々と吐露する。この一枚は彼が生きた証である。

23位 Mura Masa
「R.Y.C」

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どうしたMura Masa!と言わんばかりに全編にわたってギターサウンドが大胆に取り入れられたロックな一枚。新進気鋭のビートメイカーとして登場した彼が、2020年の初めにまさかのロックに舵を切ったというニュースは、ロック復活の一つの契機になるのでは?と感じさせた一枚。

22位 King Gnu
「CEREMONY」

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年始にリリースされたから、みんなこのアルバムが今年出たこと忘れかけてる説を常々提唱してるんだけどわかるかな?そんなことは置いといて、前作「Sympa」がKing Gnu特有のあの気持ち悪さとポップネスが上手く混ざり合った傑作だったのに対し、今作は全球ストレート勝負のキラーチューン揃いの強いアルバムになっております。まあ何が言いたいかっていうと「どろん」めっちゃ好き。

21位 ikkubaru
「Chords & Melodies」

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Twitterでフォロワーさんが呟いてて、おっこれええやんってなった一枚。どうやらインドネシアのバンドらしいが、めちゃくちゃシティポップというかJ-POPしてる。特に「Memories」って曲なんかは「たぶんオーライ」とか出してた頃のSMAP感が漂ってて、海外にこういった邦楽フォロワーがいるとなんか嬉しい気分になるよね。

20位 Hayley Williams
「Petals For Armor」

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ここだけの話なんですけど、実はパラモア聴いたことないんですよねwwwというわけで俺の初めてのパラモアはまさかのボーカルのソロデビュー作です。普通にいい曲いっぱいで良かった。これからパラモア真面目に聴きます。

19位 Ethan Gruska
「En Garde」

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まずジャケットの子供が貫禄あって良いよね。この年齢でボタン3つ開けてるってことは、多分人生4周目だと俺は見てるよ。持論だけど近年の邦楽の名盤確定の法則ってのがあって、それが「ゲストにtohji」があるか否かなんだけど。これが洋楽だと「ゲストにフィービーブリッジャーズ」になるんだよね。実際フィービーが参加してる「Enough for Now」はマジで良い曲。

18位 Circa Waves
「Sad Happy」

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今一番イギリスでイギリスらしいギターロックを鳴らせるバンドは?って聞かれたら、俺は即答でリバプールが生んだこのバンドを挙げる。ごめん即答は盛ったわ。でも彼らの卓越したメロディセンスとポップ加減は、とてもイギリスらしさを感じさせると今作を聴いて再認識しますた。

17位 altopalo
「farawayfromeveryoneyouknow」

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2020年度タイトル読み辛い選手権堂々の一位です。自分この手のサウンドを研ぎ澄ましましたよってタイプのバンドにほんと弱くてねぇ…。もお最初聴いた時からうわぁなにこれめちゃくちゃ計算してる感あってええやん!って思っちゃってねぇ…。ほんと言葉には説明出来ないんだけどねぇ…。あのぉ…ねぇ…

16位 Moses Sumney
「grae」

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残念なことに俺のクソみたいな語彙力じゃこのあらゆる音楽的エッセンスを詰め込んだエクスペリメンタルソウルの傑作の凄さを説明することは多分無理だ笑。というわけでこれを初めて聴いた時の話するね。その日代官山の蔦屋書店でヴィンテージのサッカーユニフォームを売ってるって話を聞いて、近くでフットサルやったついでに初めて代官山に行ったんですよ。そしたらまぁびっくり。代官山蔦屋書店の醸し出すあのハイセンスで意識高い感じに圧倒されちゃったわけ。なんなんあそこ、客ですらサカナクション聴いてる俺かっけえって思ってそうな全身ハイブランドの人ばっかやん。しかもそん時俺フットサル帰りで全身ジャージだったからまぁ浮いてんのよ笑。完全にびびって2分で帰ったんだけど、そん時に「grae part1」聴いてて、代官山のお洒落な街並みにも溶け込むハイセンスな音楽やなぁって思ったよって話。

15位 サニーデイサービス
「いいね!」

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サニーデイサービスの新作が結成28年のベテランとは思えないくらいいいね!「心に雲を持つ少年」「春の風」あたりなんかは春の訪れって感じがしてほんといいね!ジャケットもほどよくサブカルライクな感じがしていいね!今IPPONグランプリ見ながらこの文書いてるけどミルクボーイ駒場が大喜利上手くていいね!うん!このアルバム、いいね!

14位 Choir Boy
「Gathering Swans」

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USインディーロックシーンの寵児が4月に出した新作。とにかく切ないメロディが襲い掛かる傑作で、ドリームポップ好きにはたまらない楽曲群の嵐。ニューウェイブチックな雰囲気もたまらないし、ボーカルもいい感じに癖があってとっても良き。

13位 Kevin Krauter
「Full Hand」

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HoopsのメンバーでもあるKevin Krauterのソロ2作目はシューゲイザーみが深い一枚に。ゆらゆらとした浮遊感あるサウンドが漂っているけど、結構ベースが目立つせいか全体的にぼやけてるというよりは形が鮮明に見えるような楽曲が多いなという印象。あととにかく曲がいい。それに尽きる。

12位 Thundercat
「It Is What It Is」

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前作「Drunk」が時代を代表する大傑作だっただけに、今作が「Drunk」を超えるのは無理だろうと思っていたけど、超えるまでにはいかないにしろやはり安心安全のサンダーキャットだなと思わせられた一枚。スティーブレイシーやガンビーノが参加した「Black Qualls」は最高にファンキーだし、「Dragonball Durag」はサンダー節が最も炸裂していると思ってる。

11位 BLACKSTARKIDS
「SURF」

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シャアもびっくりなニュータイプな3人組。そりゃここ最近エモでラップする人とから出てきたけどさ、この人たちドリームポップでラップするっていう、その組み合わせあかんやろって組み合わせでやってくるんだもん。ブライトさんに2度ぶたれた時ぐらいびっくり。ニュータイプって怖え。

10位 Dua Lipa
「Future Nostalgia」

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2020年代を代表する歌姫になるかもしれない話題のシンガーの2作目。インディー色強めのこのランキングにぶち込むと異質な感じがするが、それくらい個人的上半期ポップス部門で一番良かったと感じたのがDua Lipaのこのアルバムだった。

9位 Surf Rock Is Dead
「Existential Playboy」

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ドリームポップ、インディーギターロック系統では結構ストレートなタイプ。そしてこのアルバムが他のドリームポップ系統のアルバムと比べていいなって思ったのが、とにかく疾走感が爽やかさがほどよくドライブしてる点だ。いやあマジでタイプ。

8位 Tame Impala
「The Slow Rush」

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幻のフジロック2020のヘッドライナーにして、5年という長い歳月を持ってリリースされた「合法ドラッグ」。これを聴けばあなたも夢の世界へ行くことが出来るよ。みんなもやってるからさ、ちょっとだけ試してみようよ!簡単に楽しくなれるし、イライラもしなくなるし、最高に楽しくなれるよ!ね?ね!?

7位 Perfume Genius
「Set My Heart On Fire Immediately」

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USインディーシーンの貴公子Perfume Geniusの5作目どす。ノイジーなギターも、アンビエントも、チェンバーポップとあらゆるエッセンスを取り入れつつ、あのメランコリックかつ崇高の音楽世界が構築されている。そりゃ確かにどのメディアでも上半期ベストで上位に入れたくなるよなあと思う一枚。あっ、先言っとくけどこのベスト25にFiona Apple先生はいないよ。

6位 EDEN
「no future」

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残念なことに俺のクソみたいな語彙力じゃこの先鋭的かつ研ぎ澄まされたサウンドと壮大さと切なさが同居したこのアルバムの素晴らしさを説明することは無理なので、このアルバムに収録されてる「Projector」でもサンプリングされている「君の名は」の話をしようと思います。俺さぁ「君の名は」の主人公の瀧くんっているじゃん。結構最近まで瀧は名字だと思ってて、瀧◯◯君だと思ってたの。んでこないだ久しぶりに「君の名は」見たら、お父さんに「おい瀧〜」って言われてて、この家庭では下の名前という概念は無いんかwwwマジわろたwwwって思ってたら、橘っていうちゃんとした名字があったんですよ!ピエール瀧みたいな感じで、彼の本名は橘瀧だったんですよ!おいマジか!?って思った話。お前ら笑えよ。

5位 藤井風
「HELP EVER HURT NEVER」

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邦楽シーンに舞い降りた期待の超新星が、見事にその期待に応えてくれた一枚。だいぶ前に書いたnoteでも藤井風のことを褒めちぎりまくったんだけど、とにかくこのアルバムは20年代のジャパニーズR&Bの運命を左右するレベルのポテンシャルを秘めているってことだけは言っておく。

4位 Yumi Zouma
「Truth or Consequence」

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ヤバイよヤバイよ。この1枚頭からケツまで名曲しかなくてヤバイよヤバイよ。ニュージーランドのドリームポップバンドの3作目で、ドリーミィなシンセサウンドと透明感あるボーカル、そしてそれを支えるしっかりしたソングライティングがガッチリハマった結果が今作に反映されているなと思った。

3位 Yves Tumor
「Heaven To A Tortured Mind」

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2020年上半期で最もロックしてたやつ誰だと思う?正解はYves Tumor一択なんだなこれが。サイケデリックロックを現代的な音楽センスで鳴らそうとするから、唯一無二の鋭利なサウンドが耳に襲いかかるエキサイティングな一枚だ。なんなんだろう、このアルバムが放つ強烈なオーラというかパワーは?ほんとに謎である。

2位 Childish Gambino
「3.15.20」

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突如リリースされると、ほぼほぼ同じタイミングでリリースのThe Weekndの新作の話題を一気にかっさらってしまった問題作だ。曲名は始まる分秒で表記されているし、アートワークは真っ白だ。ファンク、インダストリアル、エレクトロ、ゴスペルと相変わらずのマルチタレントぶりは健在だが、今作の肝は2年前の「This Is America」で垣間見せた攻撃性が上手く昇華されているところだ。だからラストの「53.49」は胸に来るものがあるんだ思う。



いよいよ一位なんだけど、多分察しのいい人なら「ああ、どうせこいつのことだしあれだろ」って思ってるだろうが、果たして記念すべき一位は…








1位 The 1975
「Notes On A Conditional Form」

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そっすよ。みなさん正解っすよ。またこいつThe 1975の話すんのかよですよ。いやだってさ、実際個人的な肌感だと上半期で1番良かったと思ったのはやっぱこのアルバムだったわけでさ。まぁみんな軽く話に付き合ってよ。

現時点で世界で最も評価されているロックバンドでもあるThe 1975の4作目なんだけど、このアジアが誇るガラパゴス大国日本でもリリース直後にTwitterのトレンド入りを果たし、洋楽の新譜では珍しいレベルの賛否両論を巻き起こした一枚だ。先行公開されてた曲を聴くだけでも音楽性の統一感は皆無で、インダストリアル、ガラージ、フォーク、カントリー、ゴスペル、ヒップホップ、エレクトロ、80s、シューゲイザー、ギターポップと前作以上に様々なジャンルを取り入れている。俺がこのアルバムに感動している点は簡単に言えば、これからバンドを始めようしている人たちにとって、あらゆる音楽性を網羅しているこのアルバムが彼らにとってのロックの教科書なるかもしれないということだ。それを「わかりやすさ」という強烈な武器を兼ね備えた、The 1975という現時点で最も評価されているバンドがやっていることが素晴らしいわけでさ。しかもこのアルバムはバンドという名の友情の素晴らしさを説いた名曲「Guys」が最後を飾るのよ。憎いね、三菱。


以上が上半期ベストアルバムになるんだけど、ほんと選ぶの大変笑。入れたかったんだけどなあってやつもいっぱいあったんだけど、まあそこはどんまいって感じで、年間ベストが今回の上半期とどんくらい変動するのか楽しみですね。というわけで今回はここらへんでさよーならー。

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