葦沢かもめ

AIを執筆に取り入れた小説で、第9回日経「星新一賞」優秀賞(図書カード賞)。第2回AI…

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AIを執筆に取り入れた小説で、第9回日経「星新一賞」優秀賞(図書カード賞)。第2回AIアートグランプリ佳作。AI共作小説が『SFアンソロジー 新月/朧木果樹園の軌跡』掲載。日本SF作家クラブ会員。

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3週間で100篇小説を書いて、AIを利用した小説で史上初めて星新一賞に入選した話

この度、第9回「日経」星新一賞にて一般部門優秀賞(図書カード賞)を賜りました、葦沢かもめと申します。改めまして、関係者の皆様には感謝申し上げます。 受賞者発表時には、AIを利用した作品として初めて入選したことも合わせて発表して頂きました。星新一賞の選考が応募者情報なしで行われることは知っていたので、人間だけで書いた小説と同じ舞台の上で審査され、賞を頂けたのは大変光栄です。 また作者コメントにて、今回の星新一賞には、AIと一緒に3週間で100篇書いて応募したことを明かしまし

    • 【エッセイ】本屋にレシートを並べて売ろう ―「物語」をぶっこわして再定義してみる―

      今回は私自身もあまりよく分かっていない話です。「変なこと言ってんな」と思いながらお読みください。 「物語」とは何か。 偉そうな名前の偉人は「物語」をこう定義している、などと大仰に語ってみせればインテリを気取れるが、「物語」をまともに定義している人間はいないと私は思っている。そんな人物がいれば、今の「物語」はこのような形にはなっていないからだ。 「物語」についての研究は、古くから行われている。紀元前、古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、『詩学』の中で物語について論じてい

      • 【かもめAI小説塾】「ストーリー・エンジニアリング」という概念を提唱する

        「かもめAI小説塾」が始まってからいくつか記事が出て、そろそろ私がなんかヤバいことをしているなと気付き始めた方もいらっしゃることでしょう。 しかし私が考えていることは、もう少し斜め上にあるかもしれません。 実は「かもめAI小説塾」として公開したアイディア作りの記事は、全て本記事で「ストーリー・エンジニアリング」という概念を提唱するための種まきでした。 いきなり言い出しても「何言ってんだ、コイツ」と言われる可能性が高かったので、少しばかり外堀を埋める必要があったのです。

        • 【かもめAI小説塾】小説のアイディア出しを自動化する方法

          前回、「連想からアイディアを作ろう」にてアイディアの連想をマインドマップにして活用する方法を解説しました。 今回はこの連想のマインドマップをAIを使って自動的に作成する方法を解説します。 普通に質問してもうまくいかないまずは参考のために、何も考えずにプロンプトを入力してみます。 回答) 「ガラス」という単語から連想されるマインドマップを作成します。以下にその要素を列挙してみましょう: 材質 透明 壊れやすい 硬い 用途 窓ガラス 食器(コップ、皿など)

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        3週間で100篇小説を書いて、AIを利用した小説で史上初めて星新一賞に入選した話

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          【かもめAI小説塾】連想からアイディアを作ろう

          今回は、連想をすることで物語のアイディアを作る方法を紹介します。 連想してみよう『華氏451度』や『火星年代記』で有名なSF作家、レイ・ブラッドベリは、名詞のリストを作り、その名詞を選んだ理由や、そこから連想するイメージを元にストーリーを作っていたと語っています [1]。ここでは、その創作法を応用してみましょう。 アイディアを連想するフレームワークに「マインドマップ」という手法があります。これは中心に出発点となる単語を置いて、その周りに連想する単語を書いて線で結び、さらに

          【かもめAI小説塾】連想からアイディアを作ろう

          【かもめAI小説塾】講座の一覧

          「かもめAI小説塾」で公開している解説記事の一覧です。 準備中の記事については、ご要望があれば早めに公開いたしますので、コメントにてお伝えください。 私はできる限り無料で記事を公開して、多くの方に役立てていただけるようにしたいです。ソフトウェアの世界でいえば「オープンソース」の概念に近いと思います。 私の理念にご共感いただける方はメンバーシップにてご支援いただけると嬉しいです。価格は月500円です。特典の限定記事は、発展的な内容やおまけのエッセイが中心になると思います。

          【かもめAI小説塾】講座の一覧

          「かもめAI小説塾」の理念

          AIを活用した創作を世の中に広めます「かもめAI小説塾」は、AIを活用した創作を世の中に広めるために活動しています。作家を目指す方々の背中を後押しして、夢を叶えるお手伝いができればうれしいです。 これは、ソフトウェアの世界でいえば「オープンソース」の概念に近いと思います。オープンソースとは、プログラムを無償で公開して、多くの人に利用してもらうことです。企業での商用利用にも制限はありません。 ですから、私が「かもめAI小説塾」で公開した情報も、企業がこっそりパクって営利活

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          【かもめAI小説塾】生成AIで小説を書くときに守るべきルールやマナー

          生成AIを利用して小説を書くときには、気をつけておくべき点がいくつかあります。2024年4月時点で「絶対にこれが正しい!」といえるものはありませんが、文化庁が情報発信をしてくれており、「これはよくないよね」「これなら大丈夫だよね」というラインが見えてきつつあります。しっかりとルールを守って使うようにしましょう。 また本記事で紹介する内容は、なるべく客観的に正しい情報を記載するように気をつけていますが、誤りが含まれる可能性もあります。決して内容を鵜呑みにせず、重要なポイントは

          【かもめAI小説塾】生成AIで小説を書くときに守るべきルールやマナー

          かもめ録 #3:小説コンテストでの検閲と作家の沈黙

          2週間で漫画を制作してセルフアニメ化しましたこの2週間ほどで、画像生成AIのDALLE3を用いてウェブトゥーンという形式の漫画を制作したり、それをさらに生成AIでアニメ化するということをしていました。 私が転職活動中ということもあり、独立も視野に入れて「こういうスキルがありますよ」というアピールをする目的もありましたが、私が以前から「アニメを作ります」と言ったまま作品を表に出していなかったので、そろそろ出さないといけないなと思っていたのも動機の一つです。「AI使って作れる

          かもめ録 #3:小説コンテストでの検閲と作家の沈黙

          生成AIを活用してウェブトゥーンをアニメ化した話【AnimateDiff, Mov2mov】

          先日DALLE3を使ってwebtoonを制作しましたが、今回はそれをさらにアニメ化してみました。 制作したショートアニメはこちらからどうぞ。 webtoonの記事はこちら。 制作について実は今まで、裏でAnimateDiffなどを使ったアニメ制作の検証を続けていましたが、表に出していませんでした。 その理由は、私の望む画作りができないということに尽きます。作者の意図を作品に骨格として行き渡らせて操ることが難しいと私は感じました。 アニメの雰囲気だけなら再現できるかも

          生成AIを活用してウェブトゥーンをアニメ化した話【AnimateDiff, Mov2mov】

          画像生成AIを活用してWebToonを作ってみた

          今回は検証&勉強として、画像生成AIのDALLE3を使ってショートWebToonを作成してみました。前半で作品を掲載し、後半で制作過程を簡単に解説します。 習作『旅』※おそらくPCよりスマートフォンの方が読みやすいと思います。 制作解説概要 改めて、本作の担当は下記の通りです。 文章・編集:葦沢かもめ イラスト:DALLE3 クリスタを用いてWebToonに編集しています。 イラスト部分は、元画像から切り抜いたり一部に文字などを描き入れたりしていますが、ほとんど

          画像生成AIを活用してWebToonを作ってみた

          かもめ録 #2:AIと文学賞

          初めにちょっとだけ。 現在、葦沢は転職活動中です。今までは本業でAIエンジニア的なことをしていましたが、このタイミングでクリエイティブ方面に軸足を移して、テクニカルアーティストのようなAI技術に理解のあるシナリオライター、いわばシナリオエンジニアみたいな仕事ができたらいいなと思っています。 AIを活用したゲーム開発や映像制作でのディレクションにも興味があり、幅広く可能性を視野に入れて考えております。私が最重要視するポイントは、世の中にAIを活用したアートを普及することに貢

          かもめ録 #2:AIと文学賞

          AIを利用して執筆された芥川賞受賞作『東京都同情塔』を私なりに解釈してみた(ネタバレあり)

          第170回芥川賞受賞作『東京都同情塔』。作者は九段理江氏。生成AIを利用して執筆したことを記者会見で語り、話題となりました。 この作品のあらすじを新潮社のHPより引用します。 私がこの作品を読んだ感想を端的に表すと、暗喩を通して、生成AIを用いて執筆した小説で世界を支配したいという欲望と、それに伴う迷いや後悔、誹謗中傷の怖さとの間で葛藤する心を描いた作品かなと感じました。「ホモ・ミゼラビリス」が柱になっているので、裏テーマはイヴァン・イリイチの「コンヴィヴィアリティ」なの

          AIを利用して執筆された芥川賞受賞作『東京都同情塔』を私なりに解釈してみた(ネタバレあり)

          かもめ録 #1:新年

          人々のすなる「えっくす」だか「ついったー」だかいふものが自分のペースに合ってないなと感じているので、今年は2週間に1回くらいのペースで日記のようなものを書いてみようと思います。毎日じゃないから日記ではないのですけど。 News地震 今年は、1月1日に能登半島沖で最大震度7となる地震と、それに伴う津波や火災といった災害から始まりました。2日には、災害支援物資を送るための海上保安庁の輸送機とJAL機が羽田空港の滑走路上で衝突・炎上。3日には小倉の火災に、秋葉原駅における車内で

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          AIと歩んだ創作の道:2023年のふりかえり

          作家のあしざわです。そろそろ今年も終わりなので、色々ふりかえっておこうと思います。 通年:講演への登壇、各種メディアに掲載幸いなことに、さまざまな方々からお声がけいただき、講演やインタビューの機会に恵まれました。誠にありがとうございます。 特に驚いたのは、朝日新聞様の天声人語に載った時ですね。事前に知らなかったこともあり、教えていただいた時にはだまされているのかなと思いました。 ・2023/11/17 専門学校向け就活サイトのキャリアマップ様にてインタビューが公開されま

          AIと歩んだ創作の道:2023年のふりかえり

          神林長平先生の記事について思うこと

          神林長平先生がAIについて語っている記事が出ていましたが、どうやら私の感覚は世間とは違うようなので、ここに率直な感想を記しておきます。 お仕事を終えた月曜の深夜に書いているので、乱雑な文章はご容赦いただければと思います。 失礼な文章でしたら申し訳ございません。先に謝っておきます。 AIが作家を始めてもやらせておけ 神林長平さんが読みたい作品とは(毎日新聞 2023/12/10) まず第一に、神林先生ですら「現在のAIの能力では、古典を超える傑作を生み出すことは原理的に

          神林長平先生の記事について思うこと