画像生成AIを活用してWebToonを作ってみた
今回は検証&勉強として、画像生成AIのDALLE3を使ってショートWebToonを作成してみました。前半で作品を掲載し、後半で制作過程を簡単に解説します。
習作『旅』
※おそらくPCよりスマートフォンの方が読みやすいと思います。
制作解説
概要
改めて、本作の担当は下記の通りです。
文章・編集:葦沢かもめ
イラスト:DALLE3
クリスタを用いてWebToonに編集しています。
イラスト部分は、元画像から切り抜いたり一部に文字などを描き入れたりしていますが、ほとんど生成したままのものです。DALLE3は著作権フィルターが設定されているので、よほど狙ったりしない限り、IPキャラクターがそのまま出てくることはないのではないかと思います。さらに今回使用したAI生成画像についてGoogleの類似画像検索を行い、著作権を侵害していないことを確認しています。
今回の作品については、あくまでもネームとして見ていただければいいのかなと思います。自分でイラストを描くのも練習しているところです。
ストーリー
ストーリーは、初めに適当に生成した下記の画像から着想しました。結局、この画像は使いませんでした。
WebToonは最近知ったのですが、なかなか特殊な表現形式だなと感じています。
進行方向が上から下に固定されていて、コマとコマの間を空けることによって生まれる独特のテンポ感があります。
特に「上から下へ」というカメラの動きは、映画的な感覚では、初めに世界観を見せてからキャラクターにもっていくティルトダウンに近いと思います。
その前提に立つと、ストーリーとしてはビジュアル映えする世界観を設定することが重要そうだなと感じました。今回は、ディストピア感のある未来を舞台としています。
それを活用したのが1コマ目(?)です。最初にディストピアSF感のある都市を見せて、その後に誰もいない道を見せることで、クレショフ効果による物寂しさを狙いました。
最初は「これは人類がいなくなるちょっと前のお話」みたいな文章を入れようとしていましたが、この画面を見せるだけで説明は不要かなと思います。
なぜショート形式にしたのかといえば、私は掌編が好きだからです。これまでに140字小説は600篇以上書いてますね。サクッと描けてサクッと読めるショートWebToonが流行るといいなと思います。ショート動画にもできそうですし。
イラスト
今回はDALLE3を使って作成しています。
本格的に画像生成AIを使うのであればイラスト制作の補助として使う方がよいと思いますが、今回はあくまでも検証ですし時間もなく、あまり手を入れない前提だったため、DALLE3を選んでいます。
私自身、今回のイラストは絵柄のバラつきを感じますし、私の意図を完全には再現していない感覚もあるので、今回の作品はネームのような位置づけです。ちゃんと自分で絵を描けるようになったらそれでファインチューニングして、ControlNetなども駆使しながら作り直せるといいですね。作画担当の方がいれば、その方にお任せするのも良さそう。
私が画像に手を入れた箇所をいくつかご紹介します。
まず先ほどの画像の中にもあったオノマトペや「!」を描き入れています。
またクローズアップ部分では、画像のノイズ軽減のためにぼかしたりして誤魔化しています。たぶん本来は高解像度化とかすると良いと思います。
台詞や吹き出しはクリスタの機能を使っています。機能を知っているかどうかでできることも変わってくるので、ツールの知識があると役に立ちます。クリスタではWebToon用の用紙サイズもデフォルトで用意されていますし、「表示」タブから「WebToon用の表示枠」を有効化すると、どの範囲が見えているかが分かりやすくなるのでおすすめです。
ロボットが4本指なのも気になると言えば気になりますが、ロボットの指が5本である必然性もないかなと思い、そのままにしました。ちょっとした違和感を入れるのも絵作りやキャラ立ちのためには必要かなと思っていますが、まだ手探り状態です。
追記(2024/2/12):
動画生成AIを活用してショートアニメ化してみました。下記記事にて解説しております。
葦沢は現在転職活動中で、お仕事を探しております。主に小説方面を得意としていますが、漫画原作や映像脚本にも興味があります。おおよそ3月頃までは転職活動をする予定です。
ご興味ある方は、ぜひX(Twitter)のDMか下記Googleフォームよりご連絡ください。
ではまた、どこかで。