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「コンプレックスの塊」な人の方が、もしかしたら、より世の中へ貢献できるのかもと思った話


■「あなたの長所って何?」に答えられますか?

突然ですが、「あなたの長所って何?」「仕事に長所を活かしたら?」と言われて困ったことはありませんか?
また、「私ってコンプレックスだらけだなぁ」と思ったことはあるでしょうか。

このアカウントでは、「付加価値」をテーマに、編集者が順番に記事を書いており、それの一環として私も筆を執っているのですが、
今回は、そういうことはいったん横に置いて(?)、私のように苦しんでいる人のために、自分自身の整理の意味を込めて、この記事を書いてみようと思います。


■周りと比べて「自分ってできないなぁ」と思ってしまう

ご挨拶が遅れました。私、株式会社アスコムで、編集者をしている入江と申します。
先程、「私のように」「自分自身の整理の意味を込めて」と書いたのですが、私が今まさに、「どうやって仕事に長所を活かせばいいのかわからないし、そもそも長所がない」「私って仕事できないなあ、しんどいなあ」と思っています。

弊社の社員は、ツワモノ揃いです。
弊社は、株式会社アスコムという、ビジネス、健康、マネーの分野を中心に刊行している出版社で、100万部超えのベストセラーも輩出しています。

従業員40人弱の中規模の出版社ですが、いわゆる「シゴデキ(仕事ができる)」で、素敵な人たちばかりです。

編集部員にスポットを当ててみれば、5万部、10万部超えのベストセラーをつくったことがある人がほとんど。(我らが上司の柿内なんかは、手がけた書籍の部数が、なんと1000万部超えです。すごいですよね。)

会話をすれば、お話もめちゃくちゃ面白いし、ひとたびアイデアを考えれば面白いネタが湯水のように沸いてきます。「編集」する能力だけでなく、「書く」能力も素晴らしくて、ひとたび記事をかけば、めちゃくちゃ面白い。

その一方で、私なんかは、ポンコツというポンコツな要素を全部詰め込んだような人です。
言葉を発すれば「何を言っているか分からない」と言われ、コミュニケーションもまともに取れずよく撃沈します。
(ご迷惑をおかけしている方々、いつも大変申し訳ございません……。)

スケジュール管理も、最後に帳尻合わせ! なんていうこともしょっちゅうですし、先輩方のように面白いアイデアもパッと思い浮かびません。
記事を書くのも、先輩方のようにうまくできず、めちゃくちゃ時間がかかってしまいます。

「長所なんかないよ」「あーあ、編集者向いてないかも」「というか、社会人向いてない!」と思ったことも幾度となくあります。
まさに、コンプレックスの塊状態です。


■「コンプレックスの塊」だからこその価値

こんな風に、いつも周りに頼って迷惑をかけてばかりのポンコツ編集者ですが、それでも、最近、「これなら私にもあるし、世の中に役に立てるかも」と思ったことがあります。

それは「コンプレックスの塊」だということです。

「どういうこと?」と思われた方。
すみません、もうお付き合いください。

普通、仕事において「付加価値」を持っている=色んな会社や取引先から引き合いがある人、というと、たとえば、

・プレゼンが上手い
・さっと資料も作れる
・スケジュール調整もなんなくできちゃう
・コミュニケーション能力が高い

こんな人たちを思い浮かべると思います。

でも、そうじゃなくて、「あれもできない」「これもできない」と
たくさんのコンプレックスを抱いていて、
それがゆえに、同じような立場の人の気持ちが辛いほどわかるということも、仕事における1つの付加価値なのかも、と思ったんです。

「仕事」とは、もっと突き詰めると、「お金を生み出す」ということになると思うのですが、お金というのは、喜びを生み出したり、困りごとを解消したりすることで生まれてくるのだと思います。

困っている人の目線に立ちやすかったり、寄り添えたりするのは、同じように何かに困っていたり、悩んでいたりする人なんじゃないかな、と。
もしかしたら、「コンプレックスの塊」な人の方が、もしかしたら、より世の中へ貢献できるのかも、とさえ思えてきます。


■自分にできることを、少しずつやっていく

私のパーソナルな話でいえば、たとえば、
父親の記憶がなく、母親も学生時代に亡くして、ろくに親孝行もできていないので「幸せな家庭」というところにおいてもコンプレックスを抱いていますし、高校の部活は1年で退部してしまったがゆえに、「何かを最後までやり遂げる」ということに対しても自信を無くしています。
大学受験にも失敗していて学歴コンプレックスの塊だし、容姿も優れていません。
周りと比べれば比べるほど、自分の嫌なところばかり見えてしまいます

それでも、こんな私だからこそ、できることがあるかもしれない。
そういう意味では、この編集という仕事は「天職」なんじゃないかな、という気にもなってきます。

そして、編集という仕事だけではなく、他の仕事においても、
「長所がない」「コンプレックスだらけ」と思っている人が、何らかの形で、きっと何かに貢献できることがあるのではないかなと思います。

できないことだらけで、しんどいことも多いですが、「私だからこそ、できることがある!」と信じて、今日も少しずつやっていきましょう。

私としては、今度、「あなたの長所は?」と聞かれたら「コンプレックスの塊なことです!」と胸を張っていえるようにしていきたいです。

他の先輩方のように、「付加価値」に関する面白い考え方やお話をお伝えできず、申し訳ないです……。が、「付加価値」をテーマに、と思ったときに、私なりの等身大で記事を書いてみました。(伏線回収!)

「自分って全然できないなぁ」と苦しんでいる人の心が、この記事を読んで、少しでも楽になっていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。

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