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詩を合作してみる【リレーじゃなくてラリー】

「リレー小説」というものがあるじゃないですか。
複数の作家で順番に一章ごとにまたは一節ごとに交代して一つの物語を書いて繋いでいくという。
次にどんな物語になっていくのか予想もできず、面白いものです。
そういった合作を「詩」でできないものかと。ある日突然思いまして。

そもそも「詩」とは?

・書き手の頭の中にある気持ちやイメージや雰囲気や感覚など…目に見えないようなものを文字に変換して読み手に伝えるために、当てはまる言葉を探し出し、伝わる並びを考えながら作成していく。
・言葉のリズムの心地良さや面白さを作る。

「詩」はそういった性質から、普通個人で作る文章なので、書き手が何人もいて合作するのは…難しいんじゃないの?全体の構成とか…どうするの?
作品ができたとしても、誰か一人の作家の空気になってしまったら、合作する意味が分からなくなるんじゃないの?
参加する書き手全員を活かして力を拮抗させて「合作」するのは…無理…?

短歌の合作は平安貴族の皆さんがしていたけれど、上の句と下の句「問」と「答」で完結できる形式ですね。
それも面白いのですが、そうではなくて、リレー小説のように詩を書き繋ぐとしたら。
あ、詩は小説よりずっと短い文章なので「リレー」じゃなくて、テニスや卓球のような「ラリー」になりますね。とりあえず「ラリー詩」と名付けてみました。
スポーツ風味なのでeスポーツに対してこちらはpスポーツ(poem)で…!

ラリーで詩を合作するなんてハードル(ネット?)が高い。「ルール」を考えてみたらどうだろう?
ある程度の約束を、参加する書き手全員で共有していないと、詩が途端にネットにかかってゲームオーバーしそうだ。

「ラリー詩」ルール

・作品の軸になる「主題」を決める。キーワードでも画像でも音楽でも良し。参加する作家の合意を得ることが大事。
・普段の作品の作風が近いか、どこか似たものを内面に持っていると思われる作家2~3名で行う。人数が多すぎると詩としてまとまらないような気がする…。
・作品を作る場と、打ち合わせをする場を分ける。チャット形式の2か所があればできます。TwitterのDMでも。FacebookのMessengerでも。メールでも。お互いにお馴染みの場所で。
・基本は1行ずつ(改行まで)交代して書いていく。ラリーです。
・当然のことですが、前の文章をきちんと読んで続きを書く。
・当然のことですが、他の人の書いた部分に手を入れたり変えさせたりしない。←重要です。
・自分の書いた部分を後で修正しても良いが、大幅には変えない。修正したら報告を忘れずに。
・ある程度書いたら全体を読んで、必要なら構成は打ち合わせても良い。「この部分は冒頭で、この部分をラストとして、次は〇行目の後からラリーしませんか?」など。
・題名は最後に決める。
・揉めたらジャンケン五回戦で決めようか…。
ネットでじゃんけん「じゃんけん丸」・知恵と力を合わせて完成させる!
・当然のことですが、公開時は参加した作家の了承を得て、書き手の名前を全員明記する。


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そして。
上記のようにして、1作品完成しました。
合作詩「時のフィラメント」 作:清水はこべ・朝乃戸張

ラリーしてくださった清水はこべさん
note→https://note.com/smzhkb
nana→https://nana-music.com/users/816292
Radiotalk→https://radiotalk.jp/program/47865

※この記事の画像は、みんなのフォトギャラリーよりsemimaruさんの作品をお借りしました。

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