あさのこうへい(浅野 耕平)

インタラクティブアートの作家。旅と散歩が大好き。直感的、感覚的な作品が多いです。色々な…

あさのこうへい(浅野 耕平)

インタラクティブアートの作家。旅と散歩が大好き。直感的、感覚的な作品が多いです。色々なコミュニケーションの質感を探りながら制作してます。たくさんの人が笑顔になってくれたら嬉しいです!(https://twitter.com/asanokohei

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『あさのこうへい あそぶミュージアム 旅する光の世界』 展覧会のご案内

落ち着かない日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。このような状況のなか、少々お声がけしづらいのではありますが、この度、神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ) で2020年9月1日(火)より10月18日(日)まで、「あさのこうへい あそぶミュージアム 旅する光の世界」と題して、個展を開催させて頂くこととなりました。 大学を卒業した2000年、作家活動を続けていこうと心に決めて20年が経ちました。私にとって節目の年とも言えるこのときに、個展を開催する機

    • 展示作品紹介(浜田市世界こども美術館 うれC たのC うつくC Cの秘密展)

      浜田市世界こども美術館 2021年夏の企画展『うれC たのC うつくC Cの秘密展』第4展示室「たのCぞーん part2」の展示作品をご紹介します。 展示作品紹介 作品名 : 回点 #2(かいてん) 作者名;美田翼 制作年 : 2021年 ケプラーモーションを活用し、影と光の変化を楽しむインタラクティブ作品。円盤の上を転がる球の振動や、中央の穴に球が落下した衝撃をきっかけとして影と光の演出が変化する。 作者名;佐々木陽菜 作品名 : Asterism Casket Au

      • 浜田市世界こども美術館 うれC たのC うつくC Cの秘密展

        はじまりました、浜田市世界こども美術館 夏の企画展! 2013年から参加して、今年で9年目となりました。 今年のテーマは、Cの秘密。いろんなCが詰まった展覧会です。 僕の担当は第4展示室「たのCぞーん part2」です。 今回は僕の新作1点と、研究室の卒業生、在学生の作品5点、合計6点のインタラクティブ作品を展示しています。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 浜田市世界こども美術館 うれC たのC うつくC Cの秘密展 2021年7月17日(土)-

        • 違うんじゃない?

          「本来の遊び方と違うんじゃない?(笑)」という声が、会場で子供と遊んでいたお父さんから聞こえてきました。心の中で、「そう!それでいいんです」と呟いた私。 作品を創っていく中で、いつもどこかにあるのは、つみきのような作品でありたいという思いです。明確な目標設定や、ゴールが決まっていない遊び。自分なりの遊び方で楽しめる空間。作品が一つのきっかけとなって、いろいろなストーリーが生まれる、そんな舞台を創りたいなと思っています。 だから、会場で遊んでいるお客さんを眺めているのがとて

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        『あさのこうへい あそぶミュージアム 旅する光の世界』 展覧会のご案内

          ふらいやあ?ちらし?びら?

          展覧会の告知で配る案内の紙。フライヤーと言ったりチラシと言ったり、どの呼び名が正しいのでしょうか。ビラという言葉もありますね。ネットで調べてみたら、厚紙のチラシをフライヤーと呼ぶことが多いそうです。(参考 Wikipedia チラシ) 今回は厚手の紙で作って頂いたのでフライヤーと呼ぶことにしたいと思います。このフライヤー、とてもかわいくて気に入っています。「あそぶミュージアム」の文字1つ1つをよく見ると、今回展示している作品をモチーフにしたイラストが細かく描かれています。ひ

          ふらいやあ?ちらし?びら?

          旅のご案内

          今回、会場となった あーすぷらざ(神奈川県立地球市民かながわプラザ)は、「こどもの豊かな感性の育成」「地球市民意識の醸成」「国際活動の支援」を目的に神奈川県が1998年2月に設置した大型複合施設です。 現在あーすぷらざの運営は、指定管理者として公益社団法人青年海外協力協会(JOCA)が担当しています。JOCAは、あまり聞き覚えがない組織かと思いますが、JICA(独立行政法人国際協力機構)が派遣する青年海外協力隊の帰国隊員を中心に組織されている、内閣府認定の公益社団法人です。

          一期一会のほんの些細な関わり

          3枚のフレームの中を行き交う船。それらの船に手を振ると、ひょっこり人が現れて、手を振り替えしてくるインタラクティブ作品 『Voyages』。手を振って振り返す、メールやSNSの過剰で密なコミュニケーションとは違った、一期一会のほんの些細な関わり。「互いに伝わった」と感じる、たったそれだけの瞬間。でもそこには不思議な高揚感と安心感を感じるように思います。 この作品の最初のバージョンでは、かごしまアートフェスタ2013 霧島アートの森 企画展「かかわりのアート」に向けてVoya

          一期一会のほんの些細な関わり

          手に手をとって

          作品タイトル「hand in hand」は「手に手を取って」という意味を持ちます。手を繋ぐと、つなぎ方に応じてスクリーンに映し出された葉や花の色やスピードが様々に変化します。そして強く手を握り合うことで季節が変化し四季を順々に渡っていくことができます。 最初のバージョンの制作は1999年。マルチメディアグランプリ東北で初めて大きな賞を頂き、フランスで行われたmilia2000で初めて海外での展示を経験した作品。そして2000年に大学を卒業し、自分の作家活動の起点になった作品

          当たり前の日常は当たり前ではない

          2019年に開催された浜田市世界こども美術館「クルクルパラパラ 動くアートの秘密展」に向けて制作したインタラクティブ作品 Lights(あかり)。卓上のスイッチを入れるとランプが点灯し、続いて壁面に投影された暗く静まった夜景に明かりが徐々に点ります。 この作品は、2011年11月に開催された歌舞伎町アートサイトで展示した作品 「Spangles」を再構築した作品です。2011年の震災当日はちょうど新宿ゴールデン街のNaguneというバーで個展を開催期間中でした。幸い会場に被

          当たり前の日常は当たり前ではない

          本を旅する

          佐々木陽菜、日髙葵、吉田凜之介、美田翼、浅野耕平の5名による共同制作作品「絵そらごと文庫」。テーブルの上に置かれた1冊の文庫本。ページをめくり物語を読み進めるように、本に手を差し伸べる度に世界が変化し動き出します。 この作品は、日本出版販売株式会社(日販)さんと共に、書店でのインタラクティブ作品の活用について取り組んだプロジェクトの中で生まれた作品です。今回の展示では、六本木にある話題の書店「文喫」店内で2020年3月に展示させて頂いた4作品を1つにまとめ、再構成しました。

          ただひたすらじっとしている

          2008年に制作したLinesをベースに8枚のフレームで構成した作品『Lines 〜あの空の向こうはこの空〜』。2011年に新宿ゴールデン街Naguneで開催した個展「Under the sky-あの空の向こうはこの空-」 では、空の繋がりをイメージして、8枚のプリントアウトパージョンを制作。その後、『かかわりのアート』展 (霧島アートの森 鹿児島 2013)に向けて、タブレット8枚を使ったバージョンへと発展しました。 それぞれのフレームが、夜明けから夜更けまでの空の色をバ

          ただひたすらじっとしている

          ぶくっぷくっと水中旅行

          アニメーションをテーマとした展覧会『くるくるパラパラ動くアートの秘密展』 (浜田市世界こども美術館 2019)に向けて制作したインタラクティブ インスタレーション。水中を散策するかのように、大きなスクリーンの前を歩き回ると次々とあぶくが湧き上がる。更に泡の下を行き来すると、あぶくがクラゲになったり、イカになったり、ホタルになったり。。。そして更に更にたくさん動き回ると、やがてスクリーン全体があぶくに包まれる。 前述の展覧会テーマがアニメーションということだったので、アニメー

          ぶくっぷくっと水中旅行

          バタバタバタバタバタバタバタバタ・・・

          TransferB 2011年に最初のバージョンを制作したインタラクティブ インスタレーション作品。フラップ式掲示板を模したスクリーンの前に立つと、過去から来た今の時間を記録し表示する。立ち去ると、今度は未来へと向かった今の時間を記録し表示する。 掲示板にはそれらの時間とともに、それぞれ様々な言語で未来、そして過去という言葉が表示されていく。 今では、なかなか見る機会も減ったフラップ式掲示板。バタバタバタバタバタバタバタバタ・・・と定期的に変化する表示。記憶の彼方に、成田

          バタバタバタバタバタバタバタバタ・・・

          幸せはそこにある

          2005年に最初のバージョンを制作したインタラクティブ インスタレーション『幸せはそこにある』。古びたテレビの中に現れる猫たちと戯れる作品。 手を差しのべてもテレビの中の猫たちは、なかなかこちらが思うようには構ってくれない。かと思えばときどき鳴いたり、近づいてきたり。それは、人との関わりの中で分かり合えたり、分かり合えなかったりする私たちの日常生活のよう。分かり合えた瞬間はちょっと幸せ。 私は旅が大好き。フランス、イギリス、ドイツ、スペイン、ミャンマー、ベトナム、ラオス、

          ただリンゴが落ちるだけなのだけど・・・

          「あそぶミュージアム 旅する光の世界 」展示作品 『Drop』 浜田市世界こども美術館「体験型現代美術 スペース・アート展」(2016)に向けて、宇宙をテーマに制作したインタラクティブ・インスタレーション。木の枝からりんごが落下してくる様子を模したモビールの周囲を歩くと、後を追うように床面に次々とりんごが落下する映像が投影される。 プロジェクションによるりんごの映像と、フィルム状の木の葉を透過して映し出される色とりどりの葉の色、そしてゆっくりと回転していく枝の影。降り注ぐ光

          ただリンゴが落ちるだけなのだけど・・・

          あかちゃんみたいな作品

          あそぶミュージアム 旅する光の世界 で展示中の新作 Lotus 。 蓮の葉を模した丸い縁の上で跳ねると街が華やぎ、静かにじっと座っていると蓮の花が咲き誇るという作品。これまでの僕の作品には、「動いて!」という作品と「動かないで!」という作品があるけれど、この作品は静と動の両側面をもった作品。 この作品、でかいけど、まだまだ未熟な赤ちゃんみたいな作品。 インタラクティブ作品の制作で毎回思うのは、作品をお客さんと一緒に創っていく感じがあること。新作できたてほやほやというのは、本

          あかちゃんみたいな作品