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Cashless, Powerless

 風の強い日でした。勤務先の社長に許可を取らずにこっそり渡豪したつもりでしたが、会議開始15分でバレました。カレンダーの勤務場所をシドニーにしていたのを、目ざとく見つけられてしまいました。

 大事な会議を中断して「Padstow?どこそれ?」と言いながら、シェアスクリーンでGoogle Earthの検索結果を会議メンバーに共有し、「なんかアメリカみたいだね。」と、ニコニコ。なぜか機嫌が良くなったCEOをPC越しに見ながら、やっぱり私はこの会社が好きだなあ、とロイヤリティを再確認しました。我が社はまだまだスタートアップですが、Made in JapanのAIフレームワークを開発している日本屈指のTech Companyです。

 オーストラリアに来てから現金を1ドルも使っていません。こちらはお店も交通機関も全てキャッシュレスです。昨日入ったシドニー中心部のレストランでは、勝手に好きな席に座ってQRコードでメニューを頼み、そのままオンライン上で決済を済ませます。料理はウェイターが持ってきてくれて、食べ終わったら(食べ終わらなくても!)いつでも自由にレストランを出られる仕組みでした。

 ここ数日テクノロジーの進化について、より一層考えを巡らせています。今日は強風で私の住むエリアが数時間停電しました。私はソーラー充電可能な災害用モバイルバッテリーを持参しているので、wifiも携帯も充電に困りません。会議やお客さんとの会話は携帯のアプリでも事足りるので、太陽さえ出ていれば何とかなります。近い将来、宇宙からライフラインが届くようになるでしょうね。

 テクノロジーは人間を支配するのではなく、自由にするのだと、改めて実感しています。テクノロジーによって与えられた自由な時間に、いかにバカバカしく生々しく無意味なことをするか、ということに最近すごく興味があります。

 停電の影響で明るいうちに食事と寝る支度を済ませたので、今日は私自身が早めにPower Offしてしまいました。この日記を公開したら、ゆっくり本を読んで寝ます。ちなみにKindleではなく紙の本を5冊、しっかりバックパックに入れてきております。

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