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グローバルリーダーってなんなん。

4〜5日ほど前に、キューバからイタリアへ医師団が派遣されました。そして昨日、こんなニュースが出ていました。

■キューバが「奇跡の新薬」と医師団ら400人を世界に派遣、新型肺炎治療を支援
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/03/400-6.php

10日ほど前にも、キューバがイギリスのクルーズ船を受け容れたことがニュースになっています。

■新型コロナ感染の英クルーズ船、キューバが受け入れ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56976790Z10C20A3000000/

日本ではほとんど知られていないかもしれませんが、キューバは医療大国です。医療レベルが(国民のリテラシーも含めて)非常に高く、建国以来、世界中に多大な貢献をしています。アフリカ諸国がその恩恵を特に受けており、今回はヨーロッパへ。

キューバは物資という意味で言えば、日本などの「豊かな」「先進国」と比較すると、決して恵まれている国とは言えません。
そんな中で彼らは、他の「豊かな」「先進国」が誰もできなかった、医師団の派遣を決めたのです。自分たちの持っている技術を、ノウハウを、国境を越えて必要とする人たちのところに差し出すことを決めました。

今回の一連のニュースを知って、心底思いました。
グローバルリーダーってなんなん?って。

どれだけ、国境を越えてお金を稼げたとしても
どれだけ、高度なテクノロジーを操ることができたとしても
どれだけ、世界中の物資が好きなように手に入れられる人だとしても

それらを、自分や身内や自国が潤うことだけに使おうとする、そんな人や組織や国が、グローバルな社会のリーダーを気取ってないか。そんなのが本当にリーダーのすることかよ?ちがうだろ?って。

自分(たち)の持つ力を、与えられたギフトを、国籍や国境に関わらず必要とする人たちのために活かすこと。そのために尽力する人や組織や国こそが、グローバルリーダーなんじゃないの?とおもいます。
このキューバの動きを知って、ほんとうのリーダーは誰なんだ、と問いたい。

そして、自分自身にも、問わなければならないと思います。
私の活動範囲は、東京の、ほんの小さな小さなコミュニティです。世界というスケールから言えば、とてもとても小さなところでしか、生きていません。それでも、日々、目の当たりにするのです。それは誰のためなの?なんのためなの?と、問いただしたくなるようなことを。こんな小さな自分の活動範囲でさえ、いま「豊かな」「先進国」で起こっている信じられないような出来事…分断や、浅慮や、権力闘争や…そんな出来事の縮図だと、感じない日はありません。

そんな中で、私は、どんなふうに生きてくのか。
自分の持つわずかな、でもゼロではないはずの影響力を、どう活かしていくのか。
誰よりも自分自身がどうあるのかを、自分自身に問いたださなければいけない、と感じています。

ところで、いま、『サピエンス全史』という本を読んでいるのですが、その著者であるユヴァル・ノア・ハラリ氏が、TIME紙に寄稿した記事が日本語訳されて公開されていました。太古から続く人間の営みと、感染症とその対応の歴史からの、ちょっと震えを覚えるほどの鮮やかな考察です。
ぜひ読んでみてください。

■人類はコロナウイルスといかに闘うべきかーー今こそグローバルな信頼と団結を
http://web.kawade.co.jp/bungei/3455/?fbclid=IwAR3u4DCDwjBO31ITnWKwYBRr3IrtLz650DREPp21mL8e7GGQOOpscI0iK7o

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