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デンマーク語のリスニング力を上げることになったドラマ鑑賞

☆デンマーク国政選挙を首都コペンハーゲンで取材中、選挙報道の新聞を片手に

ノルウェー語と似ているデンマーク語ですが、書き言葉は似ていても、話し言葉はかなり違うので、耳を鍛える必要があります。

ノルウェーのオスロ大学・大学院にいる間はデンマーク語は文献で「読む」ことが圧倒的に多く、北欧関連の取材先では「聞く」ことが多めでした。

その中で私のデンマーク語のリスニング力を一気にあげることになったのはドラマ鑑賞でした。デンマークのテレビドラマ「Forbrydelsen」、英語で「The Killing」です。

友人がDVDをプレゼントしてくれて、オスロ在住の日本人の友人となんとなく見始めたら止まらず、徹夜して20話を一気に見ました。その後にシリーズ2と3も鑑賞。シリーズ全部で40話なので、40時間ほど見ていたことになります。

私が見たのはリメイクの米国版ではなく、オリジナルのデンマーク版です。

DVDにはノルウェー語や英語の字幕がなかったので、デンマーク語を必死に聞きとらなければいけませんでした。

「語学勉強のため」という意識はゼロで、ただプレゼントでもらって、おもしろかったから夢中で最後まで必死に見ていた結果、鑑賞後は他の場所でデンマーク語を聞くと、明らかに以前よりすらすらと聞き取れるようになっていて、驚きました。

日本人の友人と私はドラマの話が理解したくて本当に必死で、たまにDVDを止めて、

「ちょっとおさらいをしましょう」

「今って、こういうこと?」

「え、何がどうなってる」

このような2人で一緒に復習時間を鑑賞中にたくさん設けていました。

字幕がなかったことも、必死にリスニングして理解しようとする態度を強めたので、語学力向上につながったのだと思います。ここに日本語、英語、ノルウェー語などの字幕があったら、甘えてしまってレベルアップできなかったでしょう。

1日でしたことが、あからさまに語学力の向上につながったと意識することはほとんどないので、短時間で聞く力が鍛えられていたことには驚きました。普段は語学勉強をしていても、進歩を体感するのは、「自然と、いつのまにか」ということがほとんどです。

ちなみに今でもデンマーク語が耳に入ると、このドラマが頭の中にさっと浮かんできて、セーターを着ている主人公の女性刑事の姿を連想します。

そもそも私が北欧各国の言語を勉強しようとしてしている理由も、「北欧政治と選挙をもっと取材したいから」。現地の政治を理解して現地の人とコミュニケーションするには、英語力だけでは見える世界があまりにも限られてしまうからです。現地で選挙取材をしている時は、いつもわくわくして仕方なく、「もっと言葉がわかるようになりたい!」と意欲がぐつぐつと沸きます。

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写真:デンマーク国政選挙を取材中に首都コペンハーゲンで選挙ポスターを撮影中の私

映画でもなんでもいいので、自分が夢中になれることで語学するのが一番だなとも感じる体験でした。


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