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両親と≒と背中(日記 3/30〜4/1)

3月30日(土)
今日から一泊二日で実家へ。年度末および春休みの土日ということを忘れていて新幹線の席が残っているか心配だったが前日でも少し残っていた、よかった。

昨年10月以来の帰省なので約半年ぶりか。父は癌の治療中、母は認知症が進行中、ということで兄夫婦には苦労をかけっぱなしなので本当はもっと帰省の頻度を上げたいのだけれど、こちらも義母の介護が昨年から緩やかに始まってきたし仕事もわりと忙しいので都合をつけるのが難しい。

今回は姪とその子どもたち(6歳と4歳の兄妹)も帰省していて、実家に到着するやいなや二人が「あさひ姉ちゃーーーーん!!」と玄関まで走って来ていきなり「Bling-Bang-Bang-Born」を歌い踊って出迎えてくれた(注:「あさひ」のところには実際には私の本名が入ります)。6歳のMくんにはブロックを、4歳のYちゃんには「すみっコぐらし」のシールブックをお土産にあげた。

姪が生まれた時は私もまだ新卒で独身で一緒に暮らしていたので、彼女は私のことをあさひ姉ちゃんと呼び、MくんとYちゃんも私のことをそう呼ぶ。姪の旦那さんまでそう呼んでくれるので非常に申し訳ない笑。

母は認知症がじわじわと進んでいて、自分のことは全部できるのだが、話したことを次から次へと忘れていってしまうし、噛み砕いて話してあげないと理解ができない(というか噛み砕いても理解できないことも多い)。こうざっくりと書いたが、日々の細かいエピソードの数々を聞いていると兄夫婦の苦労は計り知れない。父も病院通いがしょっちゅうなのでその付き添いと送り迎えもあるし、「お兄ちゃん、お義姉さん、ほんまにいつもありがとう…」と手を合わせるような気持ちである。

母は会うたびに私の知っていた母ではなくなっている。少しずつお別れをしているようなそんな気持ちである。


3月31日(日)
帰省2日目。幼馴染が昼前後にちょっと時間があるとのことで、お蕎麦を一緒に食べにいき、つかのま話す。小学校の同級生の近況などを聞くと年齢的に病気で苦労をしている人もいて、自分の体のメンテナンスを怠ってはならないなとあらためて思う。

姪の子どもたちと遊ぶ。私は彼らのことを「ニアリーイコール孫」と思っていて、本当に可愛くてたまらない。彼らもよく懐いて「遊ぼう遊ぼう」と言ってくれるのもこれまた嬉しい。

その子たちのために室内用ジャングルジムが置いてあって、Yちゃんがそれで遊ぶのを見ていた。彼女は運動神経が良くて体もとても柔らかく、するすると登ったり降りたりを高速で繰り返している。途中で一番上の横棒に両手両足をつけてぶら下がっていて、ナマケモノにそっくりだなと思った。「Yちゃんにそっくりな動物がいるんだけど知ってる?」と言ってスマホで画像を見せてあげようと取り出した。Yちゃんは私がその動物の名前を調べたいのかと思ったらしく、なんと!「”動物“ “ぶら下がる“ で検索して見たら?」と提案してくるではないか!!たった4歳だぞ!?これがデジタルネイティブか!これが令和を生きる子どもか!と腰が抜けるほど驚いた。「検索」という言葉を知っていることもすごいけど、「動物」「ぶら下がる」という検索ワードのチョイスの的確さよ。ニアリーイコールおばあちゃんの私はもうダメです。Yちゃん、未来は君に任せた。

瞬く間に時間は過ぎた。父は「時間があったらまたちょくちょくおいで」と言っていた。火曜日からはまた抗がん剤治療で入院らしい。母は「体に気をつけるんやで」と言っていた。多分、母は2日後くらいには私が帰省していたことは忘れているであろう。悲しいけれど、受け容れていくしかない。お父さんお母さん、また来るね。


実家の猫



4月1日(月)
朝、家事をしていたら背中にピキッと違和感。これは…ぎっくり背中の前兆だ。いかん、こうなると動いたが最後、次は激痛が来る。たまにやらかすのでわかっているのだ。地雷を踏んだのと同じで足を上げたらそこでアウト、爆発するのと同じだ。しばらく同じ体勢でじっとしたのち、背中の筋肉を動かさないようにそろりそろりと動いてリビングまで移動。よし、いいぞ、大丈夫だ。もうしばらくそこで同じ体勢をとって再びじっとして様子を見る。試しに少し背中を動かしたら危うく激痛が走るところを直前で回避。危ねえッ。それ以降、じっとする→試しに動かす、を繰り返し、小一時間ほどしたらなんとか動けるようになった。でも今日はクイックな動きは避けるようにせねば。

疲れが溜まるとぎっくり背中になる傾向がある。昔、これの酷いのを帰省中にやらかしてしまい、せっかく帰ったのに年末年始のあいだ寝込んでいたことがある。この1週間、発表会や大阪行き&実家行きとハードだったからかもしれない。多分、本格的にぎっくり背中になるのはこれで回避できたはずだが、もう少し気をつけて様子を見ようと思う。

#日記 #エッセイ #帰省 #実家 #両親 #介護 #認知症 #猫

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