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出会いが人生の豊かさを創る|47キャラバン#44@三重

1. 「47キャラバンin三重」に同行しました!

はじめまして。公立鳥取環境大学4年の高木朝香です(^-^)

今回、高橋博之さんの「47キャラバンin三重」に2日間同行致しました!


同行したいと思った理由は、鳥取でのキャラバンへの参加や著書の「都市と地方をかきまぜる」を読んで高橋さんの目指すものに共感したり、朝の車座では力強い言葉で私の背中を押してくれて実際に会ってみたいと感じたり、同行することで高橋さんの視点から景色を見ることができるまたとないチャンスだと思ったから😊

でも、頭がキレキレで二回りも年齢の違う高橋さんと一緒に過ごすことに不安があってキャラバンの同行に対して一歩を踏み出せずいたけど、学生生活もあと2か月弱で終わるということで、今しかないと思って同行を決めました!👏

終わった今は、本当にこの経験を掴んで良かったと心から感じています。
高橋さんは強い想いや志を持っているめちゃくちゃカッコいい人。そして気安さや親しみも持ってるお父さんのような人でした!
そしてこの経験を通して、素敵な方々とご縁ができ、貴重な経験が出来た最高の2日間を過ごしました!

そんな私のキャラバンレポートです!

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2. 高橋さんと合流 in滋賀

滋賀県で高橋さんと合流し、三重県に向けて車で移動しました。

道中、高橋さんと話す中で印象に残たことは、
今の時代、お金があれば何でも手に入るようになったけど、お金で買う・サービスを受けることは受動的な行為だよね。でもそれだけでは人は「豊かさ」を感じられない。本当に「豊かさ」を感じるためには主体的に何かを生み出すなど「時間」が必要になってくるんだよ。
とういことです。

昔は自給自足的な生活が多く、主体的に何かを生み出すことが当たり前だったので「豊かさ」を感じられていたけど、現代のような消費社会では人々の時間的余裕が少ないため身の回りに溢れている「豊かさ」に気づくことって贅沢品になっちゃっているんだなぁと感じました。

だからこそ、食べ物に関しても消費者が有難さや豊かさを感じるためには、消費者が生産者の元を訪れて、生産現場を知って体験して、食べ物を作る行為がいかに尊いことなのかを感じることこそが食べ物が持つ「豊かさ」を最大限に感じられる唯一の方法なのかもなぁと思います。

そして食べ物や食べ物以外のものでも、もっともっとと求めるのではなくて、いま自分の身の回りにすでに在るものの「豊かさ」を最大限に感じて生きていくことを意識していきたいと思います!

3. あおさと地球温暖化と生産者の想い

車で三重県の伊勢志摩に向けて2時間半ほど移動しながら、高橋さんから「今日は2か所の漁師さんのところに行くよ~」と聞き、漁師さんと会ったことが無かった私はとってもワクワクしました!

なんといっても漁師さんは日本の人口の0.1%しかいないものなのでそりゃ普通に生きてたらお会いできない希少な存在!

そして海がめちゃくちゃ綺麗な伊勢志摩に到着しました。

ここでアオサの養殖をしている森田さん夫妻と合流です!
森田さんが海の上で育てているあおさは緑の絨毯のようでとても綺麗でした!

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この日は身体が持っていかれるほど風が強く、船で海には出られませんでしたが、森田さんからその場で養殖の説明をして頂きました。

(下の写真はあおさの養殖場ですっごく風が強い中、皆んなで撮った写真🤳)

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話を聞く中で驚いたことが、ここ2年くらいで気候変動の影響を海が大きく受けて、海の環境も大きく変わり、アオサの養殖が難しくなっていることです。
本来だと、海の温度が29℃以下になる8月末くらいにあおさの種付けを行っていたけど、海が温かくなっているので去年は9月15日くらいにまでずれたとのこと。海の環境変動が大きく、種付けやアオサを設置する位置などはこれからは毎年手探りでギャンブルのようになるだろうとおっしゃっていました。

また、気候変動の影響だけではなく漂着したゴミがアオサを傷つけて収量の低下に繋がるなど環境汚染の影響も大きく受けているそうです。

気候変動・環境汚染の影響を受けながらもあらゆる工夫をされながら自然と向き合っているプロの漁師さんはすごくカッコいいし、自分の食はこんなカッコいい人たちに支えられていたんだとしみじみ感じました。

そして、アオサの養殖場を離れ、次はアオサの加工場に行きました。

アオサを収穫したら、ゴミをとって洗って洗って乾かして並べてと行程がたっくさんありました!(覚えきれませんでした・・・)
自分(消費者)の手元にくるまでそんなに行程があったとは驚きです。
アオサの生産はこんなにも有難さに溢れていることを実際に生産現場を見ることで初めて実感しました!

しかしながら気候変動や環境汚染の影響でアオサの収量は減っているにも関わらず、市場価格は大きく低下しているそうです。
6000円くらいの値段が付くだろうと思って市場にもっていくと、ついた値段はなんと1500円だけ。。。
だからこそ、森田さん夫妻は市場を介さずに「自分たちで直接消費者にアオサを届けよう!」とポケットマルシェなどで直販に力を入れているそうです!

しかしながら市場に卸す量を減らして直販に力を入れる森田さん夫妻は、漁協から「直販するな」「手数料を払って」など脅しや圧力をかけられることも多いそう。
「安定性や効率性を持つ市場流通」も「消費者の顔が直接見える直販」もそれぞれ役割があるからこそ両方バランスよく活性化することが大切だけど、現実的にそこにたどり着くために実際にはもっと複雑で色んな問題があることに今回現場に行って初めて気づきました。
食べ物を生産して消費者に届けるというとても尊い一次産業が、これからも持続していくために今ものすごく困難な環境にあることを知りました。

そして森田さん夫妻からお土産で頂いたアオサはすまし汁にしました!その香りの高さに驚きながら感謝に溢れながら本当に美味しく頂きました!ありがとうございました!

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3.  日本の農山漁村の復興

森田さんご夫妻とお別れした後に、キャラバンの会場である南伊勢市の「漁師のいるゲストハウス まるきんまる」へ!

今回のキャラバンは漁師さんや地元の議員さん、まるきんまるのインターン生など15名ほどの方が集まりました。

その中で、漁師さんたちが声を揃えて言っていたことは、最近は気候変動の影響で海がとても貧しくなっているのと、獲れても市場で売る値段がとても安くなっているとのこと。
また、先月(1月)は海が荒れている日が多く4~5日しか海に出られなかったという漁師さんもいました。

私は、スーパーでいつも安定して魚介類が陳列されているのを見ていただけだったので、私たちの食を支えてくれている海の自然環境がこんなにも不安定であったことに驚き、それと同時にそこに向き合っている漁師さんの存在がとても有難いものであることに気づきました。

しかしながら自然からの恵みや生産者さんのお陰で私たち消費者は食べ物を食べられているにも関わらず、いまだに日本の食品ロスは620万トンあるという現実。この原因の一つとして、高橋さんは私たち消費者が生産者を知らないから食べ物の有難さを感じられないことにあるといいます。
また、それがスーパーでの品切れがゆるされない・規格のものしか販売できないといった、消費者が優勢となった仕組みも作ってしまいます。消費者が優勢となった今の仕組みは地方の農山漁村を衰退させ続けています。

日本の農山漁村の復興のためには、消費者が優勢となっている今の仕組みを変え、生産者と消費者が対等な関係となる必要があります。生産者と消費者が直接繋がって顔の見える人間関係を作ることこそが生産者や生産現場に対する共感を生み、生産者と消費者の対等な関係を作り出します。

高橋さんが代表をされている「ポケットマルシェ」では生産者と消費者が直接繋がって食べ物の売り買いをし、「食べ物」を通して生産者と消費者の垣根を超えた豊かな人間関係を生み出す仕組みを作っています。
ポケットマルシェのような産地直送型の流通は安定さや効率の良さには欠けるけど、食べ物を通して人間関係や共感、精神的な豊かさを生み出すことから地方の農山漁村の衰退を食い止める大きな希望だと高橋さんの話を聞きながら強く感じました。

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4. やりたいことが見つからないから私は大学卒業後に旅に出る!

好きなことはなに?将来やりたいことは?

そんな質問をされるたびに私は考え込んでいました。そしていつまでもフラフラしている自分に自信を持てませんでした。

でも2020年12月6日の車座で、高橋さんが言った言葉が私の背中を力強く押してくれました。それは、
将来何がやりたいかなんてことを頭で考えたって無駄だよ。自分の中で探していても見つからない。まずは現場に行って心で感じて疑問に思うことを繰り返していれば次第に目的の方から自分にやってくるよ。
というメッセージです。

大学卒業後、周りは就職先を決めている中で、私は就職せずに旅に出ることを堂々と言えるようになったのは高橋さんのこの言葉があったからです。フラフラしてもいい。旅をしながらやりたいことをとりあえず片っ端からやってみる。そしてたくさんの方にお会いしながら、自分のやりたいことや進むべき道を見つけたいと思います!

また、今回の47キャラバンで滞在させていただいた「ゲストハウス まるきんまる」ではインターンの募集も行っているのを知り、漁業についてもっと深く知るためにインターンとして滞在してみます!鯛のおいしさや海の美しさ、漁師のカッコよさに憧れて、自分自身をここで鍛えたいと思います。

こんな形で行きたい場所が見つかるなんて、人生って本当に面白い!
一つ一つの出会いから新たな気づきをたくさん得られて、自分の人生を豊かにしてくれるんだなぁ。

高橋さん、森田さん、橋本さん本当に貴重な経験をありがとうございました!

また伊勢におじゃまさせてください!

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最後まで読んでいただきありがとうございました✨






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