ロシアのアーティスト:スコチレンコは、スーパーの値札を反戦スローガンに貼り替えた
ロシアの裁判所、反戦アーティストに禁錮7年:値札を反戦メッセージに取り替え 2023.11.17
反戦アーティスト:アレクサンドラ(サシャ)・スコチレンコ
反戦アーティスト:アレクサンドラ(サシャ/サーシャ)・スコチレンコ(露:Александра ・ Скочиленко,1990- /ロシアのアーティスト・詩人・音楽家・オンライン出版「Paper」のジャーナリストでもあった。そして、平和主義者)2022年、BBCは、世界中からインスピレーションを与え影響力のある女性100人のリストにアレクサンドラを加えた。
彼女は、サンクトペテルブルク国立大学・サンクトペテルブルク演劇アカデミーの映画テレビ監督学部を5年で退学している。
ロシアの裁判所は、反戦アーティストに禁錮7年の刑を言い渡した
ロシアの裁判所は、2023年12月16日、スーパーマーケットで値札を反戦メッセージに取り換えたとして、反戦アーティストに遠隔刑務所での禁錮7年の刑を言い渡した。
サンクトペテルブルク出身のアレクサンドラ・スコチレンコ被告(33)は、昨年4月に拘束された。今回、ロシア軍に関する「偽情報」を拡散した罪で有罪となった。
スコチレンコ被告は昨年、ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始して数週間後、サンクトペテルブルクのスーパーマーケットで値札を反戦メッセージに取り換えた。
この活動は、フェミニスト団体が呼びかけていたものだった。
取り換えられた値札は、現代アートだ。
アレクサンドラ・スコチレンコ被告の、その犯罪は?
それは、スーパーマーケットの価格(食料品)ラベルを反戦アピールとウクライナの民間人に対するロシアによる攻撃に関する情報に置き換えた。
取り換えられた値札には、「ロシア軍がマリウポリの芸術学校を爆撃した。中には400人が隠れていた」、「私の曽祖父は、ロシアがファシスト国家になりウクライナを攻撃するために、第2次世界大戦で4年間戦ったわけではない」などと書かれていた。
アレクサンドラ・スコチレンコ被告の弁護人は
アレクサンドラ・スコチレンコ被告の弁護人は、同被告には基礎疾患があることから、刑務所で死亡する可能性があるとして、無罪判決を求めていた。
最終弁論の中でスコチレンコ被告は、反抗的な口調で「もし検察官が、小さな紙切れ5枚で国家や社会の安全が脅かされると考えているのなら、国家と社会に対する検察官の信頼はどれほど低いのか」と述べた。
「私が間違っているとでも、洗脳されているとでも、言いたいことを言えばいい。私は自分の意見と自分の真実の側にいる」
そして、判決は・・・
スコチレンコ被告は、ウクライナ侵攻を受けて制定された抑圧的な法律に基づき、「ロシア軍の信用を傷つけた」罪で有罪となった。
この法律は実質的に、あらゆる反戦活動を犯罪化している。
スコチレンコ被告の裁判は、この法律に基づいて行われた最初期のもので、1年半の歳月がかかった。
同被告の弁護人を務めたヤナ・ネポヴィンノヴァ氏は、「初めに、捜査に長い時間がかかった。検察はどこからか、何らかの証拠を見つける必要があった」と話した。
ロシア当局が憎むものすべてを象徴している
スコチレンコ被告の姉妹のアナさんはBBCに対し、スコチレンコ被告は「(ロシア)当局が憎むものすべてを象徴している」と話した。
「彼女は芸術的で、もろくて、同性愛で、ウクライナの名字を持っている」
アナさんはまた、「基礎疾患により同被告が刑務所で死ぬ危険性があることを懸念している。スコチレンコ被告はセリアック病(グルテンに対する免疫反応を起こす)と診断されているほか、17歳時には、心臓が2~3秒間停止する心臓疾患も抱えている」と言う。心臓には、17歳の時点でペースメーカーが必要だった。
すべてが、命懸けのアートパフォーマンス。-Artoday
すべてが、スコチレンコ女史のアートパフォーマンスと受け取れる。
アーティストのスコチレンコ女史の犯罪は、前述のスーパーマーケットの価格ラベルを反戦アピールとウクライナの民間人に対するロシアによる攻撃に関する情報に置き換えた。
それだけの単なるアートパフォーマンスと言う事だけではない。
その遠隔刑務所での禁錮7年の刑に、自らの大きな病を抱えた命さえもかけた、壮大なアートパフォーマンスと受け取れる。その表象は、BBCやThe Guardian誌 等々によって、世界中のメディアに伝えられた。
民主主義を守りたい
民主主義国家を守りたい、そこが、反戦アーティストとされるアレクサンドラ・スコチレンコ女史のアートのコンセプトだろう。
21stの勇気ある、アートシーンだ。
BBC NEWS /The Guardian /X 参照・引用
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