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レイノルド・メッツの手描き絵写本(現在形のアウトサイダー・アート)

レイノルド・メッツ(Reinhold Metz,1942- /ドイツ)
中世の絵写本の時代の復活を目指している現在形の画家、そして、カリグラファー(calligraphy/飾り文字)、エディトリアル・デザイナー。
アウトサイダー・アーティストと枠に入ると言われるが、それは、描くことの特別な教育を受けていない事からだ。
そして、本人もジャン・デュビュッフェ(アール・ブリュット)を意識しているのだ。
ポイントは、「作品」をご覧いただきたい。
そして、
「1972年に、この豪華本の制作を思いたち、以来、その実現のために精進した。セルバンテスも、ドン・キホーテや、道化師のサンチョ・パンサの挿絵も私が描いた。出来れば、戻りたい、中世の修道士たちが、手描きした絵写本の祈祷書のあの時代に・・」-Reinhold Metz

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(c)Reinhold Metz

・略歴-Reinhold Metz
1942年、ドゥルラッハ-カールスルーエ市(ドイツ)で生まれる。その環境は、祖母に育てられ、作家、また、詩人になる事が夢だったのだが、その原稿は、出版先からは拒否されている。小学校を卒業して、印刷業のアシスタント、図書館、古書店での仕事をしていた。
1972年、30歳の頃に、中世の修道士たちが、手描きした「絵写本の祈祷書」の時代を復活させる事を感じたのだと言う。
ラインホルト・メッツは、セルバンテスのドン・キホーテのために、スペイン語、ドイツ語、フランス語でカリグラフィー(calligraphy/飾り文字)でライティング(書く)を始めました。
その書くことは、記号による言語の表現を含む人間のコミュニケーションの媒体手段だろう。

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Reinhold Metz

レイノルド・メッツは、この巨大な作品を最初にユニセフ(UNICEF:国連児童基金)に、次にジャン・デュビュッフェ(Jean Philippe Arthur Dubuffet, 1901-1985/仏-画家、評論-アール・ブリュットの語源とロジック)とミシェル・テヴォス(Michel Thévoz,1936- /スイス-ローザンヌ大学-教育・美術史・哲学・キュレーター)に捧げたと言われる。
そのレイノルド・メッツの「作品」は、明るく光沢のある色のインクを使い、吸収性の高い手漉き紙(手すき紙)を使用している。
書籍については、カリグラフィーでの文字と細密な画像で構成され、その形状は、それらが分離できない事で成立しているのだ。
作品をご覧いただきたい。

(追記)現在形の書籍は、電子書籍をスマートフォンか、タブレットで読む、または、印刷という手段での大量生産される紙媒体で読む、これは常識だ。そこへ、作家レイノルド・メッツの手描き絵写本の存在はイレギュラーな世界だろう。
そして、その「作品」には、なんとも魅了されるものがあるのだ・・
その作品が、人には絶対見せない自己満足であろうが、山下清のように、おにぎり(食べる)の目的であろうが、「作品の極」が、大切な訳だ。
私が、アウトサイダー・アーティストを追うと限りなく、永遠につづきそうだが・・・この先も、「作品」からピックアップして機会ごとに続けたい。始まった経緯は、ヴィヴィアン・マイヤーから、ヘンリー・ダーガーとKJ法のようにつながってきたからだと思い起こすもランダムだ・・
いつも、ご覧いただきありがとうございます。



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