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Barbara Kruger-広告界のヒロイン

バーバラ・クルーガー(Barbara Kruger、1945- US):アメリカのコンセプチュアル・アーティスト

バーバラ・クルーガーは、コラージュ作品で著名だ。
多くは、白黒写真にレッドにホワイトの宣言文字で構成する。(FONT/書体は:Futura Bold Oblique/Helvetica Ultra Condensed)

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作品のフレーズには、「あなた」、「あなたたち」、「私」、「私たち」、「彼ら」などの代名詞が含まれる。
それは、フェミニズム、古典主義、消費主義など、多くの権力で構成された文化的構造に呼びかけているのだろう。
そのバーバラ・クルーガーは、広告界のヒロインと呼ばれた。
基本は、ニューヨークとロサンゼルスを拠点としている。

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(c)Barbara Kruger

略歴
1945年、ニューアーク(ニュージャージー州)に生まれる。父は化学技術者(シェル石油 )、母は弁護士の秘書だった。
まずは、シラキュース大学(Syracuse University)に進学したが、1年で退学し(父が亡くなり経済的ば側面から)、1965年、パーソンズ美術大学(Parsons School of Design-ニューヨークの専門大学)で芸術、デザイン学を学んだ。
1960年代後半から詩に興味を持ち、ポエトリー リーディング(poetry reading) や、その作詩を始めた。 
そのパーソンズ美術大学(Parsons School of Design)は、ダイアン・アーバス(Diane Arbus)とマーヴィン・イズラエル(Marvin Israel)も学んだ。 

バーバラ・クルーガーは、その後、雑誌のアートディレクターとして、また、グラフィックデザインや、本のカバーデザインをフリーランスで行っていた。その表現方法は、ジョン・バルデッサリの影響もあるだろう。
「マドモワゼル」「ハウスアンドガーデン」「アパーチャ」、その他の出版物の画像編集者として働いた。
 そして、友人である*イングリッド・シシーの絡みで、「アートフォーラム誌」「リアルライフマガジン」で、映画、テレビ、そして音楽のコラム等も書いていた。
バーバラ・クルーガーの仕事は、アートとして世界中の美術館やギャラリーに展示されるだけではない、その作品はグローバルに、看板、バスのカード、ポスター、公共の公園、駅のホーム等のパブリックスペースで見る事ができる。
また、カリフォルニア芸術大学、シカゴ美術館附属美術大学、及び、カリフォルニア大学バークレー校等でも、教鞭を取っている。
このあたりは、日本の芸術系の高等教育機関(大学・大学院)のお手盛りとは、異なる。実力と実践の世界だ。

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(註)*イングリッド・シシー(Ingrid Sischy 1952-2015) :アメリカのライター&編集者、「アートフォーラム」編集、「インタビューマガジン」(US-ウォーホル創刊)の元編集長(-2008)を務める。2015年に亡くなるまで国際的な編集者として著名だ。ただ、在職中は、多くの友人に助けらたと語る。バーバラ・クルーガーもその1人だったのだろう。



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